みなさん、おはようございます!
この記事では、為替やゴールドの分析をファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの日々のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
今週の分析記事をまだ見てない人はまずは週間分析記事から見ていただければと思います!
- トルコ中銀が為替介入
- 強弱入り混じる米指標結果
- オミクロン株に振り回されるマーケット
日々安値を更新している状況でトルコ中銀が為替介入を実施。
外貨を売ってトルコリラを買う介入をして、トルコリラは対円で8.13円から9.14円まで急騰しました。
ただ、マーケットの意識は変わらず売りが進み元の水準まで戻しています。
ADP雇用統計は53.4万人と予想を上回る結果となり、ISM製造業景況指数も予想をやや上回る結果となりました。
ただ、ISM製造業景況指数の内訳を見ると部品の供給面で悪化を示していたほか、マークイット社が発表する製造業PMI改定値は予想を下回る結果となりました。
この結果から、明日の雇用統計には期待が出来るものの、部品の供給などのボトルネック(供給不足)に不安が残る結果となりました。
ボトルネックの懸念は
完成品(商品)の製造の遅れ→商品が少なくなると価格上昇→結果的に物価上昇に繋がる可能性
が出てきます。
本日の注目経済指標
12月2日(木曜日)
OPECプラス閣僚級会合
09:30 AUD 豪貿易収支
22:30 USD 失業保険申請件数
22:30 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁
23:00 EUR パネッタECB専務理事発言
12月3日(金曜日)
01:00 USD クウォールズFRB副議長発言
01:30 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
10:45 CNY 財新サービス業PMI
本日の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
項目 | 長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(1週間〜1ヶ月) | 短期(~1週間) |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオフ |
ドル円 | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ユーロドル | 下落 | 下落 | 上値重い |
ポンド円 | レンジ | 上昇 | 底堅い |
ゴールド | 上昇 | レンジ | 上値重い |
ダウ | 上昇トレンド | 上昇 | 上値重い |
それでは、本日のポイントについてみていきましょう!
本日のファンダメンタルズ注目点
本日のファンダメンタルズの注目ポイントを総まとめしてきます!
1)リスク要因
現在のリスク要因は?
- オミクロン株のリスク
- トルコリスク
マーケットはオミクロン株によるリスクオフに振り回されています。
新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」に関する流れと、今後のポイントについてまとめました。
オミクロン株リスク
ワクチン接種が進み経済活動を再開してきましたが、感染拡大により行動規制が再開。
行動規制の再開は経済活動の低下に繋がりリスクオフという流れです。
日にち | 状況 | 相場の反応 |
先週金曜日 | オミクロン株がWHOの懸念される変異型に登録 | リスクオフが進む |
月曜日 | 連休明けで参加者が戻り楽観的に受け止める | リスクオフが後退 |
火曜日 | モデルナのCEOが既存のワクチンの効果が薄いとの見解を示す | リスクオフが進む |
水曜日 | ファイザーのCEOが2週間でウイルス解析、来年4月にはワクチン供給の可能性を発言 | リスクオフが進む |
水曜日欧州市場 | ビオンテックのCEOが既存のワクチンの効果が一定の効果との見解を示す | リスクオフが後退 |
水曜日NY市場 | 米国でオミクロン株の感染者が発見される | リスクオフが進む |
ここからの可能性
効果・対応 | その後の動向 |
オミクロン株の毒性が弱いなどのポジティブな情報 | リスクオフが後退 |
オミクロン株に対し既存のワクチンが有効 (信憑性が高いとマーケットが理解) |
リスクオフが後退 |
オミクロン株に対し既存のワクチンが有効 (信憑性に疑念があるとマーケットが理解) |
リスクオフ |
オミクロン株に対するリスクがさらに発表 (新たな国でオミクロン株の感染者が発見や、感染者が多数発見など) |
リスクオフが加速 |
トルコリラの下落によりトルコのデフォルト懸念が高まっている中、エルドアン大統領は未だに追加利下げに言及し、昨日は財務相を更迭しています。
リラ安が進み日々最安値を更新している状況で、トルコ中銀は為替介入をしましたが影響は限定的でした。
マーケットは一時的な対処で為替介入は続かないと受け止め、すぐに売りが進み元の水準まで戻してきています。
トルコの外貨準備高はあまり多くないことを考えると為替介入にも限界があるので、外貨準備高が底をつけば為替介入も出来なくなりリラ安を止めることが出来なくなります。
そろそろトルコリラも崖っぷちに立たされているのかもしれません。
トルコリラが暴落した場合、トルコ国債の償還・利払い額が増え、デフォルト懸念に繋がります。
トルコがデフォルトした場合、トルコ国債を多く抱えている欧州の銀行に飛び火し、今度は欧州リスクに繋がってしまいます。
トルコリラの下落に要注意です。
2)OPECプラス閣僚級会合
産油国の増産計画は?
原油価格は?
- OPECプラス閣僚級会合の発表に注目!
本日は注目のOPECプラス閣僚級会合が開催されます。
一時85ドル付近まで上昇していた原油価格は、米国はじめ日本などの戦略石油備蓄(SPR)の放出や新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」の影響で65ドル付近まで下落しています。
ここまで原油価格が下落していることからOPECプラス閣僚級会合では、増産計画の見直しが発表されるかもしれません。
OPECプラス閣僚級会合の発表する増産計画によって原油価格が動くのではないかと考えています。
原油価格は燃料資源や輸送資源としてのコスト増に繋がりコスト増から商品価格の上昇から、物価高へとなります。
・原油価格上昇→物価上昇→利上げ期待が進む
・原油価格下落→物価下落→利上げ期待後退
OPECプラス閣僚級会合の発表予想と原油価格
- 既存の増産計画維持→原油価格は小幅な動き
- 既存の増産計画に上乗せ増産→原油価格は下落
- 既存の増産計画よりも減産→原油価格は上昇
OPECプラスは戦略石油備蓄(SPR)の放出に対して対処すると言っていたので、上乗せ増産の可能性は限りなく低く、減産の可能性が高いと予想しています。
現状維持も十分に考えられ、その場合は小幅な値動きで上昇・下落どちらも考えられる状況です。
発表後の原油価格の値動きに注目しておきたいと思います。
本日の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
買い目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:リスク要因・OPECプラス閣僚級会合
基本は買い目線です。
現在はオミクロン株の影響でリスクオフが進み、円高が進んでいる状況です。
昨年のロックダウンくらいの状況にならなければ、オミクロン株の影響は織り込みが進みリスクオフは後退していくと考えています。
リスクオフが後退すると並行して円安が進むと考えているので、買い下がっていきたいと考えています。
ただ、OPECプラス閣僚級会合の発表で増産が発表され、原油価格が大きく下落すると日本の貿易赤字額が減り、円安要因がなくなるので注意しておきたいと考えています。
ユーロドル
売り目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:コロナ感染者・トルコリラ
ユーロドルは売り目線です。
ユーロは買い要因が見当たりません。
欧州ではオミクロン株の感染者が多数で感染者数が増えています。
オミクロン株や感染者数の増減に関する発言やヘッドラインに注目です。
また、トルコのデフォルト懸念はユーロの重しとなります。
トルコリラの暴落などには注意しておきたいと思います。
※トルコリスクは上記を確認ください。
ポンド円
買い目線(様子見)(2日〜1週間程度の目線)
ポンドは買い目線で見ています。
リスクオフの円買いが進みポンド円は下落しています。
ただ、ポンドは12月の利上げ期待で上昇していくのではないかと考えています。
ドル円同様にリスクオフが後退する局面で買いたいと思っています。
ゴールド
ゴールド買い目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:リスク要因・米金利
本日もリスクオフが進み、金利の上昇が限定的であった場合は買い目線でいきたいと考えています。
ゴールドの相関性
米金利
金利上昇→ゴールド売り
金利低下→ゴールド買い
リスクオン・オフ相場
リスクオン相場→ゴールド売り