みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と今週の相場のポイントをファンダメンタルズテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。

みなさんの今週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!

先週の相場まとめ

先週のポイント

・ドル円は24年ぶりの高値更新
・パウエルFRB議長の議会証言で金利低下
・口先介入で一時円買いが進む
・PMI速報値が悪化でリスクオフ

ドル円は24年ぶりの高値更新
日米金融政策の方向性の違いが意識され、円売りが大きく進みドル円は上昇。6月21日の取引終了間際に一時136.70円と1998年10月以来となる24年ぶりの高値を更新した。
パウエルFRB議長の議会証言で金利低下
パウエルFRB議長は米上院銀行委員会・米下院金融サービス委員会で議会証言を行い、「継続的な利上げは適切」「FRBはインフレ率2%への回帰に強くコミット」などと前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見と同様の姿勢を示したほか、「インフレ抑制に向け、無条件で取り組む」と表明した。市場ではパウエルFRB議長の議会証言は「警戒していたほどタカ派的な内容ではなかった」との声が聞かれ米金利は低下し、安心感から米株価3指数は反発上昇した。
口先介入で一時円買いが進む
ブルームバーグテレビジョンとの英語インタビューで元財務官でみずほリサーチ&テクノロジーズの中尾武彦理事長は23日、円が対ドルで24年ぶり安値を更新する中、「為替介入の可能性は排除できない」との見解を示した。中尾元財務官は在職中、ドル円が戦後最安値の1ドル=75円台を付けた際に、2011年8月から11月にかけて、ドル買い・円売り介入を断行した人物であることから為替介入が意識され、一時大きく円買いが進む場問があった。
PMI速報値が悪化でリスクオフ
6月製造業およびサービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値がいずれも予想を下回る結果だったことが伝わると、欧州長期金利の急低下とともにユーロは急失速、その後に発表された独PMI速報値も悪化したことでユーロ売りはさらに加速した。NY時間に発表された6月米製造業・サービス部門・総合PMI速報値が予想より弱い内容となったことを受けて、米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが活発化、欧米のPMI速報値が軒並み予想を下回ったことから欧米株価指数は大きく下落しリスクオフが進んだ。

今週の相場見通し

まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。

長期(1カ月〜3ヶ月) 中期(~1ヶ月) 短期(~1週間)
相場全体 リスクオフ リスクオフ リスクオフ
ドル円 底堅い 底堅い 上昇
ユーロドル 上値重い 上値重い 上値重い
ポンド円 レンジ レンジ レンジ
ゴールド 上昇 レンジ 底堅い
ダウ レンジ 上値重い 下落

それでは、今週のポイントについてみていきましょう!

今週のファンダメンタルズ注目点

今週の注目指標

6月27日(月曜日)
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見
15:00 EUR ドイツ小売売上高
16:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
21:30 USD 米耐久財受注
23:00 USD 米中古住宅販売保留

6月28日(火曜日)
00:30 USD 米2年債入札
02:00 USD 米5年債入札
02:30 EUR ラガルドECB総裁発言
15:00 EUR ドイツGfk消費者信頼感指数
17:00 EUR ラガルドECB総裁発言
17:30 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
19:00 GBP カンリフBOE副総裁発言
20:00 EUR パネッタECB専務理事発言
23:00 USD 米消費者信頼感指数

6月29日(水曜日)
北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(マドリード、30日まで)
02:00 USD 米7年債入札
10:30 AUD 豪小売売上高
16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)
17:00 EUR デギントスECB副総裁発言
18:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値)
19:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言
19:30 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言
21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 USD 米GDP(確定値)
22:30 USD パウエルFRB議長発言(ECBフォーラムで演説)
22:30 GBP ベイリーBOE総裁発言(ECBフォーラムで演説)
22:30 EUR ラガルドECB総裁発言(ECBフォーラムで演説)
23:30 USD 原油在庫量

6月30日(木曜日)
北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(マドリード、30日まで)
02:05 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言
10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI
15:00 GBP 英GDP
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
21:30 USD 米PCEデフレーター、失業保険申請件数
21:30 CAD カナダGDP

7月1日(金曜日)
08:50 JPY 日銀短観
10:45 CNY 財新製造業PMI
16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)
16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)
17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)
17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
23:00 USD ISM製造業景況指数

7月2日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

今週のファンダ分析のポイント

1)経済指標

ポイント!

欧米の物価上昇は?
米国の景況感は?

  • 欧州HICP(消費者物価指数)に注目!
  • 米PCEデフレーターに注目!
  • ISM製造業景況指数に注目!
  • 各GDPに注目!

主要中銀が引き締め政策を進めることでマーケットに大きな影響が出ています。
主要中銀の政策判断に影響する経済指標などもあるのでポイントをまとめてみました。

欧州HICP(消費者物価指数)

29日21:00 ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)
30日15:45 フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
1日18:00 ユーロ圏HICP(消費者物価指数)

今週はドイツやフランス、ユーロ圏などをはじめ欧州各国でHICP(消費者物価指数)の速報値が発表されます。
物価上昇が予想以上だった場合は7月の理事会で0.5%利上げの可能性が高まります。

ただ、反応は利上げ期待からユーロが買われる場合と、利上げによる景気後退懸念からユーロが売られる場合と両方考えられます。
HICP(消費者物価指数)の結果とユーロの反応からマーケット参加者の動向を読み解きたいと思います。

 

30日21:30 PCEデフレーター

FRBの政策判断で重要視されているPCEデフレーター、予想以上の数字が出てきた場合は大幅利上げの可能性が高まります。
7月のFOMCで0.75%利上げ、もしくは1.00%の利上げの可能性も出てくるのではないかと思います。
大幅利上げの可能性が高まれば株安、リスクオフ、ドル買いに繋がる可能性があることから注目です。

 

1日23:00 ISM製造業景況指数

先週発表された米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)は予想を下回る結果でした。
米国はFRBの過度な引き締めから景気後退の懸念が高まっており、景況感の低下に繋がっています。
ISM製造業景況指数も予想を下回り、米国経済のピークアウト、リセッションの可能性が高まるとドル売りが進むのではないか考えています。

 

各GDP

29日21:30 米GDP(確定値)
30日15:00 英月次GDP
30日21:30 カナダ月次GDP

今週は米・英・カナダでGDPが発表されます。
各中銀は利上げを進めている状況で景気後退が懸念されています。
各GDPが予想を下回る結果となればリセッションの可能性が高まり、株価下落、通貨売りに繋がる可能性があるので注目しています。

 

2)要人発言

ポイント!

今週の注目の要人発言は?

  • ECBフォーラムに注目!
  • 各国の引き締め方針に注目!

29日22:30 ECBフォーラム

ECBフォーラムでは米英欧の中銀トップ、パウエルFRB議長・ベイリーBOE総裁・ラガルドECB総裁の演説が予定されています。
各中銀とも物価上昇と景気後退が問題となる中で引き締めを進めています。
今後の政策運営の内容に注目が集まると考えています。

要人発言

各国中銀の大幅利上げに注目が集まっています。

  • 次の利上げの利上げ幅
  • 年内の利上げ幅
  • 利上げによる景気後退・リセッションの可能性

このようなポイントにに注目したいと思います。
特に利上げによるリセッションの可能性が高まれば景気後退・リスクオフが進む可能性があるので発言に注目です。

3)リスク要因

ポイント!

注意したいリスク要因は?

  • 月末リスクに注目!
  • 円安リスクに注目!
  • 株安リスクに注目!

月末リスク

今週は月末・四半期末・半期末になります。
28日~30日にかけて、特に30日は五十日も重なることから大きな値動きが出てくるのではないかと注目しています。
仲値やロンドンFIX付近は急変動・反対方向に動く可能性があるので要注意です。

円安リスク

円安が進み口先介入の回数が増えてきました。
ただ、日銀の緩和姿勢が変わらない限り円安トレンドは変わらないと思います。
また、輸入物価の上昇やエネルギー価格の上昇などから貿易赤字は拡大し、こちらも円安要因となっています。
これだけ円安要因があるので、実弾介入をしたとしてもドル円の下値は限定的だと思います。
口先介入・為替介入のリスクに注意しながら、円安に注目したいと思います。

株安リスク

世界的に引き締めが進むことで景気後退が懸念されています。
要人発言や経済指標などから金利が上昇したり、物価が上昇したりするとスタグフレーション懸念が高まり株価下落に繋がります。
また、株価下落が節目を割り込むとストップを巻き込みながら下落する可能性もあります。
株価下落が連鎖して世界恐慌に繋がる可能性も懸念されています。
株価の動きに注目しておきたいと思います。

今週の通貨毎の分析

本日も各通貨ペア毎に見ていきます!

ドル円

スタンス:買い目線

ポイント
・ISM製造業景況指数
・PCEデフレーター
・要人発言

ポンドマン
円買い介入・口先介入に要注意!

基本は買い目線。
貿易赤字による円安目線は継続。

日米の金融政策の違いからドル買い・円売りが進むと考えています。
リスクオフが進んだ場合、円買い口先介入が出てきた場合などドル円が下落する場面があると思いますが、下落した場面は押し目と考えて丁寧に拾っていきたいと考えています。
リスクオフの可能性としては指標や発言から引き締め加速が意識され、株価下落が進んだ場合を考えています。

日銀が金融政策の変更などを検討し始めた場合は巻き戻しの円買いが起きる可能性があるので注意しておきたいと思います。

ユーロドル

スタンス:売り目線

ポイント
・HICP(消費者物価指数)
・要人発言

ポンドマン
7月0.5%利上げの可能性が出るとユーロ売りが進む可能性あるな!

ユーロは売り目線。

ECB・FRBともに引き締めを進める状況ですが、厳密にはFRBの方がECBよりも引き締めスピードは速い。
また、引き締めによる景気後退・リセッションの可能性は欧州の方がより懸念されています。
ウクライナ・ロシアの問題や英国との北アイルランド議定書を巡る問題など、政治リスクもユーロの上値を抑える要因となっています。
このことからユーロドルは下落しやすいと考えています。

ECBの引き締めに加えて、景気対策・経済対策を発表してくるようであれば、リセッション懸念が後退しユーロが買われる可能性があるので注意しておきたいと思います。

ポンド円

スタンス:買い目線(円安要因で買い)

ポイント
・政治不安
・スタグフレーション
・GDP
・要人発言

ポンドマン
引き締め加速でポンドが買われる場面もあるが政治リスクが上値を抑えそう・・・!

ポンドの方向感に乏しい展開。
ポンド円は円安要因で上昇するのではないかと考えています。
政治リスクとして北アイルランド議定書やスコットランド自治政府の独立住民投票、ボリス・ジョンソン首相の支持率低下などあります。
政治リスクが注目された場合はポンドが売られる可能性があります。
なので、ポンドドル(対ドル)でポンド売りの方が面白いのではないかと考えています。
政治リスクが注目され、リスクオフが進んだ場合はポンド売り・ドル買いが進むのではないかと考えています。

ゴールド

スタンス:買い目線

ポイント:ドル安・株価下落

ポンドマン
インフレが進み、リセッション懸念からリスクオフが進みゴールド上昇!?
各国中銀の過度な引き締め政策により景気後退懸念と株価下落のリスクが出てきています。
リスクオフによる安全資産としてのゴールド需要が高まると考えています。
世界的な株価下落、世界恐慌という言葉がチラホラと聞こえてくることから、大きなリスクオフが進む可能性などからゴールドは底堅く推移し、リスクオフが進んだ場合はゴールドが上昇すると考えています。
ゴールドの相関性
✔️金利との相関性
金利上昇 → ゴールド売り

金利低下 → ゴールド買い

✔️リスク要因との相関性
リスクオン相場 → ゴールド売り
リスクオフ相場 → ゴールド買い

免責事項

・投資・投機はいかなる場合においても「自己責任」です。投資判断の最終的な決定は皆さま自身の「自己責任」の元行うものとし、投資資産のいかなる損失等が発生しても当サイト並びに運営者は責任を負うことはできません。

おすすめの記事