みなさん、おはようございます!
この記事では、為替やゴールドの分析をファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの日々のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
今週の分析記事をまだ見てない人はまずは週間分析記事から見ていただければと思います!
- 英国で過去最大の感染者数
- FOMCで予想通りテーパリングの加速を発表
- 金利見通しも上昇
昨日、英国では1日の新型コロナウイルスの感染者数が過去最多となりました。英国では行動規制を実施しており景気後退が加速するのではないかとの懸念から利上げ期待が後退、過去最多の感染者数は行動規制の強化に繋がり、利上げ期待の後退に繋がっています。
テーパリングは月額150億ドル(資産購入100億ドル、MBS50億ドル)から、月額300億ドル(資産購入200億ドル、MBS100億ドル)に倍増しました。
1月からテーパリングを加速させて、3月にはテーパリングが完了する見込みです。
テーパリングも早く完了し、利上げ回数の予想も増えたことで、利上げ時期も早くなるのではないかとドル買いが進んでいます。
本日の注目経済指標
12月16日(木曜日)
17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 CHF スイス国立銀行(SNB)金融政策発表
18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
20:00 TRY トルコ金融政策発表
21:00 GBP 英中銀(BOE)金融政策・声明文・MPC投票配分発表
21:45 EUR ECB理事会・金融政策・声明文・スタッフ予想発表
22:30 EUR ラガルドECB総裁記者会見
22:30 USD フィラデルフィア連銀製造業景況指数・失業保険申請件数
23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
12月17日(金曜日)
04:00 MXN メキシコ金融政策発表
本日の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
項目 | 長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(1週間〜1ヶ月) | 短期(~1週間) |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ユーロドル | 下落 | 下落 | 上値重い |
ポンド円 | レンジ | 上昇 | 底堅い |
ゴールド | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ダウ | 上昇トレンド | 上昇 | 上昇 |
それでは、本日のポイントについてみていきましょう!
本日のファンダメンタルズ注目点
本日のファンダメンタルズの注目ポイントを総まとめしてきます!
1)金融政策発表
政策変更は?
経済見通しは?
- 英中銀(BOE)に注目!
- ECB理事会に注目!
- トルコ政策金利に注目!
英中銀(BOE)
16日21:00 英中銀(BOE)金融政策・声明文・MPC投票配分発表
注目度 | 高い |
織り込み度 | 利上げを2∼3割織り込み |
バイアス | 特になし |
ポイント:利上げの有無と投票配分
英中銀は11月の政策発表で利上げが期待されていましたが、据え置きが発表されました。
しかも利上げに投票したのは2名だけということでポンドは大きく売られました。
現在の英国はコロナ感染拡大による行動規制から、景気が後退するのではないかとの懸念が利上げ期待を後退させています。
その一方で昨日発表された物価指標は2011年9月以来の高水準となり、物価高を抑える為に利上げするのではないかとの期待も残ります。
利上げ期待が進む要因と後退する要因がどちらもあることで、予想も分かれています。
利上げが発表された(投票配分4:5)→ポンドは一旦上昇するも伸び悩む
利上げが発表された(投票配分1:8など)→ポンドは上昇し続ける
据え置きを発表(投票配分5:4)→ポンドは下落するもすぐ戻す
据え置きを発表(投票配分9:0)→ポンドは大きく下落する
このような値動きを予想しますが、声明文の内容などに左右される可能性もあるので注意したいと思います。
ECB理事会
16日21:45 ECB理事会金融政策・声明文・スタッフ予想発表
16日22:30 ラガルドECB総裁記者会見
注目度 | 高い |
織り込み度 | 追加緩和を2∼3割織り込み |
バイアス | 特になし |
ポイント:PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の見直しと追加緩和
ECBは12月の理事会でPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の見直しをするといっており、どのような金融政策が発表されるか注目が集まっています。
現状のPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)は来年3月で終了の予定で、新たなPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)が発表されるのか、そのまま終了か、それとも現状のAPP(資産購入プログラム)のルールを変更して増額するのか、政策内容に注目です。
先週の要人発言からは追加緩和する可能性が高くなっていますが、完全には織り込まれていないことからそのような結果が発表されても大きく動く可能性が高いのではないかと注目しています。
また、12月のECB理事会ではスタッフ予想が発表され、今後の経済成長率やインフレ予想など経済見通しが同時に発表されることから、スタッフ予想に無いように注目。
特に物価高がどこまで続くのか、コロナによる経済停滞がどこまで影響しそうなのかなどに注目です。
スイス国立銀行
16日17:30 スイス国立銀行(SNB)金融政策発表
注目度 | 低い |
織り込み度 | 現状維持を織り込み済み |
バイアス | 特になし |
ポイント:現状維持の発表と記者会見
スイスは日銀同様に現状維持を発表すると織り込まれている為、大きな値動きには繋がらないと思われます。
為替介入やフラン高に警戒する発言が出てくると思います。
トルコ金融政策発表
16日20:00 トルコ中銀金融政策発表
注目度 | 高い |
織り込み度 | 1%の追加利下げの可能性を少し織り込んでいる |
バイアス | トルコリラ安 |
ポイント:追加利下げが発表されるかと、どこまでリラ安が進むのか
エルドアン大統領は低金利がインフレ抑制になると発言し、利上げを行ってきた中銀総裁を更迭してきました。
現在のトルコ中銀はエルドアン大統領の利下げ圧力に負けて、利下げを進めています。
そのためトルコリラは売られ続け、為替介入をしてもリラ安が止まらない状況です。
今回の政策発表でも利下げを発表した場合、さらにリラ安が進みクラッシュする可能性があるので注目です。
2)製造業・サービス業・総合PMI
各国の景況感は?
- 英国・フランス・ドイツユーロ圏に注目!
製造業・サービス業・総合PMI
16日17:15 フランス製造業(予想:55
16日17:30 ドイツ製造業(予想:56.8)・サービス業(予想:51.0)・総合PMI(速報値)
16日18:00 ユーロ圏製造業(予想:57.8)・サービス業(予想:54.1)・総合PMI(速報値)
16日18:30 英国製造業(予想:57.6)・サービス業(予想:57.0)・総合PMI(速報値)
16日23:45 米国製造業(予想:58.5)・サービス業(予想:58.5)・総合PMI(速報値)
フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などから製造業・サービス業・総合PMIの速報値が発表されます。
今回は速報値なので予想と結果が乖離する可能性があるので注目です。
米国などは強い経済状況が予想され、欧州では景気の悪化が警戒されています。
特に欧州などで景況感が弱いものが発表された場合はユーロ売りが加速する可能性があるので注目です。
また、先日行動規制が発表された英国には特に注目していたいと思います。
本日の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
買い目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:リスクオン
基本は買い目線。
昨日のFOMCでテーパリングの加速と利上げ期待が高まったことで、ドル買いが進みやすい状況となっています。
ただ、一旦の材料出尽くしで下落する場面もあるかもしれませんが、買い下がっていきたいと思います。
また、欧州や英国の政策発表で一時的にドルが売られることも注意しておきたいと思います。
ユーロドル
売り目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:ECB理事会
ユーロドルは売り目線。
本日の理事会では追加緩和が発表されるか、それともPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の終了かのどちらかだと予想しています。
なので、ハト派6割、現状3割、タカ派1割くらいのイメージで予想しているので、積極的にユーロドルを売っていき、結果を受けて上昇したときは追加売りしていきたいと持っています。
ただ、タカ派な内容が出てきた場合は、一旦撤退を検討したいと思います。
ポンド円
売り目線(様子見)(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:英中銀(BOE)
ポンドは売り目線のほうがやや強い状況です。
来週のクリスマスまでに欧州との離脱協議をまとめなくてはいけないことを考えると、ポンドにはリスクとなってしまいます。
本日の英中銀(BOE)で材料出尽くし、もしくはハト派な結果となった場合はポンドが売られるのではないかと考えています。
ただ、利上げ票に7∼9票入るなど、多数で利上げが決まった場合は追加利上げの期待にも繋がり、ポンド買いが進む可能性があるので、MPCメンバーの投票配分と声明文には注目したいと思います。
ゴールド
ゴールド様子見(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:FOMC
インフレが進む期待から、インフレヘッジとしてゴールドが買われたのではないかと考えています。
本日も底堅く上昇していくのではないかと予想しています。
ゴールドの相関性
米金利
金利上昇→ゴールド売り
金利低下→ゴールド買い
リスクオン・オフ相場
リスクオン相場→ゴールド売り