みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
・原油価格は一時84ドル台まで上昇
・FRBやBOEの利上げ織り込みが進む
・北アイルランド議定書の破棄が懸念
・トルコ利下げでリラ最安値更新
原油価格は一時84ドル台まで上昇し、約7年ぶりの高値を更新しています。
ただ、週末にパウエルFRB議長の発言で利上げ期待は後退し、米金利は1.63%まで下落しています。
来週の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(~1週間) | |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | 上昇 | レンジ | レンジ |
ユーロドル | 下落 | レンジ | 上昇 |
ポンド円 | 上昇 | 上昇 | 上昇 |
ゴールド | レンジ | レンジ | 下落 |
ダウ | 上昇トレンド | レンジ | 底堅い |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
10月25日(月曜日)
17:00 EUR ドイツIFO景況指数
22:00 GBP テンレイロBOE外部理事発言
10月26日(火曜日)
23:00 USD 米消費者信頼感指数・新築住宅販売戸数
10月27日(水曜日)
00:45 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
02:00 USD 米2年債入札
06:45 NZD NZ貿易収支
09:00 AUD 豪四半期CPI(消費者物価指数)
21:30 USD 米耐久財受注
23:00 CAD カナダ政策金利発表
23:30 USD 原油在庫量
10月28日(木曜日)
00:00 CAD マックレムBOC総裁発言
02:00 USD 米5年債入札
12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合
15:30 JPY 黒田日銀総裁発言
16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
20:45 EUR ECB理事会・金融政策・声明文発表
21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 EUR ラガルドECB総裁記者会見
21:30 USD 米GDP(速報値)・失業保険申請件数
23:00 USD 米中古住宅販売保留
10月29日(金曜日)
02:00 USD 米7年債入札
09:30 USD 豪小売売上高
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
17:00 EUR ドイツGDP(速報値)
18:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)(速報値)
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)・GDP(速報値)
21:30 USD PCEデフレーター
21:30 CAD カナダGDP
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
10月30日(土曜日)
02:00 ベイカーヒューズ社リグカウント
1)金融政策発表
テーパリングは?
利上げは?
経済見通しは?
- カナダ政策発表の注目!
- ECB理事会に注目!
- 日銀金融政策決定会合に注目!
27日23:00 カナダ政策発表
28日12時ごろ 日銀金融政策決定会合
28日20:45 ECB理事会
✔️カナダ政策発表
注目度 | やや高い |
織り込み度 | テーパリング完了を織り込み始めている |
バイアス | ややカナダドル買いバイアス |
ポイント:テーパリングの完了と利上げのヒント
10億カナダドルに減額されるのか、それともテーパリングの完了(資産購入の終了)となるのかに注目が集まっています。
テーパリングの完了となれば、ややカナダドルの買いに繋がるのではないかと考えています!
もう一つのポイントである利上げのヒントですが、来年22年の後半で利上げがあるのではないかと予想されています。
声明文や記者会見で利上げに関するヒントが出てこないかにも注目しましょう!
利上げのヒントが出てくるようであれば、カナダドル買いに繋がると考えています。
✔️日銀金融政策決定会合
注目度 | やや低い |
織り込み度 | 現状維持で織り込み済み |
バイアス | 円安バイアス |
ポイント:経済見通しと燃料資源価格の上昇についての反応
日銀金融政策決定会合は現状維持を発表すると予想され、無風通過が予想されています!
経済・物価情勢の展望が発表されるので内容と、記者会見で物価上昇に対する発言が出てこないか一応注目しておきたいと思います。
✔️ECB理事会
注目度 | やや高い |
織り込み度 | 現状維持が8割 |
バイアス | 特になし |
ポイント:PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の減額と見通し
前回の理事会でPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の購入額を見直しました。
600億ユーロ(年初)→800億ユーロ(前々回)→600~700億ユーロ(前回)
12月の理事会でPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の見直しをするとの予想が大きいため、今回の理事会では据え置きが発表されると予想されています。
その上で声明文や記者会見で、12月のPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)見直しのヒントがないか注目しています!
12月の理事会でPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の終了や減額するようなヒントが出てくるようであればユーロ買い、PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の継続やPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)に替わる緩和政策が発表されるようであればユーロ売りに反応するのではないかと注目しています♪
2)リスク要因
リスクオフの可能性に注意
- 中国リスク
- 燃料資源価格の上昇
- 為替報告書
- 月末要因
- 北アイルランド議定書
- パウエルFRB議長の再任
今週はイベントが少なく、FOMC前でブラックアウト期間に突入していることから米国の要人発言もありません。
なので、リスク要因でマーケットが動く可能性が高いです。どのようなリスク要因があるのかまとめておきました!
中国リスク
中国のリスクは主に3つあります!
- 中国恒大集団のデフォルトリスク
- 電力不足
- 米中貿易摩擦
中国恒大集団は、先月末よりドル建て債の利払いなどを支払えなくて猶予期間に入っています。
先日(23日)が最初の猶予期間期限切れでしたが、何とか支払いは出来たようです。
ただ、利払いはまだまだ残っているので、いつデフォルトしてもおかしくない状況なので、リスク要因として注意しておきたい。
電力不足問題も続いており、中国の一部の都市では計画的に停電するなどしています。
電力不足により景気の後退などが注目されています。
また、中国の電力不足は石炭価格に影響しており、当局は石炭価格の上昇を抑える為に介入しているようです。
電力不足問題が続くようであれば、燃料資源価格の上昇に繋がりそうです。
貿易摩擦に関しては、トランプ政権時に合意した貿易協定を中国側が順守していない、米国からの輸入額が足りていないと米中で協議しています。
協議が難航するようであれば、再度米中貿易摩擦に繋がり、米中対立に繋がる可能性があるので注目です。
中国リスクが浮上してきたときは上海総合指数や香港ハンセン指数が下落すると思うので注意しておきたい。
燃料資源価格の上昇
燃料資源 | 上昇要因 |
石炭 | 中国の電力不足を起因とした燃料資源価格の上昇は、火力発電の燃料として石炭価格に影響しています |
天然ガス | 欧州では脱炭素(カーボンニュートラル)の為、二酸化炭素排出の少ない天然ガスにシフトすることで天然ガス価格に影響しています。 |
原油 | OPECプラスでは原油価格の増産要請を断っていることから、原油価格は下落しにくい状況となっています。 |
燃料資源価格の上昇は運搬コストや燃料コストなど、コスト増に繋がり企業収益を圧迫、株価下落の要因に繋がります。
コスト増は商品価格に転嫁され、物価上昇に繋がり、購買意欲の低下に繋がり、景気後退の可能性に繋がります。
燃料資源価格の上昇リスクに注目しておきましょう!💦
米国がシェールオイルの増産や、米戦略石油備蓄(SPR)の放出などを行えば原油価格の下落に繋がり、燃料資源価格の上昇が一服する可能性があるのでヘッドラインに注目しましょう!
為替報告書
例年であれば10月中旬に発表されている為替報告書が未だに発表されていません。
中国や日本は監視リスト入りは間違いないと思われますが、操作国に認定されるのか注目です。
特に中国は注目です。
月末要因
今週は月末週ということで、仲値やロンドンFIX前後の動きに注目です。
特に週後半のロンドンFIX前は要注意です!
北アイルランド議定書
北アイルランド議定書に関する報道で、解決に向かえばポンド買い、決裂に関するような報道であればポンド売りに繋がると思うので、ヘッドラインに注目です。
パウエルFRB議長は来年2月で任期満了となります。
バイデン大統領はパウエルFRB議長の再任に前向きですが、米議会ではパウエルFRB議長の再任に反対する声が上がってきています。
パウエルFRB議長が再任しないとなると次期FRB議長の有力候補はブレイナードFRBになります。
来週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
スタンス:買い目線
ポイント
・米金利
・燃料資源価格の上昇
・パウエルFRB議長の再任
・米GDPとPCEデフレーター
FRBの利上げ期待は来年2回を織り込みました。
これは行き過ぎだと考えています。
一旦、調整があるのではないかと考え、米金利が低下、ドル安が進む可能性があると考えています。
また、パウエルFRB議長の再任の問題で、再任が怪しくなってくるとドル安が進む可能性があるのでこちらも注意しておきたいと思います。
ただ、原油価格の上昇など、燃料資源価格の上昇は日本の貿易赤字に繋がり、円安要因となっているので、ドル円は底堅く推移すると考えています。
下げたところは買っていく方針です。
経済指標では米GDPやPCEデフレーターの結果に注目です。
ユーロドル
スタンス:売り目線(様子見)
ポイント
・米金利
・ECB理事会
・北アイルランド議定書
ECB理事会でPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)に対してヒントが出てくるようであれば、ユーロに方向感が出てくるのではないかと考えています。
まだ緩和政策からは抜けることが出来ない、ECBは緩和政策の継続をするのではないかと考えていて、中長期ではユーロ売りを考えています。
また、英国との離脱協定がうまくいっていないことで、離脱協定の破棄に繋がるようであれば、ポンドだけではなくユーロの重しとなるのではないかと注意しています。
ECB理事会を見て、方向感を確認して、ユーロ売りで間違いなければユーロドルを売っていきたいと考えています。
ポンド円
スタンス:買い目線(→売り目線)
ポイント
・北アイルランド議定書
・円安
北アイルランド議定書の改定が問題となり、離脱協定の破棄に繋がりそうです!
離脱協定の破棄となればポンドは大きく売られる可能性があるので注意しておきたいと思っています。
ただ、北アイルランド議定書の問題がなければポンドは底堅く、燃料資源価格の上昇による円安から、ポンド円は上昇しやすい状況と考えています。
下げたところは買っていく方針で行きたいと考えていますが、北アイルランド議定書の問題が顕著になった場合はポンド円売りに方針転換しようと考えています。
ゴールド
スタンス:買い目線
✔️ゴールド上昇要因
・中国リスク
・米金利の上昇が一服し、米金利が低下
✔️ゴールド下落要因
・FRBの利上げ期待による米金利上昇
今週はイベントが少なく、リスク要因が注目される1週間となりそうなので、ゴールドが上昇しやすいのではないかと考えています。
ただ、先週後半から金利とゴールドの相関が崩れているのが気になります。
リスク要因に関する報道と米金利の動きに注意しながら、押し目を拾っていきたいと思います。
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