みなさん、おはようございます!
この記事では、為替やゴールドの分析をファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの日々のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
今週の分析記事をまだ見てない人はまずは週間分析記事から見ていただければと思います!
- 英雇用統計で予想を上回る平均賃金
- 米PPI(生産者物価指数)が過去最高の伸び率
- 金利上昇予想からゴールド急落
昨日発表された英国雇用統計では平均賃金が前年比4.9%と、予想前年比4.6%を上回る結果となりました。
予想以上の平均賃金は人件費の高騰に繋がり、本日発表の英CPI(消費者物価指数)の上昇期待に繋がっています。
原油価格などのエネルギーを除いても上昇しており、ボトルネック(供給制限)などの要因も上昇要因となっていることから、PPI(生産者物価指数)の上昇はもう一時継続しそうです。
仕入れ価格であるPPI(生産者物価指数)が過去最大の伸びとなったことで、仕入れコストを転嫁し商品価格も上昇するとの見方に繋がり、次回のCPI(消費者物価指数)も上昇するのではないかとの期待に繋がっています。
米金利が上昇したことをキッカケに金利がつかないゴールドは売られ始めましたが、FOMCなど政策発表ラッシュを前にしてポジション調整の売りも出てきたのではないかとの声も聞かれています。
本日の注目経済指標
12月15日(水曜日)
16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
22:30 USD 米小売売上高
22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
12月16日(木曜日)
00:30 USD 原油在庫量
02:00 CAD マックレムBOC総裁発言
04:00 USD FOMC政策金利・声明文・ドットチャート発表
04:30 USD パウエルFRB議長記者会見
06:45 NZD NZ四半期GDP
08:30 AUD ロウRBA総裁発言
08:50 JPY 日本貿易収支
09:30 AUD 豪雇用統計・失業率
本日の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
項目 | 長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(1週間〜1ヶ月) | 短期(~1週間) |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ユーロドル | 下落 | 下落 | 上値重い |
ポンド円 | レンジ | 上昇 | 底堅い |
ゴールド | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ダウ | 上昇トレンド | 上昇 | 上昇 |
それでは、本日のポイントについてみていきましょう!
本日のファンダメンタルズ注目点
本日のファンダメンタルズの注目ポイントを総まとめしてきます!
1)FOMC
テーパリングは加速?
金利の見通しは?
- テーパリングの加速に注目!
- ドットチャートに注目!
- パウエルFRB議長の記者会見に注目!
04:00 FOMC政策金利・声明文・ドットチャート
04:30 パウエルFRB議長記者会見
注目度 | 高い |
織り込み度 | テーパリングの加速を5割織り込み |
バイアス | ドル高 |
ポイント:テーパリングの加速とドットチャート
11月のFOMCでテーパリングを発表し、月に150億ドル(資産購入100億ドル・MBS50億ドル)づつ減額していくと発表しています。
ただ、その後発表された物価指標で1990年以来の高水準が発表され、パウエルFRB議長も物価高が一時的という表現を止める時が来たと発言し、物価上昇が懸念される状況となっていることから、テーパリングを加速するのではないかと期待が高まっています。
一部では月に300億ドル(資産購入200億ドル・MBS100億ドル)に倍増させるのではないかと予想されています。
まだまだ完全にはテーパリングの加速を織り込んではいないので、テーパリングの加速が発表されても現状維持でも、どちらが発表されても大きく動くのではないかと注目が集まっています。
また、今回はドットチャートが発表されるので、ドットチャートから金利予想が前倒しとなればドル買い、変化がなければ横ばいとなる可能性があります。
ドットチャートにも注目です。
※前回(9月)のドットチャートは以下です。
以下のチャートが今回(12月)のドットチャートになります。
その他、パウエルFRB議長の記者会見にも注目したいと思います。
マーケットが注目しているのは来年の利上げ時期と回数なので、記者会見からヒントを探したいと思います。
物価上昇をどのように見ているのか、物価に関する発言からヒントが出てこないか注目しています。
2)経済指標
英国・カナダの物価状況は?
NZの経済は?
豪州の雇用状況は?
- 英国・カナダCPI(消費者物価指数)に注目!
- NZ四半期GDPに注目!
- 豪雇用統計に注目!
英CPI(消費者物価指数)
予想:(前年比4.7%)(コア前年比:3.8%)
英国でも物価上昇が問題となっており、物価高を抑える為に利上げするのではないかと注目が集まっています。
本日発表される物価が予想を上回るようであれば利上げ期待に繋がり、ポンド買いに繋がるのではないかと注目しています。
昨日発表された雇用統計では平均賃金が予想を上回る結果が出てきており、賃金の上昇は人件費高騰に繋がり、人件費は商品価格に転嫁され、物価上昇要因となります。
本日のCPI(消費者物価指数)も予想を上回る結果が出てくるのではないかと期待が高まっています。
カナダCPI(消費者物価指数)
15日22:30 カナダCPI(消費者物価指数)
予想:(前年比4.7%)
物価高はカナダでも注目されており、CPI(消費者物価指数)に注目が集まっています。
予想を上回る結果が出てきた場合、来年の利上げの前倒し期待に繋がりカナダドル買いに繋がるのではないかと考えています。
NZ四半期GDP
16日06:45 NZ7∼9月期四半期GDP
予想:(前期比-4.3%)
ニュージー中銀は利上げを進めており、予想よりも強いGDPが確認されれば来年の追加利上げ期待に繋がるのではないかと注目しています。
追加利上げの期待が高まればNZドル買いに繋ると考えています。
新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」によるリスクオフは後退しており、NZドルが買われやすい状況となっていることから、強いGDPが確認された場合は大きな買いに繋がるのではないかと注目しています。
豪雇用統計
16日09:30 豪雇用統計
予想
雇用者数:20.5万人
失業率:5.0%
豪州では新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」の感染などもあり、景気後退が懸念されている状況から雇用が思ったよりも伸びていない可能性があり、予想を下回る可能性があります。
また、注目しているのはどこまで求職者が増えているのかです。
失業率が低下していても、求職者が少なくては意味がありません。
労働参加率などから、どれくらいの人が仕事に戻りたいと思っているのかにも注目しておきたいと思います。
雇用統計が良い結果となれば、現在のリスクオフ後退の流れと併せて豪ドル買いが進むのではないかと考えています。
本日の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
買い目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:FOMC
基本は買い目線。
FOMCの結果次第で考えています。
FOMCでタカ派(テーパリングの加速発表・ドットチャートで利上げ期待前倒し)だった場合は、ドルが急騰づるのではないかと考えています。
その場合は高値掴みの可能性があるので、少し様子を見てから落ち着いたところで買うかどうかを考えていきたい。
来年上期での利上げが見えるようであれば115円を超える可能性が考えられるので、追っかけて買いたいと思っています。
FOMCでハト派(現状維持)が発表された場合はドル売りが進むのではないかと思います。
ここは押し目のチャンスなので、買っていきたいと思います。
ハト派な内容が出てきた方が取引チャンスがあるのではないかと思っています。
ユーロドル
売り目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:FOMC
ユーロドルは売り目線。
本日のFOMCでタカ派な内容だった場合はドル買いが進み、ユーロドルが下落すると思います。
この時は明日のECB理事会に注目を移して様子を見たいと思います。
FOMCの結果がハト派だった場合はドル売りが進み、ユーロドルは上昇すると思います。
そうなった場合は積極的にユーロドルの売りを仕掛けていきたいですね。
※FOMCのハト派タカ派はドル円参照
ポンド円
様子見(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:CPI(消費者物価指数)
ポンド円は明日の結果次第で買い目線、売り目線どちらにもなりそうなので今日は様子見したいと思います。
今日は明日の政策発表の利上げ期待でポンドが売られたり買われたりすると思います。
CPI(消費者物価指数)の数字が予想を上回れば、利上げ期待が高まるのではないかと考えています。
ゴールド
ゴールド様子見(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:FOMC
その後FOMCがタカ派だった場合は金利が上昇し、ゴールドが売られると予想。
FOMCがハト派だった場合、金利が低下してゴールドが買われるのではないかと予想しています。
FOMC発表後の米金利の動きと、金利とゴールドの相関に注意しながら方向を決めていきたいと思います。
ゴールドの相関性
米金利
金利上昇→ゴールド売り
金利低下→ゴールド買い
リスクオン・オフ相場
リスクオン相場→ゴールド売り