みなさん、おはようございます!
この記事では、為替やゴールドの分析をファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの日々のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
今週の分析記事をまだ見てない人はまずは週間分析記事から見ていただければと思います!
- OPECプラスで増産計画維持
- 雇用統計を控えて様子見ムード
昨日は注目のOPECプラス閣僚級会合が開催され、結果は現状維持が発表されました。
発表後にマーケットは売りで反応。その後売りが売りを呼ぶ展開となり、大きく下落し、一時8月以来の安値となる62ドルまで下落しました。
その後は買い戻しが入り、67ドル台まで上昇しています。
ボスティック米アトランタ連銀総裁
同じ
本日の注目経済指標
12月3日(金曜日)
16:00 TRY トルコCPI(消費者物価指数)
17:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)
17:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)
18:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)
18:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)
22:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
22:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
23:15 USD ブラード・セントルイス連銀総裁(22年投票権)発言
23:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)
12月4日(土曜日)
00:00 USD ISM非製造業景況指数
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
本日の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
項目 | 長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(1週間〜1ヶ月) | 短期(~1週間) |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオフ |
ドル円 | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ユーロドル | 下落 | 下落 | 上値重い |
ポンド円 | レンジ | 上昇 | 底堅い |
ゴールド | 上昇 | レンジ | 上値重い |
ダウ | 上昇トレンド | 上昇 | 上値重い |
それでは、本日のポイントについてみていきましょう!
本日のファンダメンタルズ注目点
本日のファンダメンタルズの注目ポイントを総まとめしてきます!
1)雇用統計
雇用者数は伸びてるか?
人件費は大丈夫?
- NFP雇用統計に注目!
22:30 NFP雇用統計・失業率・平均時給
予想
非農業部門雇用者数:55.0万人
失業率:4.5%
平均時給:前年比5.0%
雇用統計の注目は2点雇用者数と平均時給です。
雇用者数
米国では大きく分けて2点の理由から人で不足になっています。
1つ目はコロナ感染を恐れて、なかなか復職しない人たちです。
感染者数が少し落ち着いても、ギリギリ生活が出来るなら感染リスクを選ぶよりも自粛を選ぼうと考える人たちが多い状況です。
2つ目はワクチン接種です。
一部の地域ではワクチン接種が行動制限の規制解除条件となっています。
なので、復職しようと思っていても、ワクチンを接種していないということで復職出来ない人が一定数います。
ただ、日本と違い政治的・宗教的思想の違いから、ワクチン接種率は伸びていません。
この2点の理由から、なかなか雇用が改善しないことから、雇用者数の伸びに注目が集まっています。
平均時給
上記の理由から雇用者数が伸びず、人出不足が問題となっていることから、企業は高給を出して、人材を確保しようとしています。
給与が高くなり、人件費がコストとして企業の重しとなっています。
また、人件費コストの上昇は製品価格に転嫁され、物価上昇の要因となっています。
本日発表の平均時給が予想以上の伸びとなると、人件費の高騰から物価上昇懸念となり、利上げ期待に繋がると考えています。
本日の雇用統計の結果で12月16日のFOMCに影響が出る。
12月のFOMCではテーパリングの加速の可能性が注目されていて、加速するかの判断に雇用統計の結果が影響する可能性が高いことから、大きく値が動く可能性があるので注目です。
2)リスク要因
現在のリスク要因は?
- オミクロン株のリスク
- トルコリスク
マーケットはオミクロン株によるリスクオフに振り回されています。
昨日は新たな情報がなく、少しづつリスクオフは後退しています。
新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」に関する流れと、今後のポイントについてまとめました。
オミクロン株リスク
ワクチン接種が進み経済活動を再開してきましたが、感染拡大により行動規制が再開。
行動規制の再開は経済活動の低下に繋がりリスクオフという流れです。
日にち | 状況 | 相場の反応 |
先週金曜日 | オミクロン株がWHOの懸念される変異型に登録 | リスクオフが進む |
月曜日 | 連休明けで参加者が戻り楽観的に受け止める | リスクオフが後退 |
火曜日 | モデルナのCEOが既存のワクチンの効果が薄いとの見解を示す | リスクオフが進む |
水曜日 | ファイザーのCEOが2週間でウイルス解析、来年4月にはワクチン供給の可能性を発言 | リスクオフが進む |
水曜日欧州市場 | ビオンテックのCEOが既存のワクチンの効果が一定の効果との見解を示す | リスクオフが後退 |
水曜日NY市場 | 米国でオミクロン株の感染者が発見される |
リスクオフが進む |
ここからの可能性
効果・対応 | その後の動向 |
オミクロン株の毒性が弱いなどのポジティブな情報 | リスクオフが後退 |
オミクロン株に対し既存のワクチンが有効 (信憑性が高いとマーケットが理解) |
リスクオフが後退 |
オミクロン株に対し既存のワクチンが有効 (信憑性に疑念があるとマーケットが理解) |
リスクオフ |
オミクロン株に対するリスクがさらに発表 (新たな国でオミクロン株の感染者が発見や、感染者が多数発見など) |
リスクオフが加速 |
トルコリラの下落によりトルコのデフォルト懸念が高まっている中、エルドアン大統領は未だに追加利下げに言及し、財務相を更迭しています。
リラ安が進み日々最安値を更新している状況で、トルコ中銀は為替介入をしましたが影響は限定的でした。
マーケットは一時的な対処で為替介入は続かないと受け止め、すぐに売りが進み元の水準まで戻してきています。
トルコの外貨準備高はあまり多くないことを考えると為替介入にも限界があるので、外貨準備高が底をつけば為替介入も出来なくなりリラ安を止めることが出来なくなります。
そろそろトルコリラも崖っぷちに立たされているのかもしれません。
トルコリラが暴落した場合、トルコ国債の償還・利払い額が増え、デフォルト懸念に繋がります。
トルコがデフォルトした場合、トルコ国債を多く抱えている欧州の銀行に飛び火し、今度は欧州リスクに繋がってしまいます。
トルコリラの下落に要注意です。
本日の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
買い目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:リスク要因・雇用統計
基本は買い目線です。
雇用統計の結果で下落する可能性はありますが、中長期で見た場合は買い目線継続と考えているため、下落したポイントは押し目買いのチャンスと考えています。
なので、雇用統計前からポジションを持っていて(ここ数日で買い下がったポジション)発表後に上昇した場合は決済しようかと考えています。
雇用統計で下落した場合は押し目買いして、上昇してくるのを待とうかと考えています。
ユーロドル
売り目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:コロナ感染者・トルコリラ
ユーロドルは売り目線です。
ユーロは買い要因が見当たりません。
注目点として挙げてはいませんが、フランスやドイツ・ユーロ圏でサービス業・総合PMI改定値が発表されます。
改定値なので、予想通りの結果になることが多いですが、予想以上の結果が出てくるとユーロ買い、予想よりも悪い結果が出るとユーロ売りに反応する可能性が高くなっています。
基本は売り目線なので、ユーロ買いが出てきた場合は売りチャンスだと考えていきたいと思います。
ポンド円
買い目線(様子見)(2日〜1週間程度の目線)
ポンドは買い目線で見ています。
リスクオフの円買いが進みポンド円は下落しています。
ただ、ポンドは12月の利上げ期待で上昇していくのではないかと考えています。
リスクオフが後退していくのであれば買いたいと思っています。
ゴールド
ゴールド買い目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:リスク要因・雇用統計
雇用統計が悪い結果だった場合→ゴールド上昇
その他はリスク要因で動く可能性があるので、オミクロン株に関するヘッドラインに注目です。
リスクオフが進みようであれば、ゴールド上昇のチャンスだと考えています。
ゴールドの相関性
米金利
金利上昇→ゴールド売り
金利低下→ゴールド買い
リスクオン・オフ相場
リスクオン相場→ゴールド売り