皆さん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
先々週に枠組み変更を発表したECBは、先週の理事会でフォワードガイダンス(将来の金融政策の方針表明)も変更すると注目されていましたが、結果は予想通りの内容だったのでマーケットの反応は限定的でした。
ただ、ハト派姿勢を強調したことでユーロの上値は重くなったと思われます。
ハト派は金融緩和(金利を下げる)に積極的なスタンスをとり、タカ派は金融引き締め(金利を上げる)に積極的なスタンスを取るメンバーのことですよね!
来週の相場見通し
まずは、来週の長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
為替 /商品 | 長期(3カ月~6カ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(今週) |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | 不明 |
ドル円 | 上昇トレンド | レンジ | 上昇トレンド |
ユーロドル | 下落トレンド | 下落トレンド | 下落Orレンジ |
ポンド円 | レンジ | レンジ | 上昇トレンド |
ゴールド | レンジ | 下落 | 下落 |
ダウ | 上昇トレンド | 下落orレンジ | 下落Orレンジ |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
・20:00 GBP ブリハBOE外部理事発言
7月28日(水曜日)
・10:30 AUD 豪四半期CPI(消費者物価指数)
・21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
7月29日(木曜日)
・03:00 USD FOMC金融政策・声明文発表
・03:30 USD パウエルFRB議長記者会見
・21:30 USD 米GDP(4~6月期)(速報値)・新規失業保険申請件数
7月30日(金曜日)
・21:30 USD PCEデフレーター
・21:30 CAD カナダGDP
1)FOMC
7月29日(木曜日) 03:00~
注目度 | かなり高い |
織込み度 | 政策据え置きは織り込み済み |
バイアス | ドル高圧力あり |
今回のFOMCは引き締めに進むかがポイントとなり、引き締めが進めばドル買いが進むのではないかと注目しています。
テーパリングが正式に議論されるのか?今回のFOMCでは声明文・記者会見に注目です。
要するに、今まで中央銀行が資金を大量に市場に注入して通貨の価値が下がり続けていたのが、供給を減らすため通貨の価値が下がりにくくなります。
前回のFOMCで「次回の会合から進展具合の評価を始める」「進展が継続すればテーパリング戦略を今後の会合で検討することは適切」などと発言していたことから、今回の会合でテーパリングの議論がされるのか注目が集まっています。
8月末のジャクソンホール・シンポジウム、もしくは9月のFOMCでテーパリングの開始時期を発表し、年内にテーパリング開始という見方が多く、そのために今回の会合から正式にテーパリングの議論を開始するのではないかという予想が出ています。
正式にテーパリング議論が開始されたとなるとドル買いに繋がるのではないかと注目していて、発表後に金利が上昇するようであればドル買いが継続したと思っています。
注意点として、金利上昇などから株価が大きく下落した場合や、金利が上昇しているのに米ドルがついてこないときなどは、米ドルが下落する可能性があるので様子見したいと思います。
2)インフラ法案・債務上限
バイデン政権による大規模な財政支出(期待)によって米株は上昇してきました。
ただ、ここにきて大規模な財政支出に障害が出てきており、財政支出期待が後退すると株価下落、米ドル売りに繋がる可能性があるので以下の2点に注目が集まり始めています。
インフラ投資法案
先週、1.2兆ドルのインフラ投資法案の審議入りを問う動議が議会で否決されました。
先週の否決は、財源をどうするのか?増税を反対している共和党が反対したことで否決となったのですが、バイデン政権としては8月の休会前に可決を目指していることから、今週は財源問題について共和党と調整すると思われます。
最終手段として単独過半数の議席を持つ民主党が「財政調整措置」を使い、強引に通過させる可能性もあります。
無事にインフラ法案が可決されれば問題ありませんが、1.2兆ドルのインフラ投資を期待して株価が上昇しているだけに、インフラ法案の可決が遅れれば株価に影響が出てくるのではないかと思われます。
債務上限
今週末の7月31日で債務上限の適用を停止する特例措置が終了します。
今週末の特例措置が終了すると新たな国債発行が難しくなり財源に問題が発生、国債の償還利払いに影響しデフォルト懸念が出てきます。
また、政府機関の閉鎖にも繋がります。
債務上限の適用停止措置の延長か、債務上限の引き上げを決めることができるのか注目です。
3)経済指標
今週はCPI(消費者物価指数)とGDPに注目です。
CPI(消費者物価指数)
各国中央銀行が指針として注目している経済指標で最も注目度の高い指標です。
特にコロナの影響で物価の上昇率が高くなっており、どこまで各中央銀行が容認するのか注目されています。
今週は豪州とカナダでCPI(消費者物価指数)が発表されます。
豪州は足元でコロナ感染者数が増えており、追加緩和の予想も出てきていることから、どこまで物価が上昇しているのか、引き締めを検討するほど物価上昇しているのか注目されています。
カナダはすでにテーパリングを開始しており、利上げ時期に注目が集まり始めており、物価上昇率に注目が集まっています。豪州・カナダともに上値が重くなっており、良い結果が出たときに上値をどこまで伸ばすかを注目しています。
良い結果が出たにもかかわらず上値が重たい場合は、その後下落する可能性が高いのでエントリーポイントとなりやすいです。
GDP
今週は米国とカナダでGDPが発表されます。
GDPはCPI(消費者物価指数)と同様に中央銀行の指針となっている指標です。
米国は今週FOMCを控えている状況でGDPが発表されます。
今週発表されるGDPは4~6月期の速報値で、速報値は予想と結果がズレる可能性が高くなっています。
大きく乖離すればマーケットへの影響も大きくなるので要注意です。
米国はドル買い圧力が強いことから、弱い結果が出てきたときがチャンスだと考えています。
弱い結果にもかかわらず、ドル売りが限定的だった場合は上昇に転じる可能性が高いからです。
カナダはCPI同様に強い結果が出てきたときに上値が限定的だった場合にチャンスだと考えています。
来週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
基本は買い目線で見ています。
今週はFOMCにGDP速報値の発表、債務上限やインフラ法案の問題など米ドルが動く要因が多数あります。
FOMCやGDP速報値はタカ派に振れる期待感が高まっていて、ハト派な内容だと大きくドル売りが出てくる可能性があります。ただ、基本は買い目線なので、売られたポイントはイイ買い場になるのではないかと考えています。
債務上限やインフラ法案の問題が深刻化してくるようであれば、リスクオフが長期化してドル売りに転換する可能性があるので気をつけておきたいと思います。
注目している指針として2年債もしくは3年債利回りとドルインデックスに注目しています。
現在はFRBの利上げがマーケットの中心であり、2年債や3年債の利回りが利上げ期待をよく反映しています。
また、ドル買いがトレンドになるか、ドルインデックスの3月末の高値を超えることができるのかにも注目しています。
買いたいポイントとして見ているのは・・・
第1買いポイント110.2
第2買いポイント109.7
第3買いポイント109.15
上昇チャネルの下限では、反発すると見ています。
逆にどこまで上がるかについては、
第一到達目標ポイントが111.1
第二到達目標ポイントが111.6(ショートあり)
ユーロドル
売り目線。
先週のECB理事会では予想通りハト派な内容が発表され、ユーロの上値は重くなっていると思われます。
今週はFOMCなどをキッカケにドル買いが進む可能性があり、相対的にユーロが売られる可能性があります。
ドル円同様にFOMCやGDPでドル買いが進むのかがポイントとなってきそうです。
長期でユーロドルは下落すると見ているので、経済指標で一時的に上昇したポイントは売っていきたいと思っています。
売りたいポイントとして見ているのは・・・
第1売りポイント1.179
第2売りポイント1.183
第3売りポイント1.184
逆にこのあたりを超えてきた場合は、長期は下目線でですが短期的には一旦下目線を解消します。
1.19辺りまで戻ってきた場合は強めに売っていきます。
下の目標ポイントについては、
第一到達目標ポイントが1.170
第二到達目標ポイントが1.163
対ドル資源国通貨(豪ドル・NZドル・加ドル)
コロナ後、景気回復期待とともに買われてきた資源国通貨は、FRBの引締め期待が高まると上値を重くしています。
その中でも豪ドルと加ドルは売られやすくなっています。
豪州はコロナ感染者数が再拡大しており、一部都市でロックダウンが実施されていることから、景気の回復期待の後退に繋がり売られやすくなっています。
また、中国が世界から人権問題で指摘されたり批難されたりした場合は豪州が報復され、中国からの報復によるダメージも豪ドル売りに追い風となっています。
カナダは主要中銀で最も早くテーパリングをスタートしましたが、その期待による買いは一巡し、FRBの引き締め期待が高まるにつれ上値を重くしています。
その上、原油価格が不安定になり、上値が重くなってきたこともカナダドルの重しとなっています。
ゴールド
当面は金価格の上値が重くなると見ていて、ポイントは2点でリスク要因と金利です。
金は安全資産としてリスクオフの際に逃避先として需要が高まり価格が上昇します。
コロナが落ち着いてワクチン接種が進み、経済回復期待が高まると安全資産からリスク資産に資金が移動し、安全資産である金価格は下落していきいます。
一時的なリスクオフなどはありますが、中長期で見た場合はリスクオンの流れだと思っています。
また、金には利息が付きません。
各国中銀が引き締めに政策転換してくことで金利が上昇してくると、金利収入を求めて金から資金が流出していきます。
FRBの引き締めなどは金利上昇に繋がり、金価格の上値を重くしていくのではないかと予想しています。
ここ最近はずっとレンジを組んでいるので、スキャレベルでは買いもありですが、基本戦略は戻り売りです!
売りたいポイントとして見ているのは・・・
第1売りポイント1809~1812
第2売りポイント1826~1832
第3売りポイント1840
下の目標ポイントについては、
第1到達目標ポイントが1790
第2到達目標ポイントが1773
第3到達目標ポイントが1760
この価格を超えていくと1730〜1740辺りまで落ちていくと見ています。
今Hotな通貨!!
今、注目している通貨ペアがAUD/NZDです。
同じオセアニア通貨ですが、コロナの感染状況や中銀の政策スタンスに差が出始めて値動きに差が出始めています。
豪州はコロナ感染者数が拡大してきており、ロックダウンが実施されて経済回復期待が後退、追加緩和の可能性が噂されています。
対してニュージーランドはコロナ感染抑制に成功しており、物価上昇(特に住宅価格の高騰)を懸念してテーパリングをスタートし、年内利上げの可能性も予想されています。
豪州のハト派に対してニュージーランドのタカ派と、政策スタンスの違いがそのまま金利差に繋がり、値動き繋がっています。
当面はこの流れが続くのではないかと見ていて、AUD/NZDの売り戦略は有効ではないかと注目しています。
注目指針として、豪州とニュージーランドの金利差(豪10年債利回り-NZ10年債利回り)を見ていています。
下降トレンド真っ最中ですが上昇するようなことがあれば売りたたきたいと思っています。
売りたいポイントとして見ているのは・・・
第1売りポイント1.061
第2売りポイント1.067
第3売りポイント1.073
下の目標ポイントについては、
第1到達目標ポイントが1.051
第2到達目標ポイントが1.042
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