みなさん、おはようございます!
この記事では、為替やゴールドの分析をファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの日々のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
今週の分析記事をまだ見てない人はまずは週間分析記事から見ていただければと思います!
- ドイツの物価が予想以上の伸び
- 原油価格が底堅く上昇
- RBA引き締め期待で豪ドル高
昨日発表されたドイツの物価指標HICP(消費者物価指数)速報値が予想を大きく上回る結果が出てきたことで、ECBが早期引き締めに動くのではないかとの期待からユーロ買いが進みました。
88.5ドル台まで上昇しています。
原油や天然ガスの価格が上昇すると燃料価格が上昇し運搬コスト増に繋がり、燃料価格の上昇は発電コスト増に繋がり電気代は上昇、コスト増は商品価格に転嫁され物価上昇に繋がります。
物価上昇が問題視されている現在、エネルギー価格の上昇による物価上昇はリスクに繋がってしまいます。
今日のRBA理事会では量的緩和の終了が発表され、年内利上げのヒントが出てくるのではないかとの思惑が進み、豪ドル買いが進みました。
本日の注目経済指標
2月1日(火曜日)
シンガポール・香港・中国市場休場(旧正月)
12:30 AUD RBA理事会・金利・声明文発表
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)
17:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)
17:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)
18:30 GBP 英製造業PMI(改定値)
19:00 EUR ユーロ圏失業率
22:30 CAD カナダGDP
23:45 USD 米製造業PMI(改定値)
2月2日(水曜日)
シンガポール・香港・中国市場休場(旧正月)
00:00 USD ISM製造業景況指数
06:45 NZD NZ雇用統計・失業率
10:30 AUD ロウRBA総裁発言
本日の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
項目 | 長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(1週間〜1ヶ月) | 短期(~1週間) |
相場全体 | リスクオフ | リスクオフ | リスクオフ |
ドル円 | レンジ | レンジ | 底堅い |
ユーロドル | 上昇 | レンジ | 上値重い |
ポンド円 | 上昇 | レンジ | 上値重い |
ゴールド | 上昇 | 上昇 | 上値重い |
ダウ | レンジ | 下落 | 上値重い |
それでは、本日のポイントについてみていきましょう!
本日のファンダメンタルズ注目点
本日のファンダメンタルズの注目ポイントを総まとめしてきます!
1)RBA理事会
RBAの緩和は終了?
利上げ時期は?
- RBA理事会政策発表に注目!
- 声明文・総裁発言に注目!
1日12:30 RBA理事会・政策発表・声明文
2日10:30 ロウRBA総裁発言
注目度 | 高い |
織り込み度 | QEの終了を織り込んでいる |
バイアス | 豪ドル安 |
本日のRBA理事会では量的緩和の終了が予想され、RBAも金融正常化に向けて舵をきるのではないかと注目されています!
RBAは24年まで利上げしないと言っていますが、前倒しして年内利上げもあるのではないかとマーケットは注目しています。
声明文やロウRBA総裁の発言から利上げの前倒しについてヒントが出てくるようであれば豪ドル買いに繋がる可能性があるのではないかと注目しています。
ただ、リスク要因や米金利の上昇などから豪ドルの上値は重くなっています。
緩和スタンスの維持や利上げ時期が24年を強調するような内容であれば、バイアスに追い風となり豪ドル売りが進むのではないかと注目しています。
2)経済指標
引き締めに繋がるような指標は?
景気見通しは?
- ISM製造業景況指数に注目!
- NZ雇用統計に注目!
- カナダGDPに注目!
本日は中央銀行の政策判断に影響しそうな経済指標や、マーケットの注目度の高い経済指標があります。
注目の指標とポイントは以下の通りです。
ISM製造業景況指数
2日00:00 ISM製造業景況指数(予想
米国では物価上昇と強い雇用状況から利上げが進む状況ですが、足元の景況感は悪化してきているのではないかと注目されています。
ISMが発表する製造業景況指数や非製造業景況指数がマークイット社の製造業・サービス業・総合PMI同様に減速しているようであれば、米国の景気見通しが後退し株価下落などリスクオフが進む可能性があるので要注意です。
NZ雇用統計
2日06:45 NZ雇用統計・失業率
ニュージーランドでは豪州同様に予想を上回る物価上昇が見えています。
今週発表の雇用統計で雇用状況や労働参加率、失業率が改善されていれば追加利上げの可能性が高まり、NZドル買いに繋がるのではないかと注目しています。
ただ、米金利の上昇やリスクオフなどからNZドルの上値は重く、予想を下回る結果が出てきた場合はイッキにNZドル売りが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。
カナダGDP
1日22:30 カナダGDP(予想:前月比0.4%/前年比
カナダ中銀は利上げやQT(資産縮小)の可能性を示していることから、本日発表のGDPが強い結果であった場合は利上げ期待が進むのではないかと注目しています。
原油価格が上昇していることからカナダドルは買われやすい状況なので、利上げ観測が高まればカナダドル買いがイッキに進む可能性が考えています。
3)リスク要因
現在のリスク要因は?
リスク要因による影響は?
日本は緩和政策を継続するのか?
- 東欧・中東に注目!
- 米株・米金利・コモディティに注目!
- 日本の金利に注目!
昨日、世界的金利上昇で日本の10年債利回りも上昇。
昨日、日本の10年債利回りは一時1.8%まで上昇し、現在は1.7%台で推移していることから日本の金利に注目です。
また、本日は米露外相会談も予定されていることからウクライナ情勢リスクが高まる可能性があります。
それぞれのリスクについては以下を参照ください。
現在マーケットが最も注目しているリスク要因です!
ポイントはロシアのウクライナ侵攻と中東でのドローン攻撃です。
ロシアはウクライナ侵攻計画はないと言いながらも、国境付近に軍部隊を集結させていて、これに対して欧米諸国は批判していますが、今の所ロシアがゴリ押ししている状況です。
どこかのタイミングで欧米諸国が制裁を発動させるかもしれませんが、その際にはロシアも天然ガスの供給をストップし反撃すると思われます💦
制裁合戦に発展しないか、ロシア・ウクライナに関するヘッドラインに注目しましょう!
中東でのリスクは原油価格に、ロシア・ウクライナリスクは天然ガス価格にも影響します。
リスク要因はマーケットをリスクオフにするだけでなく、資源価格上昇のリスクにつながります。
資源価格の上昇は原材料コストや燃料コストの上昇に繋がり、結果的に物価上昇に繋がります。
各国の中銀は物価上昇を抑える為に引き締め政策を急いでおり、早い引き締め政策は株式市場の重しとなっています。
このようなことから、今週は東欧・中東リスクに関するヘッドラインに注目しておきましょう!
米株・米金利
利上げ期待が高まると株価の重しとなり株価下落、リスクオフが進みます。
今週の雇用統計で利上げ期待が進むと株価下落に繋がる可能性があるのではないか、ISMが悪化していると株価が大きく下落するのではないかと注目しています💦
また、最近のマーケットはFRBの利上げ観測に注目が集まり、利上げ観測の指針として用いられる米2年債に注目が集まっています。
2年債の上昇・下落と米ドルの相関性がかなり高くなっています。
今週もドル買いが継続するのか、米2年債に注目しながら、指標結果でどのように動くのか注目しましょう!
日本金利
世界的に金利が上昇してきている中で、日本の10年債利回りも上昇し0.165%まで上昇しています。
日銀はYCC(イールドカーブ・コントロール)を実施しており、ターゲットは10年債利回りが0.1%(±0.1%)となっています。
現在の金利上昇ペースであれば今週にも日銀のターゲット上限0.2%に届くのではないかと注目しています。
0.2%に迫ったときに日銀が指値オペを実施し、金利を抑えるかに注目です。
仮に指値オペを実施した場合は円安が進む可能性があるので注意しておきましょう!
本日の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
買い目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:リスク要因・ISM製造業景況指数
ドル円は買い目線ですが、高値更新してしまったために手が出しづらい状況。
一旦下げてくれるのを待ちたいと思います。
本日のポイントであるリスク要因もしくはISM製造業景況指数の結果で、一旦下げてくれると買いやすいと注目しています。
ただ、注意しているのは日本の10年債利回りで,0.2%に近づくと指値オペの可能性が高まります。
指値オペが実施されるとイッキに円安が進む可能性があるので、その時は打診買いしたいと考えています。
ユーロドル
売り目線(短期)
買い目線(長期)
ポイント:ウクライナ情勢・ISM製造業景況指数
ユーロドルは売り目線ですが、底は近いと考えています。
なので、短期売り回転がいいと考えています。
本日のISM製造業景況指数の結果に注目で、米金利(2年債)が上昇するようであれば、ドル買いが進みユーロドルは下落すると考えています。
注意したいポイントは木曜日のECB理事会を控えて調整が入る可能性があるので、急なユーロ買いには注意しておきたい、特にマーケットオープン・クローズやロンドンFIX付近は注意しておきたいと思います。
ポンド円
買い目線(様子見)(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:リスク要因
引き締め局面でポンドは底堅い状況を考えています。
ポンドは買い目線なのですが、木曜日の政策発表を控えて方向感が出にくくなっています。
観測報道や噂で上下に動くので様子を見たいと考えています。
リスクオフが進む際にはクロス円が下落しポンド円も下落するので、リスクオフが進むときには短期的にポンド円を売りたいと考えています。
ゴールド
売り目線(2日〜1週間程度の目線)
ポイント:米金利・リスク要因・ISM製造業景況指数
本日発表のISM製造業景況指数の結果を受けて、金利(2年債)がどのように動くのかに注目。
上昇するようであればゴールドの上値が重くなり下落するのではないかと考えています。
ゴールドの相関性
米金利
金利上昇→ゴールド売り
金利低下→ゴールド買い
リスクオン・オフ相場
リスクオン相場→ゴールド売り
リスクオフ相場→ゴールド買い