【週間分析】要人発言はFOMCで投票権を持つ人に注意!?

みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!

先週の相場まとめ

先週のポイント

・オミクロン株感染拡大
・ADP雇用統計は予想を上回る
・NFP雇用統計は予想を下回る
・米金利上昇

オミクロン株感染拡大
世界中で新型コロナウイルス「オミクロン株」の感染者数が拡大しており、米国では1日100万人以上、英国では27万人以上の感染者が出ています。
米国や英国はオミクロン株が感染拡大しても重症化しにくいということで、経済活動を優先させてるに対して中国や豪州、日本などは極力ゼロコロナを目指すように、行動規制や入国規制を課しています。
特に中国は来月開催される北京冬季五輪のために、厳しい外出規制を課しています。
経済優先で規制緩和の国とコロナを抑え込もうと規制強化の国とに分かれてきています。
ADP雇用統計は予想を上回る
ADP雇用統計は予想40万人に対して、結果は80.7万人と予想を大きく上回る結果となりました。
NFP雇用統計は予想を下回る
ADP雇用統計の結果を受けて期待は高まっていましたが、予想40万人に対して結果は19.9万人と予想を大きく下回る結果となりました。
ただ、失業率は予想4.1%に対して結果は3.9%と大きく改善しており、平均時給も前年比4.2%予想に対して結果は4.7%と大きく上昇しています。
雇用者数は少ないのに失業率が改善しているのは求職者が少ないからだと考えられ、人手不足が加速している結果だと思われます。
人手不足で企業が人材確保のために人件費が高騰していることから、平均時給も上昇していると考えられます。
米金利上昇
先週は米金利上昇が注目される1週間でした。
強い経済指標が出ると金利が上昇し、弱い経済指標が出ても金利は底堅く推移するといった状況で、利上げ期待や引き締め期待に繋がりドル高が進みました。
金利を生まないゴールドは上値が重くなり、金利が上昇したことで株価は下落しています。

来週の相場見通し

まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。

長期(1カ月〜3ヶ月) 中期(~1ヶ月) 短期(~1週間)
相場全体 リスクオン リスクオン リスクオン
ドル円 レンジ レンジ 底堅い
ユーロドル 上昇 レンジ 上値重い
ポンド円 上昇 上昇 底堅い
ゴールド 上昇 レンジ 上値重い
ダウ 上昇トレンド 上昇 上値重い

それでは、今週のポイントについてみていきましょう!

今週のファンダメンタルズ注目点

今週の注目指標

1月10日(月曜日)
東京市場休場(成人の日)
19:00 EUR ユーロ圏失業率

1月11日(火曜日)
09:30 AUD 豪小売売上高
23:12 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言(22年投票権)
23:30 USD ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言(22年投票権)

1月12日(水曜日)
00:00 USD パウエルFRB議長発言(上院議会で議長就任公聴会)
03:00 USD 米3年債入札
06:00 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言
10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)
22:30 USD 米CPI(消費者物価指数)

1月13日(木曜日)
00:30 USD 原油在庫量
03:00 USD 米10年債入札
04:00 USD ベージュブック(地区連銀経済報告)
22:30 USD 米失業保険申請件数・PPI(生産者物価指数)

1月14日(金曜日)
00:00 USD ブレイナードFRB理事発言(上院議会で副議長就任公聴会)
02:00 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
03:00 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁発言(23年投票権)
03:00 USD 米30年債入札
16:00 GBP 英GDP
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)
22:30 USD 米小売売上高

1月15日(土曜日)
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
01:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言(常任投票権)
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

今週のファンダ分析のポイント

1)米金利

ポイント!

米金利の動向は?
マーケットの反応は?

  • 米指標に注目!
  • 要人発言に注目!

今週も先週同様に米金利・米ドルがマーケットの中心となりそうです。
米金利・米ドルが動く要因として注目しているのが米指標と要人発言です。
それぞれ、どの指標が注目なのか、どの要人発言が注目なのか、ポイントは何なのか、以下にまとめました。

ポンドマン
マーケットが何に注目してて、材料視しているか、しっかりと把握しておこう!
経済指標
12日22:30 CPI(消費者物価指数)
13日22:30 PPI(生産者物価指数)
14日22:30 小売売上高
15日00:00 ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
12日22:30 CPI(消費者物価指数)
13日22:30 PPI(生産者物価指数)
14日22:30 小売売上高
15日00:00 ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
今週予定されている経済指標は物価を計る指標と消費動向を計る指標に分けることができます。
物価指標はCPI(消費者物価指数)・PPI(生産者物価指数)、消費動向指標は小売売上高・ミシガン大学消費者信頼感指数にわけられ、それぞれ注目しているポイントは以下の通りです。
CPI(消費者物価指数)・PPI(生産者物価指数)
現在の米国ではインフレ(物価上昇)が問題となっています。
進みすぎるインフレを抑える為にFRBは金融引き締めを急ぐのではないかとマーケットは注目しています。
今週発表される物価指標が予想を上回るようであれば、金融引き締め観測に繋がり、金利は上昇し、ドルは買われ、株価やゴールドの上値を抑えるのではないかと考えています。
小売売上高・ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
物価高が進むと、商品価格の高騰から消費を抑えるようになります。
進みすぎているインフレ(物価上昇)が、米国経済をどこまで減速させているか注目です。

指標結果が予想を上回る→さらにインフレが進む可能性があります。
指標結果が予想を下回る→物価上昇と景気減速
上記が同時に起こるスタグフレーション懸念に繋がってしまいます。
要人発言
11日23:12 メスター・クリーブランド連銀総裁発言(22年投票権)
11日23:30 ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言(22年投票権)
12日00:00 パウエルFRB議長発言(上院議会で議長就任公聴会)
14日00:00 ブレイナードFRB理事発言(上院議会で副議長就任公聴会)
14日03:00 エバンズ・シカゴ連銀総裁発言(23年投票権)
15日01:00 ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言(常任投票権)

ポンドマン
要人発言はFOMCで投票権を持っている人の発言が重要!
FOMCではFRB議長・FRB副議長・FRB理事・ニューヨーク連銀総裁は常任で投票権と持っています。
ニューヨークを除く11の地区連銀総裁は、投票権を持ち回りしており、上記のようになっています。
FOMCで金融政策を決定する際は、投票権を持つメンバーで多数決で決定することから、投票権を持つメンバーがどのように金融政策・経済を見通しているのかに注目です。
特に注目しているのはパウエルFRB議長とブレイナードFRB理事の就任公聴会です。
12日の00:00からパウエルFRB議長の議長就任公聴会、14日の00:00からブレイナードFRB理事の副議長就任公聴会が予定されています。
当然、現在のインフレについてや今後の政策について聞かれるのではないかと注目しています。
ハト派のブレイナードFRB理事がどこまでタカ派になれるか?どれだけタカ派な内容が出てくるかに注目しています。

2)リスク要因

ポイント!

現在のリスク要因は?

  • ウクライナ・ロシアに注目!
  • 中国に注目!

米ドル・米金利が中心のマーケットですが、それ以外ではリスク要因に左右される展開を予想しています。
リスク要因の中でも以下の2点に注目しています。

ポンドマン
どこに、どんなリスク要因があるか把握して、いつでも対処できるようにしておこう!
ウクライナ

ウクライナを巡りロシアと欧米諸国は対立しておりリスク要因として注目されています。
今週は昨年末の米ロ首脳会談に続き、9日・10日に「戦略的安定性に関する対話」で協議し、北大西洋条約機構(NATO)も12日にロシアと会議を開き、13日には米露や欧州諸国が加盟する全欧安保協力機構(OSCE)も協議する予定となっています。
ロシアがウクライナ侵攻した場合は欧米諸国が強い経済制裁を課すと警告しており、プーチン露大統領は「前例のない制裁を科せば、関係は完全に決裂する」と応酬しています。
今週はウクライナに関するヘッドラインに注目です。

 

中国
中国恒大集団の利払い償還が滞っており、更に賃金未払いも溜まっており、中国経済に大きな影響を与えそうです。
また、中国は来月の北京五輪に向けてコロナを抑え込もうと必死です。
数人の感染者が見つかっただけで、町ごと封鎖してしまことから、外出も規制されており、逃げ出す人が出てきている状況です。

このような状況が続くと中国経済がストップしてしまい、景気後退に繋がるのではないかと注目しています。
中国の景気後退はオセアニアはじめ、世界的に影響してしまうので、中国関連のヘッドラインに注目しています。

今週の通貨毎の分析

本日も各通貨ペア毎に見ていきます!

ドル円

スタンス:買い目線

ポイント
・米指標
・要人発言

ポンドマン
物価上昇がどこまで進んでいるかが最大の注目ポイントかな!?

基本は買い目線。
利上げ期待と米国経済成長による米金利上昇と、日銀の緩和政策であるYCC(イールドカーブ・コントロール)による金利停滞で日米金利差が拡大し、ドル円は上昇するというのが基本の考え方です。

今週は物価指標と消費動向指標の結果が好調であれば、金利が上昇し、ドル買いが進みドル円は上昇するのではないかと考えています。
特に、米金利が1.8%を超えて上昇した場合はコロナ前の1.95%が意識される展開となるのではないかと考えています。

また、世界的に金利が上昇する中で、日本の金利も上昇しています。
YCC(イールドカーブ・コントロール)のターゲットに近づき、指値オペが実施されるようであれば日米金利差は拡大し、ドル円上昇に繋がるのではないかと注目しています。

 

懸念点としてはリスクオフで売円買いが進む場合と、円安警戒発言が出て円高が進む場合です。
リスクオフや円安警戒発言に注意しながら、押し目を拾っていきたいと思います。

 

ユーロドル

スタンス:売り目線

ポイント
・米指標
・要人発言
・リスク要因

ポンドマン
ロシア・ウクライナ問題は地理的に欧州にも影響が出るよね!

ユーロは長期では上昇する可能性を考えていますが、短中期ではまだまだ売り目線でいます。
現在はドルが中心なので、ドル高が進めばユーロドルは下落し、ドル安が進めばユーロドルは上昇するのではないかと考えています。
米指標や要人発言で金利が上昇するのか、ドル買いが進むのか注目です。

また、リスク要因の中でもウクライナは地理的に欧州と近いことから、ウクライナ問題はユーロ売り要因だと考えています。
なので、基本は戻り売り戦略を進めていきたいと考えています。

 

ポンド円

スタンス:買い目線

ポイント
・英中銀(BOE)
・英欧リスク

ポンドマン
利上げが発表もしくは利上げ期待が高まればポンド買い!

英国は新型コロナウイルス「オミクロン株」の感染拡大でも、行動規制を緩和することを決めました。
このことで感染者数は増えますが、経済は再開されるとポンドは買われています。
経済再開は利上げ期待に繋がり、ポンドを底堅く支えると考えています。

問題は円安警戒発言とリスク要因です。
リスクオフが進んだ場合の円高と、円安警戒発言が出て円高が進んだ場合は、クロス円の下落と同時にポンド円も下落するので注意しておきたいと思います。

ゴールド

スタンス:買い目線(長期)
     売り目線(短期)

ポンドマン
金利上昇が一気に進むと金利と相関しゴールドは売られやすくなる!
短期的には米金利の上昇に相関し、ゴールドの上値は重くなると考えています。
このことから金利動向を確認しながら短期売り回転を考えています。
ただ、長期ではインフレや金利織り込みからゴールドは上昇すると考えています。
短期売り回転で売りが大きく進んだ時は、長期のポジションとして買いを仕込みたいと考えています。
ゴールドの相関性
✔️金利との相関性
金利上昇 → ゴールド売り

金利低下 → ゴールド買い

✔️リスク要因との相関性
リスクオン相場 → ゴールド売り
リスクオフ相場 → ゴールド買い

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