みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と今週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの今週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
・ECB理事会で据え置きが発表
・米CPI(消費者物価指数)は予想通り
・カナダ雇用統計は予想を大幅に上回る
・今週のウクライナ情勢
※APP(資産購入プログラ)4月に400億ユーロ、5月に300億ユーロ、6月に200億ユーロとなる予定
ただ、物価上昇と景気悪化が同時
月曜日
・米国のブリンケン国務長官が「追加制裁
※10日の停戦協議を控えて動きづらい展開
火曜日
・「ウクライナはロシアに賛成
・格付け会社フィッチは、ロシアの格付けを「B」から「C」に
水曜日
・ウクライナ大統
木曜日
・トルコで開催されたロシア・ウクライナ・トルコ外相会談を
金曜日
・プーチン露大統領が「ウクラ
今週の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(~1週間) | |
相場全体 | リスクオフ | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | 上昇 | 上昇 | 上昇 |
ユーロドル | 上昇 | 底堅い | 底堅い |
ポンド円 | レンジ | 上昇 | 上昇 |
ゴールド | 上昇 | 上昇 | 底堅い |
ダウ | レンジ | 下落 | 上値重い |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
3月13日(日曜日)
北米サマータイム移行
3月14日(月曜日)
ユーロ圏財務相会合
19:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言
3月15日(火曜日)
EU財務相理事会
09:30 AUD RBA理事会議事要旨
16:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
19:00 EUR ドイツZEW景況感指数
19:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)
3月16日(水曜日)
08:50 JPY 日本貿易収支
18:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言
21:30 USD 米小売売上高
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
23:30 USD 原油在庫量
3月17日(木曜日)
03:00 USD FOMC政策金利・声明文・ドットチャート発表
03:30 USD パウエルFRB議長記者会見
06:45 NZD NZ四半期GDP
09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率
18:30 EUR ラガルドECB総裁発言
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)
19:15 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
20:00 TRY トルコ政策金利発表
21:00 GBP 英中銀政策金利・声明文・MPC投票配分発表
21:15 EUR シュナーベルECB専務理事発言
21:30 USD 米建築許可件数・失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
3月18日(金曜日)
08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)
12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合
15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見
21:30 CAD カナダ小売売上高
23:00 USD 米中古住宅販売戸数
3月19日(土曜日)
01:30 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
03:00 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁発言(23年投票権)
04:00 USD ボウマンFRB理事発言
今週のファンダ分析のポイント
1)金融政策
注目の金融政策は?
それぞれのポイントは?
- FOMCに注目!
- 英中銀政策発表に注目!
- 日銀金融政策決定会合に注目!
- トルコ政策金利発表に注目!
FOMC
17日03:00 FOMC・政策金利・声明文・ドットチャート発表
17日03:30 ラガルドECB総裁記者会見
注目度 | かなり高い |
織り込み度 | 0.25%利上げを織り込み済み |
バイアス | ドル買い |
ポイント:ドットチャートや声明文、記者会見から利上げやQT(資産縮小)のペース
今回のFOMCで0.5%利上げの可能性も残ってはいますが可能性は低く、0.5%利上げが発表された場合はサプライズとしてドル買いが大きく進むのではないかと注目しています。
注目は追加利上げの回数とQT(資産縮小)のペースです。
現在は年7~8回の利上げ、下半期でQT(資産縮小)スタートを織り込んでいます。
これを上回る内容が出てきた場合はドル買いが継続されるのではないかと注目しています。
また、ウクライナ情勢による地政学リスクを受けて、資源や商品価格は上昇し物価高が進む可能性があり、スタグフレーションの可能性も懸念されています。
FRBがウクライナ情勢やスタグフレーションについてどのように考えているのか、FRBの政策に影響するのかに注目です。
英中銀(BOE)政策発表
17日21:00 英中銀金融政策・声明文発表
注目度 | やや高い |
織り込み度 | 0.25%利上げを織り込み済み |
バイアス | ややポンドの上値重い |
ポイント:サプライズの0.5%利上げがあるか?
ウクライナ情勢を受けてハト派に傾いていないか?
前回の会合は0.25%利上げでしたが、9名の理事のうち4名が0.25%利上げを支持するというタカ派な内容でした。
それからの発言などから、今回0.25%利上げは確実視されています。
仮に0.5%利上げであった場合はポンド買いが出てくるのではないかと考え、0.25%利上げの場合は声明文の内容次第になるのではないかと考えています。
また、ウクライナ情勢を受けてスタグフレーション懸念など英国経済見通しが下方修正される可能性もあり、引き締めを後退させる可能性も注目されています。
声明文で景気後退の懸念や引き締めを後退させるような内容が出てきた場合はポンド売りが進む可能性があるので注目しておきたいと思います。
日銀金融政策決定会合
18日12時ごろ 日銀金融政策決定会合・声明文発表
18日15:30 黒田日銀総裁記者会見
注目度 | やや高い |
織り込み度 | 据え置きを織り込み済み |
バイアス | 円安 |
ポイント:物価高に対する考え方
ただ、円安が進んでいることやウクライナ情勢を受けて日本でも物価上昇が始まっています。
緩和政策を維持した場合は円安が進み、輸入物価価格が上昇して物価高が進む可能性が高い。
輸入物価高は貿易赤字に繋がり、貿易赤字は円安に繋がり、円安のループに陥る懸念があります。
また、ロシアへの制裁などからエネルギー価格や商品価格の上昇は、日本の物価上昇にも影響します。
日本の物価が2%を超えた場合でも緩和政策を継続するのか、それとも2%を超えた場合は緩和を終了するのか、声明文と記者会見に注目です。
トルコ政策金利発表
17日20:00 トルコ政策金利発表
注目度 | やや低い |
織り込み度 | 据え置きを織り込み済み |
バイアス | リラ安 |
ポイント:据え置きを発表できるかと今後の政策見通し
本来であれば利上げする場面なのでしょうが、エルドアン大統領は利下げ政策をとってきました。
今回利下げはないと思いますが、利下げをすればトルコリラは暴落すると思います。
気持ち利上げしたところでトルコリラは多少の上昇で終わると思います。
今後の政策見通しで物価上昇が落ち着くまでは大きく利上げするなどの見通しを発表しない限りはトルコリラの上値は重いままではないかと考えています。
2)ウクライナ情勢
ウクライナの注目ポイントは?
- ネガティブ材料に注目!
- 値動きに注目!
ウクライナ情勢による地政学リスクは、そろそろ賞味期限を迎えるのではないかと注目しています。
ロシアによる侵攻は今までと変わりませんが、侵攻に関するヘッドラインが出てもユーロは反応しにくくなってきています。
逆に停戦協議や、プーチン大統領が前向きな方針を…などといった観測報道でリスクオフが後退する局面が増えてきました。
このことから、そろそろウクライナ情勢に関するリスクオフは織り込みが進み、マーケットはリスクオフ後退の材料探しを始めてるのではないかと考えています。
ポジティブな内容が発表されたときにリスクオフが後退するのか?
ヘッドラインと値動きに注目したいと思います。
ただ、以下のようなことが出てくると再度リスクオフが進む可能性があるので注意しておきたい。
- ロシアが核を使用
- ウクライナだけでなく周辺国まで侵攻の噂
- 新たな経済制裁やロシアによる報復
3)経済指標
注目の経済指標は?
- 英雇用統計に注目!
- 米PPI(生産者物価指数)に注目!
- カナダCPI(消費者物価指数)に注目!
15日16:00 英雇用統計
英国では人手不足から人件費が高騰しています。
今回の雇用統計でどこまで平均賃金が上昇しているかに注目。
平均賃金が予想以上の伸び、前回以上の伸びをしていた場合は物価高につながり、利上げ加速につながるのではないかと注目しています。
米国では先週発表されたCPI(消費者物価指数)は40年以来の記録的な数字となっており、物価上昇が問題となってます!
今回発表されるPPI(生産者物価指数)は企業が仕入れするときの価格のようなもの。
仕入れの価格が上昇すると、当然商品価格に転嫁される可能性が高く、物価上昇の要因となってしまいます。
16日21:30 カナダCPI(消費者物価指数)
先週発表されたカナダ雇用統計では予想以上の結果が出てきたことでカナダドル買いが強くなっています!
ウクライナ情勢はカナダドルの重しとなる部分もありますが、ロシア産の原油や木材が制裁対象となることでカナダが代替先となるのではないかとの思惑がカナダドル買い要因となっています。
今週発表のCPI(消費者物価指数)が予想以上であれば、カナダ中銀による引き締め(利上げ)期待からカナダドルの上昇が加速するのではないかと注目しています。
今週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
スタンス:買い目線
ポイント
・ウクライナ情勢
・FOMC
・エネルギー価格や商品価格の上昇
基本は買い目線。
引き締め政策を進めるFRBと緩和政策を継続する日銀の政策の違いからドル買い・円安が進むのではないかと考えています。
また、コモディティ価格の上昇は日本の貿易赤字に繋がり、貿易赤字による円安も出てくるのではないかと考えています。
ポイントはFOMCでドル買いがどこまで進むのか?
またリスクオフが後退するか?です。
ウクライナ情勢に関する地政学リスクは賞味期限が近いのではないかと思っています。
徐々に織り込みが進み、リスクオフが後退してきた場合は日本の貿易赤字による円安要因や、日米の金融政策の違いが強く意識されドル円は上昇すると考えています。
ただ、ウクライナ情勢に関する新たなリスクオフ要因が出てきた場合や、FOMCでハト派な内容が出てきた場合は、円買いやドル売りが出てくる可能性があるので注意しておきたいと考えています。
ユーロドル
スタンス:買い目線
ポイント
・ウクライナ情勢
・FOMC
ユーロドルは売り目線。
ウクライナ情勢の悪化で売られてきたユーロが、地政学リスクの後退とともにユーロの買い戻しが出てくると思っています!
そして、先週のECB理事会でAPP(資産購入プログラム)の前倒しが発表されたことで、ECBは物価高対応で引き締めを進めるのではないかと考えています。
このことから地政学リスクが進まない限りはユーロ買いが進むのではないかと考えています!
ただ、FOMCもあり、FRBが利上げを進めるようであればドルも底堅く推移する可能性が高く、ユーロ買いをする場合はユーロ円のほうが上昇の可能性は高いのではないかと考えています。
円安要因はドル円を見てみてください♪
ポンド円
スタンス:買い目線
ポイント
・英中銀政策発表
・英雇用統計
・リスク要因
英中銀は利上げ局面、引き締め局面からポンド買いが強いのではないかと考えています。
ウクライナ情勢によってポンドの上値が抑えられていたのも、少しづつ軽くなってきているような気がしています・・・
もし、英中銀の政策発表で0.5%利上げが発表されるようであれば、ポンド買いが大きく進む可能性も考えています。
また、投票配分で0.5%利上げ票が3∼4票入れば、ポンドは底堅く推移すると考えています。
そうすれば、円安要因でポンド円は上昇していくと考えています。
※円安要因はドル円参照
ただ、ウクライナ情勢の悪化や英中銀でウクライナ情勢を受けて引き締めを後退させるような内容が出てくるとポンド買いが後退する可能性が高いので注意しておきましょう!
ゴールド
スタンス:買い目線
ポイント:リスク要因・インフレ
通常は短いものほど利回りは低く、中長期になるほど利回りは高く、右肩上がりの二次曲線を描きます。
これが短いものと長いものの利回りが逆転して、右肩下がりになったり山型になったりすることを逆イールドと言い、景気後退のサインだと言われています。
金利上昇 → ゴールド売り
金利低下 → ゴールド買い
✔️リスク要因との相関性
リスクオン相場 → ゴールド売り
リスクオフ相場 → ゴールド買い
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