・EU離脱、移行期間について
・ブレグジットの今後
ブレグジットって結局どうなってるの?
コロナショックで最近、話題になる事が減ってきた【ブレグジット】ですが、EUや英にとっては今後を大きく左右する出来事です。今一度、振り返ってみましょう!
英がEUを離脱した事で起こる変化
英国は1月31日に欧州連合(EU)から離脱しました。
EU加盟国でなくなった英国は、離脱に伴う変化を緩める為に「移行期間」を約一年経てから完全に離脱します。
では、1月31日にEUを離脱したことで何が変わったのでしょうか?
- EUの政策決定に関与できなくなる
移行期間である2020年12月31日までは、EUが定めた法令に従わないといけない。しかし、EUの政策決定には関与出来ない為、関税率や通関手続き始めEU法にただ従うのみ。 - EU離脱清算金を支払わないといけない
英は、EU離脱に伴う清算金として約390億ポンド(約5.5兆円)を支払う義務がある。
経済面はEUとほぼ同じように扱われ、英EU間では「関税ゼロ」&「人の移動の自由」が保たれる為、大きな変化は感じられにくいですね。ですがこれは移行期間があるからです!
では移行期間とは・・?
EU離脱移行期間とは?
EU離脱移行期間は、離脱に伴う劇変を緩和する為にあります。そしてこの移行期間の間に決めなければいけない事は山ほどあります。
では、この移行期間にどのような事を決めなければいけないのでしょうか?
- 貿易
原産地証明や通関手続きを始め、移行期間が終了した後の貿易協定(FTA)について決める必要がある。 - 金融システム
EUでは、免許を取得すれば、他の加盟国で新たに免許を受けずとも、金融業を行うことができる単一パスポート制度を採用している。
EUの多くの金融機関は英国に拠点を構えており、また英国の許可をもとにEU加盟国内で金融業務を行っている。
英とEUが移行期間にシステムを構築出来なければ、 EU 加盟国で金融業務が行えなくなる可能性がある。 - 漁業
英とEUの間で漁業権を明確にする必要がある。この漁業権が明確でないと、英近隣国で混乱が生じ問題になる可能性がある。 - その他、多くの規制や条件など
司法に関する問題、規制、予算、統治機構、気候変動対策、北アイルランドの国境問題など
この様に、移行期間中に決めなければいけない事は山のようにあります。
では、今の進捗状況はどうなのでしょうか?!
英、EU間の交渉の進捗
6月5日に第4回会合が終了したが、自由貿易協定(FTA)を始めとする多くの協定に大きな進展はなかった。
EUからの独立を重視する英国と、英国を影響下にとどめておきたいEUの対立は深く、交渉は困難な状況が続いています。
バルニエ首席交渉官は会合を何度重ねても進展しない状況に失望を表明しいています。
英とEUのそれぞれの主張は主に次の通りです。
この表を見てもらえれば分かるように、英とEUの交渉は相当難しいものだと分かります。
移行期間の延長申請期限は今月の6月までとなっています。EU離脱から約5カ月間という時間がありましたが、ほとんど目立った進捗がありません。
では今後どうなるのでしょうか?
ブレグジットの今後について
移行期間は2020年12月31日までとなっていますが、英国が7月1日までにEUに延長を申請した場合のみ1年または2年の延長を1回だけ行う事が出来ます。
移行期間の延長申請期限が残り2週間と迫ってきていますが、依然としてジョンソン英首相は延長を申請する姿勢を見せていません。
ここで、今後の移行期間のスケジュールを見てみましょう。
この様に、今月中にジョンソン英首相がEUに移行期間の延長を申請するかどうかが大きなカギとなってきます。
2020年末までに、EUを離脱する為には少なくとも10月までに多くの分野で話し合いをまとめる必要があります。
この事を考慮すると、今月中に移行期間の延長申請がされ中た場合、合意なき離脱が発生するリスクが意識されることはまず間違いないと思います。
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