みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
・カナダ中銀は資産買い入れを終了
・ECBは現状の政策を維持
・日銀は現状維持
・原油価格は2014年以来の高値から反落
・バイデン政権は予算案を1.75兆ドルに規模縮小
気になったポイントは以下の点です。
来週の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(~1週間) | |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | 上昇 | レンジ | レンジ |
ユーロドル | 下落 | レンジ | 下落 |
ポンド円 | 上昇 | 上昇 | 底堅い |
ゴールド | レンジ | レンジ | 上値重い |
ダウ | 上昇トレンド | 上昇 | 底堅い |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
10月31日(日曜日)
日本衆議院選挙投開票
欧州・英国サマータイム終了
11月1日(月曜日)
10:45 CNY 財新製造業PMI
17:45 EUR イタリア製造業PMI(改定値)
17:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)
17:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)
18:30 GBP 英製造業PMI(改定値)
22:45 USD 米製造業PMI(改定値)
23:00 USD ISM製造業景況指数
11月2日(火曜日)
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(9月22日分)
12:30 AUD 豪RBA理事会・政策金利・声明文発表
14:50 AUD デベルRBA総裁補佐発言
11月3日(水曜日)
06:45 NZD NZ雇用統計・失業率
10:45 CNY 財新サービス業PMI
16:00 TRY トルコCPI(消費者物価指数)
17:45 EUR イタリア総合・サービス業PMI(改定値)
17:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)
17:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)
18:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)
18:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)
21:15 USD ADP雇用統計
22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)
23:00 USD ISM非製造業景況指数
23:30 USD 原油在庫量
11月4日(木曜日)
OPECプラス閣僚級会合
03:00 USD FOMC金融政策・声明文発表
03:30 USD パウエルFRB議長記者会見
09:30 AUD 豪貿易収支
21:00 GBP 英中銀(BOE)政策金利・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表
21:30 USD 米失業保険申請件数・貿易収支
21:30 CAD カナダ貿易収支
11月5日(金曜日)
01:50 GBP カンリフBOE副総裁発言
09:30 AUD 豪RBA四半期金融政策報告
17:30 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
21:15 GBP ラムズデンBOE副総裁発言
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
22:00 GBP テンレイロBOE外部理事発言
23:00 CAD カナダIveyPMI
11月6日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
11月7日(日曜日)
米国サマータイム終了
1)金融政策発表
金融政策の変更は?
利上げ期待は?
経済見通しは?
- RBAは資産購入に注目!
- FOMCは声明文・記者会見に注目!
- 英中銀は利上げ期待に注目!
2日12:30 RBA理事会
4日03:00 FOMC
4日21:00 英中銀(BOE)
✔️RBA理事会
注目度 | 高い |
織り込み度 | 資産購入で意見が分かれている |
バイアス | 豪ドル買いバイアス |
ポイント:YCC(イールドカーブ・コントロール)の取り扱い
3年債利回りが0.1%を超えたら、国債を買い入れて、金利を下げるとの方針を示していた豪州が
0.1%を超えても、国債を買い入れなかったから、金利高を容認したんじゃないか!って市場では思われてる!
YCCのターゲットの引き上げや国債買い入れ方法に変更があると豪ドル買いに繋がる可能性があります💦
※変更がなく、現状維持を強調した場合は売られる可能性あり
✔️FOMC
注目度 | 高い |
織り込み度 | テーパリング開始を織り込み済み |
バイアス | バイアスなし |
ポイント:来年の利上げに繋がるヒント
FRBは年内テーパリング開始は確実視されています!
注目はテーパリングの終了時期と利上げ開始時期と米金利
テーパリングは来年半ばに終了するのではないかと見られています!
声明文や記者会見でテーパリングの終了時期が前倒しの可能性が見られるかに注目です!
また、利上げ時期に関する内容にも注目しておきましょう!
FRBの利上げは来年2回を織込むほど、織り込みが進みすぎている状況にあります。
上記のようにテーパリング終了時期や利上げ時期の前倒しを感じさせる内容が出てきた場合に金利が上昇するかがポイントになるのではないかと考えています!
声明文や記者会見の内容と米金利の動きの組み合わせで、今後の米金利と米ドルの見通す内容になるのではないかと注目しています!
FOMC結果 | 金利動向 | 値動き |
タカ派な内容 | 金利上昇 | まだ織り込み余地があり、米金利・米ドル上昇余地あり |
タカ派な内容 | 金利上昇せず | すでに織り込み済みで、米金利・米ドルの上昇余地なし |
✔️英中銀(BOE)Super Thursday
注目度 | 高い |
織り込み度 | 利上げ6割 据え置き4割 |
バイアス | 特になし |
ポイント:利上げの有無・利上げ票数・利上げと経済の見通し
今回は金融政策と同時にインフレーションレポートが発表される重要な回「Super Thursday」となっています。
MPC(英中銀金融政策会合)と同時に発表されるため、政策決定に大きな影響を与える。
急ぎの政策変更でない場合はインフレーションレポートを確認して政策変更することが多いことから、インフレーションレポートが発表される2月・5月・8月・11月のMPC(英中銀金融政策会合)は「Super Thursday」と呼ばれ注目されている
✔️政策金利
一時は11月の会合で0.15%利上げ、12月の会合で0.25%利上げ、年2回の利上げを織り込む展開となっていましたが、現在は年1回利上げくらいまで織り込み後退しています!
今回の利上げ確率も6割くらいまで下がっているので、利上げを発表しても、据え置きを発表してもポンドは動くと思われます。
※木曜日までに織り込み度は変わる可能性があるので、織り込まれていた場合は動かない
✔️MPC(英中銀金融政策会合)投票配分
MPC(英中銀金融政策会合)は英中銀の議長・副議長・主席エコノミストなど中銀メンバーに外部理事を加えて、計9名で政策を決定します。
MPCメンバーである9名は投票(多数決)をして政策決定をしますが、金融政策と同時に投票配分も発表されます。
なので、「9:0」で据え置きなのか、「5:4」で据え置きなのかは、同じ据え置きでも内容が違うため、ポンドの動きに大きく影響してしまいます。
※後者の場合、4票が利上げ票だった場合は利上げが近いと判断され、ポンド買いに繋がります
✔️利上げ見通し
インフレーションレポートで物価上昇がどこまで続くのか、物価高が続くようであれば利上げ期待に繋がります!
また、声明文や記者会見でも物価高を懸念するような内容が出てきたり、引き締めよりも利上げを優先するなどの発言が出てくると利上げ期待に繋がります♪
利上げの時期や回数が見えてくるようであれば、ポンド買いに繋がるのではないかと注目しています!
今回のSuper Thursdayは、初動は利上げの有無やMPCメンバーの投票配分で動くのではないかと見ています!
その後声明文やインフレーションレポートの内容で動き、最後に記者会見で動くという展開が予想されます!!
しかも、それぞれが逆に動く可能性もあり、行って来いになったり、上昇しっぱなしになったりと、方向性を見極めるのが難しい回となりそうです💦
2)経済指標
求職者が少ないことで、失業している人が少ないので失業率は低下します。
なので、失業率よりも雇用者数が伸びてきているかに注目です。
また、企業側は人手を確保するために給与をアップしています。どこまで平均時給が上昇しているのかに注目が集まります!
通常は物価上昇に所得が追い付かないと消費意欲後退に繋がると注目されていますが、今注目されているのは平均時給が上昇すると人件費アップに繋がり、コスト増から商品価格に転嫁して物価高に繋がる懸念が大きいです💦
米雇用が改善されているのか、物価上昇期待にどこまで影響するのか注意しましょう!
5日(金曜日)21:30 カナダ雇用者数・失業率
✔️カナダ雇用統計
注目ポイント:雇用者数が伸びているのか
カナダ中銀の利上げ期待は、早ければ来年3月にも利上げするのではないかとの観測が出ており、そのために雇用状況に注目が集まっています!
今回の雇用統計で雇用者数がしっかりと伸びていると、来年の利上げ期待が強くなるのではないかと考えています。
3日(水曜日)06:45 NZ雇用者数・失業率
✔️ニュージーランド雇用統計
注目ポイント:雇用者数の伸びと失業率
ニュージーランドはゼロコロナを目指し、再度ロックダウンに突入したこともあり、雇用者数・失業率が悪化しているのではないかとの懸念があります。
雇用者数・失業率が思ったよりも悪くなければ、追加利上げ期待に繋がりNZドル買いに繋がるのではないかと考えています。
1日(月曜日)23:00 ISM製造業景況指数
3日(水曜日)23:00 ISM非製造業景況指数
✔️米国ISM製造業景況指数・ISM非製造業景況指数
注目ポイント:強い製造業・非製造業が確認できるか
予想では製造業・非製造業ともに強い予想が出ていますが、製造業はボトルネック(供給不安)や燃料コストの増加が懸念されている状況です💦
また、サービス業は人手不足が懸念されています。どちらも予想よりも下回る可能性があるので注意はしておきたいと思います!
3日(水曜日)16:00 トルコCPI(消費者物価指数)
✔️トルコCPI(消費者物価指数)
注目ポイント:物価上昇がどこまで進むのか
リラ安から物価上昇がどこまで進んでいるのかに注目です。
通常は物価が上昇するとインフレを抑えるように引き締め期待が高まり、通貨が買われる傾向がありますが、トルコの場合はさらに利下げする可能性があるので、物価が上昇してもトルコリラが下落する可能性があるので注目しておきたいと思います。
3)原油価格
原油価格の下落要因はあるのか?
- OPECプラス閣僚級会合に注目!
- 原油在庫量に注目!
- 戦略石油備蓄に注目!
最近のマーケットは原油価格と円相場の相関性が高くなっていて、原油価格がマーケットの中心になっていることが多くなっています。
✔️OPECプラス閣僚級会合
原油の供給でカギを握っているのが、OPECにロシアなどOPEC非加盟の産油国を加えたOPECプラスです!
OPECプラスに対して原油の増産を要請していますが、今の所、増産には消極的な姿勢です💦
その後、OPECプラス閣僚級会合で需要に合わせながら増産について協議し、増産計画を作っています。
原油価格が高騰している状況でも、OPECプラスは追加で増産はせずに計画通りの増産にとどめています・・・
逆に追加の増産が発表されれば原油価格の上値を抑えてくれる可能性があるので注意しておきたいと思います。
✔️原油在庫量
毎週発表される原油在庫量が予想以上に取り崩しされていると、原油価格の上昇に繋がります。
主に注目されているのはエネルギー情報局が発表する週間在庫統計ですが、米国石油協会が発表する週間原油在庫もあり、両方合わせた結果でマーケットが動くときもあるので注意しておきましょう!
※良い結果と悪い結果が重なったときなどは動きづらい
✔️戦略石油備蓄(SPR)
原油価格が上昇し続けると米国経済に大きく影響するので、原油価格を抑える必要があります💦
米国はOPECプラスに対して増産要請をしていますが、OPECプラスが増産しなかった場合は戦略石油備蓄(SPR)を放出する可能性があります。
戦略石油備蓄(SPR)を放出すれば、原油価格は下落するので注意しておきましょう!
4)リスク要因
リスク要因は
- 中国リスクに注目!
- 英国と欧州の対立に注目!
- 米国議会に注目!
今週はイベントが少なく、FOMC前でブラックアウト期間に突入していることから米国の要人発言もありません。
なので、リスク要因でマーケットが動く可能性が高いです。どのようなリスク要因があるのかまとめておきました!
中国リスク
- 中国恒大集団のデフォルトリスク
- 経済の鈍化
中国恒大集団のデフォルトリスク
中国恒大集団は利払いの猶予期間が期日を迎えるものが次々とやってきます。
先週は何とか支払うことが出来ましたが、どこまで支払うことが出来るのか、どこのタイミングでデフォルトを宣言するのか注目です。
デフォルトを宣言すると関連する企業などに影響が出て、中国経済に少なからず影響が出るのではないかと注目しています。
経済の鈍化
電力不足・コロナ感染者拡大によるロックダウン、不動産バブルの崩壊などで、中国景気後退が注目されています。
日曜に発表された中国製造業・非製造業PMIは予想を下回り、景気の好不況の分岐点である「50」を下回っています。
今週発表の財新製造業PMIや財新サービス業PMIも予想を下回るようであれば、中国景気後退が本格的に懸念されリスク要因になる可能性があるので要注意です。
英国vs欧州
北アイルランド議定書
北アイルランド議定書に関する報道で、解決に向かえばポンド買い、決裂に関するような報道であればポンド売りに繋がると思うので、ヘッドラインに注目です。
ただ、英国がEUから離脱することで、英国は欧州各国による英国領海での漁業を禁止しました。
欧州各国は離脱協議で英国領海での漁業権を主張し、対立を続けています。
(離脱協定の中で英国も譲歩して、一定数の漁業に関して認めています)
英仏の間で漁業権を巡り争いが勃発するリスクには注意しておきしょう!💦
バイデン大統領はパウエルFRB議長の再任に前向きですが、米議会ではパウエルFRB議長の再任に反対する声が上がってきています。
パウエルFRB議長が再任しないとなると次期FRB議長の有力候補はブレイナードFRBになります。
来週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
スタンス:買い目線
ポイント
・雇用統計
・燃料資源価格の上昇
・FOMC
基本はドル円買い目線です!
円安要因は燃料資源価格の上昇による貿易赤字が要因となっており、このような実需の動きはトレンドになりやすいと考えています!
燃料資源価格の上昇が続く限り、円安トレンドは継続すると考えています。
ドル高は一服感が出てきており、ドル高余地があるのかがFOMCの結果で見えてくるのでは?!
ドル高余地があれば、雇用統計の結果でもう一段のドル円上昇、115円をチャレンジするかもしれないです!
FOMCや雇用統計でドル高余地が少なければ、一時114円を挟んだレンジが続くのではないかと思います。
113円50付近はイイ買い場になると思ってます♪
ユーロドル
スタンス:売り目線(様子見)
ポイント
・ECB理事会の消化
・FOMC
・英仏漁業権問題
ECB理事会で緩和政策の継続を強調したラガルドECB総裁と、タカ派な内容を発言したラガルドECB総裁と、どちらを織り込むのかマーケットが迷っている可能性があります!
理事会後はユーロ買いで反応しましたが、週末金曜日は上昇したユーロドルを全戻しとなっています💦
月末要因で戻したのか、それとも緩和政策の継続協調を織り込み始めたのか、週初めの動きで見えてくると思っています・・・
先週の動きだけで見ると、タカ派の方にマーケットが動きやすいのではないかと考えています。
ただ、今週はFOMCが予定されていることから、ユーロドルの上昇は限定的、FOMCの結果から米金利が上昇するようであればユーロドルの上値が重くなってくるのではないかと考えています。
ポンド円
スタンス:買い目線
ポイント
・英仏漁業権
・Super Thursday
・円安
利上げ期待が進み、今週利上げされる可能性があるポンドは買い目線で考えています!
今週のSuper Thursdayで利上げが発表されればポンドは上昇すると思います。
据え置きが発表されれば一旦は下落する可能性はありますが、利上げに繋がる内容が出てくるとポンド買いに繋がります!
このことから、ポンドは買い目線でいます♪
また、ポンド円の場合は、これに円安要因も加わり上昇しやすいのですね!
ただ、注意しておきたいポイントとして、英仏漁業権問題があります。
漁業権を巡りフランスが英国に対して、制裁措置を発表した場合はポンド売りに繋がる可能性があるので注意しておましょう!
ゴールド
スタンス:売り目線
✔️ゴールド上昇要因
・中国リスク
・FRBの利上げを織り込み済みで金利上昇余地なし
✔️ゴールド下落要因
・FRBの利上げ期待による米金利上昇
今週は米指標でISM製造業景況指数やISM非製造業景況指数、雇用統計など米金利に影響する指標が多数予定されています。
どの指標も強い予想が出ており、米金利の下支えとなりそうな気がしてるんですよね〜
また、FOMCではテーパリングを開始して、来年には利上げするのではないかと考えています!
米金利とゴールドの相関性が崩れていないかには、注意しておきましょう!
上記の要因は米金利が相関していると考えるのであれば、FOMCや指標で金利が上昇し、ゴールドが下落するのではないかと考えています。
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