FOMCなどで株価に更なる追い打ちがかかる可能性が…?

みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。

みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!

先週の相場まとめ

先週のポイント

・日銀は緩和維持を発表
・原油価格が7年3か月ぶりの高値
・引き締めによる株価下落
・ウクライナ情勢の緊迫化

日銀は緩和政策維持を発表
先週発表された日銀金融政策決定会合は、ロイター通信が事前に日銀の緩和政策方針転換を報じたことで注目度が高まっていました。
ロイター通信の報道で円高が進んだ状況で迎えた日銀金融政策決定会合の結果は現状維持、日銀は報道を否定し緩和政策の継続を強調しました。
結果を受けて進んでいた円買いは売り戻され円安が進みました。
原油価格が7年3か月ぶりの高値
原油価格は上昇し7年3か月ぶりの高値となる88ドル手前まで上昇しました。コロナとの共生で経済再開したことで需要増加したことも原油価格の上昇要因ですが、先週は地政学リスクによる原油価格の上昇が大きな要因でした。
アラブ首長国連邦(UAE)では、イラン・フーシ派によるドローン攻撃で石油輸出拠点の近くが炎上、タンクローリーが爆破するなど供給に懸念が生じました。
その他にもイラク・トルコ間のパイプラインが爆破されるなど、中東の不安定さが原油価格の上昇要因となっています。
引き締めによる株価下落
FRBが引き締め政策を急ぐのではないかとの観測を嫌気し、株価下落のキッカケとなりました。
米株は連日下落し、週間ベースでの下落幅は2020年3月コロナパンデミックでの下落以来の大きさとなりました。
ウクライナ情勢の緊迫化
ウクライナ情勢を巡る問題は、解決策が見つからない状況が続いています。
先週はホワイトハウスが「ロシアのウクライナ攻撃はいつ起きてもおかしくない」と発表するとウクライナ情勢を巡り地政学リスクが意識されユーロが売られる展開
「米政府がウクライナ駐留外交官の家族に対して国外退去を検討している」との一部報道も地政学リスクを加速させる要因となっています。

来週の相場見通し

まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。

長期(1カ月〜3ヶ月) 中期(~1ヶ月) 短期(~1週間)
相場全体 リスクオフ リスクオフ リスクオフ
ドル円 レンジ レンジ 上値重い
ユーロドル 上昇 レンジ 上値重い
ポンド円 上昇 レンジ 上値重い
ゴールド 上昇 上昇 底堅い
ダウ レンジ 下落 下落

それでは、今週のポイントについてみていきましょう!

今週のファンダメンタルズ注目点

今週の注目指標

1月24日(月曜日)
17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

1月25日(火曜日)
03:00 USD 米2年債入札
09:30 AUD 豪四半期CPI(消費者物価指数)
18:00 EUR ドイツIFO景況指数

1月26日(水曜日)
00:00 USD 米消費者信頼感指数
03:00 USD 5年債入札
06:45 NZD NZ貿易収支
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見

1月27日(木曜日)
00:00 CAD カナダ中銀金融政策・声明文発表
01:00 USD 原油在庫量
04:00 USD FOMC政策金利・声明文発表
04:30 USD パウエルFRB議長記者会見
06:45 NZD NZ四半期CPI(消費者物価指数)
22:30 USD 耐久財受注・失業保険申請件数・10~12月期GDP(速報値)

1月28日(金曜日)
00:00 USD 中古住宅販売保留
03:00 USD 7年債入札
22:30 USD PCEデフレーター

1月29日(土曜日)
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
01:00 CAD カナダ経常収支
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

今週のファンダ分析のポイント

1)金融政策発表

ポイント!

FRBの利上げはいつ?
カナダは利上げするのか?

  • FOMCに注目!
  • カナダ中銀金融政策に注目!

今週は注目のFOMCはじめ、サプライズの多いカナダ中銀金融政策発表が予定されています。
金融政策発表でサプライズがあると大きく動き、トレンドができる可能性があるので要注目。
事前にマーケットが注目しているポイントと、どこまで織り込んでいるのかを把握しておきましょう!

FOMC

27日04:00 FOMC
27日04:30 パウエルFRB議長記者会見

ポンドマン
今のマーケットは米金利と米ドルが中心で動いているからFOMCは最重要イベントだね!
注目度 かなり高い
織り込み度 据え置き9割(利上げの可能性が噂程度)
バイアス ややドル高
ポイント:利上げの回数とバランスシートの縮小時期・ペース
利上げ回数
現在のマーケットは年4回(1.0%)(100bps)利上げを織り込んでいます
ここからどのくらい追加されるかがポイント。
噂では年6回∼8回(1.5%∼2.0%)(150~200bps)の利上げが噂されています。
現在の織り込み回数から追加された回数分だけドル買いが進む可能性があるので、声明文や記者会見で年内の利上げ回数についてヒントが出てこないか注目
バランスシートの縮小時期・ペース
現在のマーケットは年後半のバランスシートの縮小開始を織り込んでいます。
ここから前倒しがあるのかがポイント。
年半ばや利上げ開始直後などの噂もあり、バランスシートの縮小が前倒しスタートとなると株価下落などに繋がる可能性が高いので注目。
また、縮小ペースについてもハッキリせず不透明なので、縮小ペースについてもヒントが出てこないか注目を集めています。
米国では物価上昇がイッキに進み、物価高が問題となっている状況で、バイデン大統領やイエレン財務長官は物価上昇を抑える役目はFRBだと責任を押し付けるような形となっています。
パウエルFRB議長としても今まで物価上昇は一時的と言ってきただけに、FRBとしては何としても物価上昇を抑える為に思い切った行動を選択せざるを得ない状況ではないかと思われます。
どのような選択をするのか、FOMCに注目です!
カナダ中銀金融政策発表
27日00:00 カナダ中銀金融政策発表

ポンドマン
カナダ中銀はサプライズが多いから注目しておいた方がいいよね!
注目度 高い
織り込み度 利上げ3∼4割
バイアス やや加ドル買い
注目度:高い
織り込み度:利上げ3∼4割
バイアス:やや加ドル買い
ポイント:利上げの開始時期と利上げ見通し

カナダは先日発表された物価指標で約30年ぶりの高い水準が発表され、イッキに利上げ期待が高まっています。
しかも主要産業である原油価格は上昇しており、さらに物価上昇の懸念もあることから、1月利上げの可能性が高まってきています。

今月利上げが発表されなかった場合は、3月利上げのヒントが出てくるのかに注目です。
カナダで利上げもしくは次回利上げが発表された場合はカナダドル買いに繋がる可能性が高いので注目です。

2)経済指標

ポイント!

注目指標は?
指標の影響は?

  • 製造業・サービス業・総合PMIに注目!
  • 四半期CPI(消費者物価指数)に注目!
  • PCEデフレーターに注目!
  • GDP速報値に注目!

今週は重要指標が多数予定されています。中でも注目している指標を以下にまとめました。
どのような指標で、ポイントは何なのか把握しておきましょう!

 

製造業・サービス業・総合PMI

24日17:15 フランス製造業・サービス業・総合PMI
24日17:30 ドイツ製造業・サービス業・総合PMI
24日18:00 ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI
24日18:30 英国製造業・サービス業・総合PMI
24日23:45 米国製造業・サービス業・総合PMI

今週は製造業・サービス業・総合PMIの速報値が発表されます。

PMIとは
企業の仕入れ担当(景気に敏感な担当者)に今後の景気見通しについてアンケートし、結果を指数化したもので「50」を好不況の境界線となっています。

欧米英では経済活動を再開しており、製造業・サービス業・総合PMIは強い結果が予想されています
ただ、オミクロン株による感染者数の増加や、人手不足や燃料資源価格の上昇などによる物価上昇、ボトルネック(供給制限)など懸念材料がいくつかあります。
その懸念材料から予想を下回る結果が出てきた場合は、リスクオフが進む可能性があるので注目です。

四半期CPI(消費者物価指数)

25日09:30 豪四半期CPI(消費者物価指数)
27日06:45 NZ四半期CPI(消費者物価指数)

今週は豪州とNZで四半期CPI(消費者物価指数)が発表されます。
欧米で物価上昇が問題となっており、英中銀やFRBは引き締めを急ぐ展開となっています。

豪州やNZでも物価上昇が進んでいる可能性が高く、予想以上の物価上昇が進んでいた場合は引き締めを加速させる可能性があるので注目です。
豪州は来年利上げといっていましたが、年内利上げに期待が高まっています。
四半期CPI(消費者物価指数)の結果によっては、さらに前倒し期待に繋がる可能性があり、豪ドルやNZドルが買われる可能性があるので要注目です。

 

PCEデフレーター

28日22:30 PCEデフレーター・コアPCEデフレーター

今週はFRBが注目している指標であるPCEデフレーターが発表されます。

PCEデフレーターとは
個人消費支出を計り物価動向を指数化したもので、CPI(消費者物価指数)よりも調査対象が広範囲の為、最近はFRBもCPI(消費者物価指数)よりもPCEデフレーターを重視している。

米国では物価上昇が問題となっており、FRBは引き締めを急ごうとしています。
先日のCPI(消費者物価指数)はかなりの高水準でしたが、今週発表されPCEデフレーターがどこまでの高水準となるかに注目です。
FOMC後なので、今月の政策には影響しませんが3月のFOMCの判断に影響する可能性があるので注目しています。

 

GDP速報値

27日22:30 10~12月期GDP速報値

米国はコロナとの共生を進め、経済再開を進めてきました。
その米国がどこまで経済成長しているのか注目です。
もし仮に予想に届かない結果だった場合、供給不足や人手不足などが要因で経済成長できなかったと思われます。
物価が上昇しているときに経済成長が止まってくると、スタグフレーションの可能性が高くなり、リスクとして意識される可能性があるので注意しておきたいと思います。
今回は速報値なので、予想と結果が乖離する可能性があるので注目です。

 

3)リスク要因

ポイント!

現在のリスク要因は?

  • ウクライナ・ロシアに注目!
  • 中国に注目!

米ドル・米金利が中心のマーケットですが、それ以外ではリスク要因に左右される展開を予想しています。
リスク要因の中でも以下の2点に注目しています。

ポンドマン
どこに、どんなリスク要因があるか把握して、いつでも対処できるようにしておこう!
ウクライナ

ウクライナを巡る情勢は緊迫感が高まっています。
ロシアは強硬姿勢をとっており、欧米との対話も平行線をたどっており、いつ制裁などの具体的な対立に発展するのか注目です。

ロシアはウクライナ国境付近に軍を展開、ロシアからのスパイがウクライナ側に入っておりスパイが攻撃のキッカケを作ろうとしていると米国は主張しており、「ロシアがウクライナに対していつ攻撃をするか分からない」と米政府高官が発言し、「米政府がウクライナ駐留外交官の家族に対して国外退去を検討」しているとの報道も出てきています。
軍事衝突や制裁合戦などに発展した場合は大きくリスクオフに傾く可能性があるので要注意です。

現在はウクライナリスクの高まりはユーロの重しとなっています。
ウクライナを巡り緊迫した状況でロシアは先日、中国とイランと合同で軍事演習を行っております。
ロシア・中国・イランなどの独裁国家?共産主義?と欧米英の対立とった場合は世界的リスクオフが進む可能性があるので、それぞれの国の動きにも注目しておきたいと思います。

 

中東・東欧リスク
アラブ首長国連邦(UAE)ではドローン攻撃を受け、イラクとトルコを結ぶパイプラインが爆破されるなど中東で地政学リスク
が高まっています。
イラク・イラン・イスラエルアラブ首長国連邦(UAE)・トルコなど、不安定な状態が続いており、ドローン攻撃などが相次いでいます。
また、カザフスタンでは反政府デモが起こり、中国やロシアが介入しようとしています。
ベラルーシなどでも緊張が高まっています。
中東・東欧リスクは天然ガスや原油価格などに影響し、世界的なリスクにつながる可能性があります。
中東・東欧に関するヘッドラインに注意しておきたいと思います。

 

原油価格
先週、原油価格は7年3か月ぶりの高水準となる88ドル手前まで上昇しました。
欧米のコロナ共生で経済活動再開、原油需要が高まったことに加え、カザフスタンの反政府デモ、イラク・トルコ間のパイプライン爆破などリスク要因も加わり、原油価格は底堅く推移しています。
原油価格の上昇は物価上昇の要因となり、世界的な物価上昇の要因となっています。
米国では戦略的石油備蓄の放出などで対応していますが、原油価格がさらに上昇するようであれば、さらなるリスクにつながる可能性があります。
今週もリスク要因と原油価格に注目です。

 

株価下落
先週は米国株の下落が注目されました。
物価上昇を抑える為に引き締め政策に舵をきったことが大きな要因となっています。
今週もFOMCやPCEデフレーター・GDP速報値の発表、米国企業の決算発表など株価下落に繋がり安い材料が多数予定されています。
株価の下落が続くようであればリスクオフが進む可能性があるので株価には注意しておきたいと思います。

 

 

今週の通貨毎の分析

本日も各通貨ペア毎に見ていきます!

ドル円

スタンス:買い目線(長期)
     売り目線(短期)

ポイント
・FOMC
・リスクオフ
・PCEデフレーター、GDP速報値

ポンドマン
今週のドル円はボラティリティが高く、上下に動く展開になりそう!

長期取引(1~3か月くらい)でのドル円買い目線は継続しています。
なので、大きく下落したところは長期取引のために拾っていきたいと思っています。

ただ、短期的にはリスク要因も多く、FOMCや重要指標、企業決算など円高が進む要因が潜んでいることから、売り回転の方がいいのではないかと考えています。

FRBが引き締めに動くようであれば金利が上昇してドル買いに進む可能性は高いですが、株価には要注意です。
金利高・ドル高と同時に、金利上昇による株価下落、そして株価下落によるリスクオフで円高が進み、ドル円はドル高よりも円高で下落する可能性が考えられます。
FOMCや指標結果の後には株価に注目しながら、ドル円の短期取引を進めていきたいと思います。

ユーロドル

スタンス:買い目線(様子見)

ポイント
・ウクライナ情勢
・FOMC、米指標

ポンドマン
ユーロはウクライナ情勢、ドルはFOMCや指標、材料多すぎて方向感が掴みにくい!

ユーロドルは取引材料が豊富で方向感を掴みづらい状況。
どの材料が意識されているのかで短期的な動きについていくのが良いと考えています。
※長期ではユーロドルは上昇方向を考えており、下落からの転換点を探している状況。

取引材料と方向
ウクライナ情勢:情勢悪化や新しいヘッドラインが出てきた場合はユーロ売り
FOMC:タカ派な内容が出て米金利が上昇した場合はドル買い
   :ハト派な内容もしくは想定通りのタカ派内容だった場合は金利が低下しドル売り
米指標:予想を上回る結果が出てきた場合はドル買い
   :予想を下回る結果が出てきた場合はドル売り

ポンド円

スタンス:売り目線(短期)
     買い目線(長期)

ポイント
・リスク要因

ポンドマン
ポンドは買われやすい状況だけど円高強そうだな!!

来週に英中銀の金融政策発表を控えて、利上げ期待からポンドは買われやすい状況が続いています。
ただ、ドル円同様にリスクオフで円高が進み、ポンド円の上値を抑える展開が予想される。
リスクオフが後退すればポンド円上昇、リスクオフが進んだ場合はレンジもしくは下落といった展開を考えています。
なので、短期的にはリスク要因や株価を見ながら短期売り、十分に下落したところでリスクオフが後退しそうであれば買いを入れたいと考えています。

ゴールド

スタンス:買い目線

ポイント:リスク要因

ポンドマン
リスクオフ要因が多いからゴールドは買い方向が優勢かな!?
リスク要因が多いことからゴールドは買い目線で進めていきたいと考えています。
注目しているのはFOMC後に米金利が上昇するのかです。
米金利が上昇し、ドル買いが進んだ場合はゴールドが下落するので注意しておきたい。
それ以外では指標結果で一喜一憂する展開が予想されるが、基本は買い目線で進めていきたいと考えています。
ゴールドの相関性
✔️金利との相関性
金利上昇 → ゴールド売り

金利低下 → ゴールド買い

✔️リスク要因との相関性
リスクオン相場 → ゴールド売り
リスクオフ相場 → ゴールド買い

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