みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と今週の相場のポイントをファンダメンタルズテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。

みなさんの今週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!

先週の相場まとめ

先週のポイント

・ECBフォーラム開催
・ドル円は24年ぶりの高値更新
・米PCEデフレーターが予想を下回る
・ISM製造業景況指数が予想を下回る

ECBフォーラム開催
欧州版ジャクソンホール・シンポジウムと言われることもある、注目されたECBフォーラムが開催され、パウエルFRB議長・ラガルドECB総裁・ベイリーBOE総裁など中銀トップが講演。
ラガルドECB総裁は
「7月にまず0.25%利上げする意向を再確認」「インフレ抑制に必要な場合には、より踏み込んだ行動を取る用意がある」など発言し、
ECBが検討している債券買い入れプログラムに
ついては「ユーロ圏の利回り格差の無秩序な拡大を抑制する」と表明、市場予想よりもハト派で欧州株価は底堅く推移
パウエルFRB議長は「米経済は力強い状態にあり、FRBは堅調な労働市場を維持しながらインフレを2%に戻すことができるが、ここ数カ月この任務は難しさを増している」などと発言、FRBは景気よりも物価を優勢させると受け止められ、FRBによる金融引き締め加速が景気悪化を招くとの懸念から米国株価指数は売りが進んだ。
ドル円は24年ぶりの高値更新
7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の大幅利上げの可能性が意識される一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持するとの見方から、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが優勢となり、ドル円は一時137.00円と1998年9月以来約24年ぶりの高値を更新
米PCEデフレーターが予想を下回る
米連邦準備理事会(FRB)が重要視するPCEコアデフレーターも前年比4.7%上昇と前月の4.9%上昇から減速し、予想の4.8%上昇を下回り米景気の減速懸念が高まると米株は売りが優勢となり、6月米シカゴPMIが予想を下回ったことも相場の重しとなり、ダウ平均は一時600ドル近く下落した。
ISM製造業景況指数が予想を下回る
6月米ISM製造業景気指数が53.0と予想の54.9を下回ったことが分かると、米10年債利回りが一時2.7873%前後と5月27日以来約1カ月ぶりの低水準を記録。

今週の相場見通し

まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。

長期(1カ月〜3ヶ月) 中期(~1ヶ月) 短期(~1週間)
相場全体 リスクオフ リスクオフ リスクオフ
ドル円 底堅い 底堅い 上昇
ユーロドル 上値重い 上値重い 上値重い
ポンド円 レンジ レンジ レンジ
ゴールド 上昇 レンジ 底堅い
ダウ レンジ 上値重い 下落

それでは、今週のポイントについてみていきましょう!

今週のファンダメンタルズ注目点

今週の注目指標

7月4日(月曜日)
米国休場(独立記念日)
15:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)
16:00 TRY トルコCPI(消費者物価指数)
23:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

7月5日(火曜日)
00:00 EUR デギントスECB副総裁発言
10:45 CNY 財新サービス業PMI
13:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表
16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI
16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI
17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI
17:30 GBP 英総合・サービス業PMI
18:30 GBP 英中銀(BOE)金融安定報告書公表
19:00 GBP ベイリーBOE総裁発言

7月6日(水曜日)
01:30 GBP テンレイロBOE外部理事発言
16:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
17:10 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
17:30 GBP 英建設業PMI
22:00 GBP カンリフBOE副総裁発言
22:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
22:45 USD 米総合・サービス業PMI
23:00 USD ISM非製造業景況指数

7月7日(木曜日)
03:00 USD FOMC議事要旨
18:45 EUR レーンECB専務理事主席エコノミスト発言
20:00 MXN メキシコCPI(消費者物価指数)
20:30 EUR ECB理事会議事要旨
21:15 USD ADP雇用統計
21:30 USD 米貿易収支・失業保険申請件数
21:30 CAD カナダ貿易収支
23:00 CAD カナダIveyPMI

7月8日(金曜日)
00:00 USD 原油在庫量
02:00 USD ウォラーFRB理事発言
02:00 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言
20:55 EUR ラガルドECB総裁発言
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

7月9日(土曜日)
00:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
01:45 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

今週のファンダ分析のポイント

1)金融政策

ポイント!

豪州の政策は?
欧米の次回利上げは?

  • RBA理事会に注目!
  • FOMC議事要旨に注目!
  • ECB理事会議事要旨に注目!

5日13:30 RBA理事会

注目度:高い
織り込み度:0.5%利上げを8割、0.25%利上げを2割
バイアス:豪ドルの上値重たい

注目度 高い
織り込み度 0.5%利上げを8割、0.25%利上げを2割
バイアス 豪ドルの上値重たい

ポイント:利上げ幅と声明文

先日のロウRBA総裁の発言で7月RBA理事会の利上げ幅0.5%を否定せず、先週発表された豪小売売上高は予想を上回る結果だったことからも0.5%利上げの可能性が高まっています
今回の理事会で0.25%の利上げなのか、それとも0.5%の利上げなのかに注目です。
また、声明文で今後も強気の利上げを進めていくのか、豪州経済が大丈夫なのかに注目です。
RBAの利上げによって住宅ローンの支払いが経済の重しとなっているとの話もあります。
物価抑制を優先させるのか、住宅ローンなど経済に気を使うのか、声明文の内容に注目です。

 

7日03:00 FOMC議事要旨

先週のパウエルFRB議長の発言で1.0%利上げを否定しませんでした。
市場では7月FOMCで0.75%利上げを中心に織り込みが進み、0.5%利上げの可能性と1.0%利上げの可能性を探っています。
今週発表のFOMC議事要旨から7月FOMCのヒントが出てこないか注目です。

 

7日20:30 ECB理事会議事要旨

6月のECB理事会でAPP(資産購入プログラム)を終了し、7月の理事会で利上げを進めることがメインシナリオとなっています。
注目は利上げ幅が0.25%なのか、それとも0.5%なのかです。
議事要旨から7月利上げ幅についてのヒントがないかに注目です。

 

2)経済指標

ポイント!

今週の注目の経済指標は?

  • ISM非製造業景況指数に注目!
  • 雇用統計に注目!

6日23:00 ISM非製造業景況指数

消費大国の米国で非製造業の景況感がどのくらいの数字が出てくるかで、7月FOMCの利上げ幅に影響があると思います。
底堅い数字が出てくると大幅利上げの可能性が高くなるのではないかと思っています。
ただ、反応としては大幅利上げの可能性が高まれば株安・リスクオフが進む可能性があるので、マーケットの反応にも注目です。

 

7日21:15 ADP雇用統計

米国では人出不足による賃金の高騰が物価高の要因となっています。
どこまで雇用が伸びるのか注目です。

 

8日21:30 NFP雇用統計

NFP雇用統計では雇用者数もですが、平均時給に注目です。
ADP雇用統計でも書いたように人件費の高騰が物価高の一因となっていることから、平均時給がどこまで伸びているのかに注目です。

 

8日21:30 カナダ雇用統計

カナダでは米国に続き利上げを進めています。
雇用状況がしっかりしていることが確認できれば、FRBに続き大幅利上げの可能性が高くなります。
雇用者数がどこまで伸びるかに注目です。

3)リスク要因

ポイント!

注意したいリスク要因は?

  • 円安リスクに注目!
  • 株安リスクに注目!
  • 英政治リスクに注目!

円安リスク

ドル円で一時137円を付けるなど円安が止まりません。
日銀や政府関係者は口先介入していますが反応は限定的です。
株安リスクなどからリスクオフが進み円買いが出てきていますが、リスクオフが後退する場面があれば再度一気に円安が進む可能性があるので注目です。
また可能性はかなり低いと思いますが、日銀による政策変更などを匂わせる内容が出てきた場合は一気に円高が進む可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

株安リスク

各中銀が引き締めを進めることで景気後退の可能性が高くなり、世界的に株安が進んでいます。
今週も議事要旨や経済指標、要人発言などから大幅利上げの可能性や景気後退懸念につながる内容が出てくると株価の大幅安が進みリスクオフが進む可能性があります。
世界的な株安、世界恐慌が意識されると大きくリスクオフに傾く可能性があるので、世界の株価とVIX指数には注意しておきたいと思います。

 

英政治リスク

今週は英国で重要指標が少ないことから、政治リスクによってポンドが動くのではないかと思っています。
英国ではEUとの北アイルランド議定書をめぐる対立が問題となっています。
議定書に関するヘッドラインが出てくるとポンド売りが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。
また、ジョンソン首相の支持率低下や、スコットランド自治政府の独立を問う住民投票の盛り上がりもリスク要因として注意しておきたいと思います。

今週の通貨毎の分析

本日も各通貨ペア毎に見ていきます!

ドル円

スタンス:買い目線

ポイント
・ISM非製造業景況指数
・FOMC議事要旨
・雇用統計

ポンドマン
円買い介入・口先介入に要注意!

基本は買い目線。
貿易赤字による円安目線は継続。

金融政策の違いによる円安トレンドは変わらないと考えています。
なので、下落したところは丁寧に拾っていきたい。

注意するポイントとしては、ISM非製造業景況指数やFOMC議事要旨、雇用統計など経済指標の結果に注目
予想を下回る結果が出てきた場合は、いったんドル売りが進むのではないかと注目しています。
また、政府や日銀などから口先介入などが出てきた場合は円買いが進む可能性がありますが、トレンドを変えるものではないので押し目のチャンスになると考えています。

ユーロドル

スタンス:売り目線

ポイント
・ECB理事会議事要旨
・雇用統計

ポンドマン
ユーロ圏はリスクが多いなぁ・・・!

ユーロは売り目線。

今週はECB理事会議事要旨やFOMC議事要旨など、欧米の議事要旨が発表される。
どちらも引き締め政策ですが、経済の底堅さは米国のほうが上手でドルがユーロに対して買われやすくなっている。

欧州は引き締め過程にあるが、引き締めによる景気後退、ウクライナ・ロシア問題、英国の離脱・北アイルランド議定書問題など、リスクが多くユーロの上値を抑えている。
なので、リスクが後退・解決した場合はユーロが買われる可能性があるので注意しておきたいと思う。

ポンド円

スタンス:買い目線(円安要因で買い)

ポイント
・政治リスク

ポンドマン
今週のポンドは材料難で方向感が見つけにくい・・・!

ポンドの方向感に乏しい展開。
ポンド円は円安要因で上昇するのではないかと考えています。
政治リスクとして北アイルランド議定書やスコットランド自治政府の独立住民投票、ボリス・ジョンソン首相の支持率低下などあります。
政治リスクが注目された場合はポンドが売られる可能性があります。
なので、ポンドドル(対ドル)でポンド売りの方が面白いのではないかと考えています。
政治リスクが注目され、リスクオフが進んだ場合はポンド売り・ドル買いが進むのではないかと考えています。

ゴールド

スタンス:買い目線

ポイント:ドル安・株価下落

ポンドマン
インフレが進み、リセッション懸念からリスクオフが進みゴールド上昇!?
各国中銀の過度な引き締め政策により景気後退懸念と株価下落のリスクが出てきています。
リスクオフによる安全資産としてのゴールド需要が高まると考えています。
世界的な株価下落、世界恐慌という言葉がチラホラと聞こえてくることから、大きなリスクオフが進む可能性などからゴールドは底堅く推移し、リスクオフが進んだ場合はゴールドが上昇すると考えています。
ゴールドの相関性
✔️金利との相関性
金利上昇 → ゴールド売り

金利低下 → ゴールド買い

✔️リスク要因との相関性
リスクオン相場 → ゴールド売り
リスクオフ相場 → ゴールド買い

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