【世界が注目する選挙!】政治や選挙がマーケットに与える影響とは?!ドイツ選挙前のおさらい!

政治や選挙はマーケットにかなりの影響を及ぼしますが、しっかりと理解をしていない方が多いのではないでしょうか?

マーケットにどう影響するのか、何が影響するのか、しっかり理解しておく事が大切です!

突然ですが下記のチャートを見てください。

2016年フランス大統領選挙後のユーロ円の値動き

200Pipsの窓を開けて、その後も約2000Pips程上昇していきました!

なぜこんな大きな相場が発生したのでしょうか?!実は、これ【選挙】が起因なんです!!

ポンドマン
この相場のストーリーや背景は後でじっくり解説します!

この記事では、政治や選挙がどうマーケットに影響するのか?

私たちのトレードにどんな影響があるのか?何に注意すれば良いのかについて解説していきたいと思います!

マーケットを大きく動かす4つの要因について

ポンドマン
そもそもマーケットとはなんでしょうか?!
マーケットと一概に言っていますが、いくつかの市場があります!
例えば、株式市場為替市場商品先物市場債権市場・・・この様に金融市場はお金を取引する場所のことで、取引の期間や種類によって分類されます!
僕たちがよくトレードしている海外FXは為替市場に分類されますね!
ゴールドのトレードが好きな人は商品先物市場になります♪
金融市場は金融政策財政政策の影響を大きく受けます!

ポンドマン
この2つの政策の違いはなんでしょうか?表で見てみましょう!!
政策 金融政策 財政政策
実施者 中央銀行 政府
目的 物価と金融の安定
経済の安定・発展や所得・資源の分配など
利上げ・利下げ・量的緩和・テーパリングなど
増税・減税・公共工事の発注・給付金・補助金など

どちらの政策も経済の安定を目指して行われています!ですが、その方法や実施者が異なります!

金融政策は中央銀行が行い、財政政策は政府が行います。金融政策は良く注目されていますが、財政政策に関しては見落とされがちです。

当然、増税などで景気は後退し、減税や補助金などで景気は成長していきます。
そう言うのを決める政府がどう言う考え方を持っているかで経済は変わってくるので政治って大事ですよね!!
今回は、財政政策に大きな影響を及ぼす政治がどの様にマーケットに影響を与えるのかを解説していこうと思います!

政治がマーケットに影響を及ぼす

政府が行う政治はマーケットへ大きな影響を及ぼします。
政治を考える上で4つのポイントを見ていきましょう!

  1. 大統領や首相
  2. 政権
  3. 議会
  4. 外交

この4つの要因はマーケットに影響を及ぼし、時として大きくマーケットを動かします!

どうマーケットに影響してどのくらいの影響があるのかを予測するにはこの4つの要因を理解しておく必要があります。
ですので、この4つの要因について解説していきます!

大統領や首相がマーケットに与える影響

国によって制度は違いますが、大統領や首相には大きな権限があります!
大統領や首相は国の方針を決める事が出来、財政政策の方向性に影響を与えます。

また、大統領や首相が決めた国の方針は他国にも影響(外交など)してきます!

大統領や首相がマーケットに影響を与えた例

例)英国のEU離脱の是非を問う国民投票
(キャメロン首相の選挙公約から離脱を問う国民投票が始まり4年以上EUと英国の混乱に繋がった)
イギリスのEU離脱問題はその後4年間ポンドやユーロを始め、乱降下を引き起こす要因になりました💦

例)トランプ大統領の関税に関する大統領令などが米中貿易戦争に発展
(米中関税合戦の結果、世界的な貿易戦争や株価下落に繋がった)
米中戦争の行方が株やゴールドを大きく動かす材料に・・・・!!

例)民主党政権から自民党政権へ移行、安倍首相になりアベノミクスで日経平均上昇、円安は1ドル78円から125円へ!

政権がマーケットに与える影響

国では首長の影響力が大きいですが、それと同じくらい影響力を持っているのが政権です!

まずは重要!

まず政権を考える上で重要なのは、「単独政権」なのか「連立政権」という事です!

ポンドマン
単独政権と連立政権って何が違うのよ〜?!

豪ドルマン
単独政権と連立政権の違いね
よし!そしたら表で説明しようかな!
政権 単独政権 連立政権
議席数 政党が単独で過半数を維持している 複数の政党で過半数を維持
ポイント 自由に方針を決める事が可能

違う考えを持つ政党が連立を組んでいる為、考えが違う部分をどう折り合うかがポイント

ポンドマン
ふむふむ・・単独政権の方が政治が安定しそうだね!

豪ドルマン
そういう事!
さらに言うと、獲得議席数が多いほど安定政権に繋がるよ🎶

ポンドマン
自民党政権が、過半数以上議席を獲得して、自民党だけで法案成立できる状態の時代あったよね〜

豪ドルマン
逆に連立政権は違う考えを持つ政党が連立を組むことで政権が成り立っていますので、考えが違う部分をどう折り合うかがポイントとなるよね!
長年連立を組んでいれば問題ないけど、あっちと連立、こっちと連立って感じだと政権運営は不安定になる・・・

ポンドマン
なるほど!
かなり大事なポイントになるんだね!!

 

政権は国の方針を決める首長と同じくらい大事な要因です!
政権が緊縮なのか、財政拡大なのか、保守なのかリベラルなのか、政権の考え方が重要になってきます。

また、この政権がコロコロ変わる状況は国の方針にとっても、外交という意味でも良くない状況だと判断されます。不安定感は当然、信用問題につながり、マーケットとしても信用が下がり売られやすくなります!

議会がマーケットに与える影響

政権は議会の過半数獲得政党(最多議席で第1党)が担います。
ただ、どれだけの議席を獲得しているかで、その後の政権運用に影響してきます!

ポンドマン
国によっては過半数の賛成で法案が通る国もあれば、2/3の賛成が必要な国もあります!

また、上院と下院、衆議院と参議院のように二院制をとっている国がほとんどで、両院とも過半数を獲得できているかがポイントになってきます。

ねじれ議会

どちらかしか過半数を獲得していない状況(上院はA政党、下院はB政党といった具合)はねじれ議会と言います!政党間の思いの違いから何も決まらない政治となり、経済停滞などのリスクが出てきます。

また国によっては首長と議会がねじれることもあるので、こちらも同じようにねじれから何も決まらない懸念が出てきます!

この様に議会にねじれの状態が起こるとマーケットにはネガティブに働きます!

外交の影響力

外交とは、日本とアメリカの関係、アメリカと中国の関係と言った様に他国との交渉や国際関係のことを言います!

財政政策は政府や議会の方針で思った方向に進めることが【外交】の関係から出来ません!

経済発展のために補助金を出すと、他国からは国がグローバル企業の補助をしている、自由競争に国が支援していると批判が来ます。その批判は関税という形で制裁に繋がったりします。

ポンドマン
関税は報復関税といった具合に、ひどい場合は関税合戦となり、貿易戦争の引き金になることもあります!

このように政府や政権が極端な方針をとると、外交・国家間の争いとなってしまいます。
これはリスクオフ要因となる可能性が大きいです!また、貿易協定などで経済に大きな影響を与えることがあります。

外交がマーケットに影響を与えた例

例)TPP(環太平洋パートナーシップ協定)やEU・ユーロ圏、FTA(自由貿易協定)など

選挙はマーケットに影響を与えるのか?!

これまで大統領や首相・政権・議会・外交がマーケットに影響を及ぼすことを説明してきましたが、大統領や首相・政権・議会・外交は選挙によって決まる為、選挙がマーケットに大きな影響を与えると言うことは言うまでもなく分かってもらえると思います!

ポンドマン
マーケットはリスク要因を先読みして、方向感を決めようとします!

リスクのある政権が誕生しそうになると、マーケットはリスクオフに進み、逆に安定政権に向かうようであればリスクオンになります。

リスクを抱えた首長・政権・議会が誕生しないか、選挙に注目が集まります。

このことから政治と選挙はマーケットにとって切っても切り離せない存在なっています。

投票前は支持率などの予想、投開票時には開票結果などに影響され、選挙後はどのような政権が誕生するのかなど今後の国の方針が決まってくるので注目されます!

選挙結果がその後のマーケットに大きな影響を及ぼし、政治がマーケットに大きなトレンドを作ったこともあります。

首長・政権・議会・外交の方向が変わる選挙は、金融政策と匹敵するほど重要なイベントと言えます!!

選挙がマーケットに大きな影響を与えた過去の事例!

選挙がマーケットに大きな影響を与えた事例はいくつもあります!
その中で最近起きた事例を1つ紹介します!

フランス大統領選挙

背景

イギリスがEU離脱を決めていて、フランスも続くのか?!と注目されていました!
また風潮として、英国に続けと欧州の至る所でEU離脱を掲げる政党が出てきている状況でした!

この時のヨーロッパの経済状況は
北ヨーロッパと南ヨーロッパで経済格差が開き、北ヨーロッパでは経済が過熱気味で、
フランス選挙でEU離脱の可能性がなければ、金融引き締め(利上げ)を行なってもおかしくない状況でした!

フランスでも国民戦線(EU離脱派)が躍進し、ルペン候補が善戦していました。

フランスでも国民戦線ならEU離脱への過半数を取れるかも?と盛り上がっていました!

✔️フランス大統領選挙の概要

ルペン候補がEU離脱派でそれ以外がEUに残留派でした!

フランス大統領選挙メモ
1回目の投票で過半数を獲得する候補者がいなかった場合、得票数の多い2候補による決選投票になる

候補者の支持層を大きく分けると、EU離脱派(ルペン候補)VS EU残留派(それ以外の候補)といった状況でした。

EU残留票を3人で分ける状況となっており、誰が票を集めるかわからない状況で第一回目の投票ではルペン候補が有利な状況となっていました!

過半数を獲得しそうな候補者は不在で、ルペン候補に勝てそうな候補はマクロン候補だけでした!

2016フランス大統領選挙候補者相関図

2016年フランス大統領選候補者

フランス大統領選挙候補者支持率

ポンドマン
ルペン候補有利だが、半数を取れる程ではない為、決選投票になる可能性が高いとの予想が市場に広がっていました!

✔️結果予想

シナリオ 結果予想 影響
予想1 マクロン候補とルペン候補の決選投票 マクロン候補はルペン候補に勝てる唯一の候補と予想され、事前予想ではマクロン候補勝利がメインシナリオとなっており、ユーロ買い・欧州株買いになると予想
予想2 ルペン候補以外が決選投票 ルペン候補が敗退したことで、EU離脱・EU崩壊の懸念が後退し、ユーロ買い・欧州株買いになると予想
予想3 ルペン候補とマクロン候補以外が決選投票 マクロン候補以外でルペン候補に勝てる候補が見当たらず、マクロン候補が落選したことでルペン候補の勝利が近付くとみられる。EUからの離脱の可能性が出てくることでユーロ売り・欧州株売りで反応。

 

✔️事前予想

各社予想(ロイター参照)

会社 予想
シティ ルペン氏勝利の確立:25%
ドイツ銀行 ルペン氏勝利の確立:25%
JPモルガン ルペン氏勝利の確立:25%
モルガン・スタンレー ルペン氏勝利の確立:15%
野村 ルペン氏の勝率:試算なし
UBS ルペン氏勝利の確立:40%

各社マクロン氏が勝利するとの予想がメインシナリオなのは同じで、ルペン氏の勝利もある程度織り込んでいるように感じます。

UBSに至っては4割の確立でルペン氏が勝利と考えているようです。

✔️結果

過半数獲得の候補者は現れず、ルペン候補とマクロン候補の2名で決選投票が決定!!

→ユーロは大きく窓を開けて上昇。

2016年フランス大統領選挙後のユーロ円の値動き

解説!

ルペン候補以外であればEU離脱の可能性は後退し、ユーロ買いのキッカケとなる。
ただ、マクロン候補が決選投票に残ったことで、決選投票を待たずマクロン候補の勝利を織り込むようにユーロが上昇しました!

今回のフランス大統領選挙で極右政党のルペン候補が敗退したことで、ドイツやオランダなど他のEU離脱を目指していた人たちの勢いが後退し、北ヨーロッパの景気過熱対策としてテーパリングが進むことが予想されユーロがグングン上昇していき結果的には、1900Pipsの上昇を達成しています。

ポンドマン
10Lot買っておくだけで、一発1900万円!!
夢ありすぎかよ・・・!!

豪ドルマン
この相場はかなり取りやすい相場だったよね〜
ボーナス相場って感じ♪

ポンドマン
え?!そうなの?!

豪ドルマン
そうそう!
まず、当時のユーロは選挙がなければ利上げしてもおかしくないくらいの経済状況だった!
だけど、ルペン候補が選挙に勝利してEU離脱する可能性や期待感があったからユーロが上昇できずにいたって感じなんだよね!
選挙をよく考察すればルペン氏が負ける優位性の方が圧倒的に高いから、かなりRRのいいトレードができたと思うよ!

ポンドマン
なるほど!
ファンダメンタルズに基づいたトレードって面白いね!

2021年ドイツ総選挙の注目ポイント!

2021年ドイツ総選挙の注目ポイントをおさらいしていきます!!

今週はドイツ総選挙(連邦議会選挙)が実施され、マーケットの注目を集めています!

なぜ、注目を集めているのでしょうか!

  1. ドイツを16年間率いてきた「メルケル首相」が引退して、後継者を選ぶ総選挙だから!
  2. EUの時期リーダーになるかもしれない人を選ぶ選挙だから!

 

メルケル大統領の後任

まず1つ目のポイントはメルケル首相の後任を選ぶ選挙という事です!
メルケル首相はドイツを16年間まとめてきた安定政権の首相で、とても影響力のある人でした!

ポンドマン
日本で考えると安倍首相でも約8年です。安倍首相以上の期間首相を務めてきた首相と考えると凄さがわかると思います!

その首相の後継者を選ぶということで注目を集めています♪
しかも、メルケル首相が後継者にと考えていた人物は人気がなく、政権交代の可能性が高くなっていることも注目度を高めている要因の一つかもしれません。

上記の通り、政権が変わるということは、国の方針が変わり財政政策などが変わる可能性が高いので影響が大きくなります。ドイツは今まで緊縮財政出来ていましたが、政権が変われば緊縮財政も変わるかもしれません!

ドイツはEU最大の経済国!

次に2つ目ですが、ドイツはEU加盟国の中でも最大の経済大国です!

そのドイツの首相は、EUの中でも発言権・影響力は大きくなります。

ポンドマン
ましてやメルケル首相はEU発足時から、EUをまとめてきた政治家です!

フランスのマクロン大統領もポストメルケルを狙っていましたが、今の所EUをまとめるまでには至っていません・・・。

ドイツの首相になるということは、ポストメルケルに立候補するようなものです!今後のEUにも大きな影響を与えるかもしれない人物を選ぶ選挙なので、ドイツだけでなくEU加盟国、世界が注目する選挙となっています。

ドイツ総選挙の現状!

今回のドイツ選挙では現在与党のCDU党が支持率を落として2番手になっています。
野党SPD党が支持率でトップに立っていることから政権交代の可能性が高くなっています!

環境意識の高い欧州で支持率を伸ばしている緑の党が3番手につけています。

ただ、1番手から3番手には大きな差がなく、どの政党が勝利してもおかしくありません。

また、どの政党が勝っても、過半数を獲得することは難しく、連立政権になることは確実で、選挙後も連立政権樹立で混乱することが確実視されています。

ポンドマン
上記で述べたように大きな影響を及ぼす選挙なのに、結果が出ても混乱進ことが確実視されている選挙ということは、ユーロは買いにくい状況です!

ユーロ売りに繋がる選挙だとも言えます。

逆に、選挙が終わり、すんなりと連立政権が樹立し、ドイツ政治が安定するとユーロ買いに繋がるかもしれません!

ドイツ選挙の結果・・・
どの政党が勝つのか?誰が首相になるのか?連立政権はどうなるのか?に注目が集まっています!!

ドイツ総選挙解説します!!

ドイツ総選挙の結果と考察をDiscord内で解説します!!

まず第一段を9月26日の日曜日にドイツ総選挙のポイントについてDiscord内のボイスチャットで説明します!!

ポンドマン
初心者でも分かる様に心がけます♪質問も随時OK!
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