
みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
・燃料資源価格の高騰
・米CPI(消費者物価指数)はやや予想を上回る
・クロス円が軒並み上昇
・トルコ中銀メンバー3名更迭

天然ガス輸出国であるカタールでは、輸出量が限界に達しているとの発言が出てきていて、天然ガス価格も高止まりしています。
貿易赤字になれば実需によるドル買い円売りが進むのではないかとの懸念から、円安トレンドになり、クロス円は上昇しています。
来週の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(~1週間) | |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | 上昇 | 上昇 | 上昇 |
ユーロドル | 下落 | 下落 | レンジ |
ポンド円 | 上昇 | 上昇 | 上昇 |
ゴールド | レンジ | レンジ | 下落 |
ダウ | 上昇トレンド | レンジ | 底堅い |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
10月18日(月曜日)
06:45 NZD NZ四半期CPI(消費者物価指数)
11:00 CNY 中国GDP・鉱工業生産
23:30 GBP カンリフBOE副総裁発言
10月19日(火曜日)
03:00 USD 米月次財政収支
03:15 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言(23年投票権)
09:30 AUD RBA理事会議事要旨
19:00 GBP マンBOE外部理事発言
21:00 EUR パネッタECB専務理事発言
21:05 GBP ベイリーBOE総裁発言
22:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
21:30 USD 米建築許可件数
10月20日(水曜日)
00:00 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
03:50 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
15:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
15:00 EUR ドイツPPI(生産者物価指数)
16:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
16:20 EUR エルダーソンECB専務理事発言
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
22:40 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
23:30 USD 原油在庫量
10月21日(木曜日)
EU首脳会議
00:20 EUR ビスコ・イタリア中銀総裁発言
01:00 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁(23年投票権)、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁(22年投票権)、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(23年投票権)発言
02:00 USD 米20年債入札
03:00 USD ベージュブック(米地区連銀経済報告)
20:00 TRY トルコ中銀金融政策発表
21:30 USD 米失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
23:00 USD 米中古住宅販売戸数
23:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
10月22日(金曜日)
EU首脳会議
04:00 AUD ロウRBA総裁発言
08:30 JPY 日CPI(消費者物価指数)
15:00 GBP 英小売売上高
16:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
16:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
21:30 CAD カナダ小売売上高
22:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
23:00 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
10月23日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
1)経済指標・金融政策発表
各国の物価上昇はどこまで上昇?
経済見通しは?
トルコは利下げするのか?
- CPI(消費者物価指数)に注目!
- 製造業・サービス業・総合PMI
- トルコ金融政策発表に注目!
18日06:45 NZ四半期CPI(消費者物価指数)
20日15:00 英CPI(消費者物価指数)
20日21:30 カナダCPI(消費者物価指数)
今週はニュージーランド、英国、カナダで物価指標であるCPI(消費者物価指数)の発表が予定されています。
各国のポイントは以下の通りです。
✔️ニュージーランド
ポイント:CPIの結果よってはもう一度利上げがあるか?!
前回の理事会で一時的に4%の物価上昇を懸念し、主要8中銀の中で先陣を切って利上げし、追加利上げの可能性にも触れています。
今週のCPI(消費者物価指数)の予想は前年比で4.1%となっていて、予想通りもしくは予想を上回る結果となれば、もう1回の利上げが確実視されると考えています。
※すでに次回の利上げは織り込まれている可能性が高く、予想通りの結果ではNZドルの回には繋がらない可能性あり。
✔️英国
ポイントは3つあります!
- 人件費の高騰
- 燃料資源価格の上昇
- 利上げ期待
英国ではEUから離脱したことで、欧州からの安価な労働力が引き上げてしまい、労働力不足と人件費高騰が問題となっています。
欧州からの労働者がいなくなったことで様々な問題が発生しています。
・農作業など1次産業で人件費が上昇し、物価上昇に繋がる
・トラックの運転手がいなくなり、運搬コストが増加する

この他にも物価上昇要因が多数あり、物価上昇を抑える為に利上げするのではないかと期待感が高まっています。
期待感の高まりは英10年債利回りの上昇に繋がり、米国同様に上昇しています。
英金利が上昇し、利上げ期待が高まっていることがポンドの下支えとなっています!
✔️カナダ
カナダは主要産業である原油価格が上昇し、テーパリングは主要中銀で最初に始め、利上げ期待も高まってきています。
物価上昇の流れはカナダでも進んでおり、前年比4%で高止まり予想となっています。
カナダ中銀の物価目標を大幅に超えており、利上げ期待に繋がっています。
原油価格の上昇でカナダドルは買われやすくなっていて、CPI(消費者物価指数)が予想を上回る結果になれば、利上げ期待からカナダドル買いが進むのではないかと考えています。
22日16:30 ドイツ製造業・サービス業・総合PMI
22日17:00 ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI
22日17:30 英製造業・サービス業・総合PMI
22日22:45 米製造業・サービス業・総合PMI

「50」を基準として、景気見通しが良好であれば50を超え、景気見通しが悪ければ50を下回る。
景気の転換点などに注目されやすいです。
✔️21日20:00 トルコ政策金利発表

トルコではエルドアン大統領によって中銀メンバーが3名更迭され、トルコリラが下落し安値を更新しています💦
エルドアン大統領が更迭した3名は利下げ反対派と見られ、今週のトルコ中銀金融政策発表では利下げするのではないかと予想されています!
トルコ中銀は金利目標を9月23日の政策発表で1%利下げを発表し、19%から18%に引き下げました。
その後発表されたCPI(消費者物価指数)は19.58%、コアCPI(消費者物価指数)は16.98%となっています。
インフレ率は前月と比べて上昇していますが、トルコ中銀が目標としているコアCPI(消費者物価指数)の水準よりは政策金利のほうが1%高くなっているため、今回の金融政策発表では1%の追加利下げを発表するのではないかと予想されています。
また、予想以上の利下げとなった場合は、中銀が発表していた金利水準を下回る結果となり、大きくトルコリラが売られる展開となり、リラクラッシュの可能性が高まります。

トルコの政策金利発表に注目です。
2)要人発言
利上げのヒントはあるのか?
追加緩和の可能性は?
- 各国の政策スタンスとポイントに注目!
- 発言者に注目!
- 発言内容に注目!
まずは各国の中央銀行のスタンスの違いを整理しておきましょう!
中銀 |
政策スタンス |
注目ポイント |
FRB |
引き締め方向 |
利上げ開始時期 |
BOE |
利上げ方向 |
利上げ時期と規模 |
BOC |
引き締め開始 |
テーパリング完了と利上げ開始時期 |
RBA |
引き締め開始 |
引き締めペースと利上げ時期 |
RBNZ |
利上げ実施中 |
利上げペースと規模 |
SNB |
緩和政策維持 |
フラン売り介入とフランレート |
ECB |
緩和拡大方向 |
PEPPの取り扱いと新たな緩和政策 |
BOJ |
緩和政策維持? |
ステルステーパリング |

- 金融政策に影響する発言の場合
- 政策スタンスと違う発言をした場合
※金融政策に影響する要人はイベントスケジュールで太字にしてあります。
※個別の要人発言のポイントはデイリー記事で触れていきたいと思います。
燃料資源価格の上昇によるリスクは?
中国恒大集団によるリスクは?
米中貿易摩擦の再燃?
- 燃料資源価格に注目!
- 中国恒大集団に関するヘッドラインに注目!
- 米国の為替報告書に注目!
燃料資源価格の上昇は今週も継続しそうです💦
その上で、今週は週末にEU首脳会議が予定されていて、エネルギー価格に関する話し合いがもたれるそうです。
欧州で資源価格の上昇に対する政策が出てくると、少し価格上昇が落ち着くかもしれません。
EU首脳会議の内容に注目しておきたいと思います。
それまでは物価上昇によるスタグフレーションが懸念、株価下落に注意しておきたいと思います。
燃料資源価格の上昇による物価上昇について、見直しておきましょう!
資源価格上昇の要因は?
資源価格と言っても内容は石炭・天然ガス・原油と種類があり、上昇要因が少しづつ違っています。
資源 | 上昇要因 |
石炭 | 中国やインドなどで電力不足から火力発電用に大量購入したことで価格が上昇 |
天然ガス | 原油や石炭に比べ二酸化炭素の排出量が少ないことから需要が増加 |
原油価格 | コロナで一旦は原油が余り減産、今は少しづつ増産していますが需要のほうが高まっている |
総合的に見ると化石燃料は二酸化炭素排出から、再生可能エネルギーにシフトするという流れになりましたが、結果的に電気自動車などの普及から電気不足になり、火力発電に頼らざるを得ない状況となり、燃料資源の上昇に繋がっています。
また、コロナで国家間の貿易などが止まったことで原油が余り、記憶に新しい原油価格のマイナスという状況となりました。
この時に減産したことで原油の供給力は低下しています💦
これに対し、貿易が再開したことで、今までの不足分を補うかのように貿易が盛んとなり、タンカーなどの輸送用燃料が大量に需要が増えています。
需要と供給のバランスが崩れているのに、OPECプラス閣僚会合では増産ペースを拡大しなかったことで、さらに原油価格は上昇しています。
✔️資源価格上昇による影響は?
ガソリン代や灯油代など燃料価格の上昇が考えられます。
※電気代の上昇や燃料の上昇は、工場など生産現場の機械を動かすコスト上昇&商品価格の上昇に繋がります。

中国恒大集団のデフォルト懸念
中国恒大集団は先日、社債の利払い履行すると発表していますが、マーケットでは国内の投資家の反発・暴徒化を抑える為に、国内向け利払いは履行していくのではないかとの意見が見られます!
その上で、18日・19日にもデフォルトを宣言する可能性があるのではないかと懸念されています。
デフォルトが発表された場合、中国でどこまで影響が広がるのか、ドル建て債(海外投資家向け)はほとんど利払いされていない状況で、どこまで影響が出てくるのか注目です💦
中国恒大集団のデフォルトは中国株価に影響すると考えられるので、上海総合指数や香港ハンセン指数に注目です!
米中貿易摩擦懸念
中国はトランプ政権時に合意した貿易協定(第1段階通商合意)を履行できていないとして、米中で協議されています。
米国では例年10月中旬に為替報告書が発表されることから、今週にでも為替報告書が発表され中国の為替操作国認定が発表され、貿易協定の不履行と併せて貿易摩擦が再燃する可能性があります。
米中貿易摩擦が再燃すると、報復関税などに繋がる可能性があるので要注意です。
来週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
スタンス:買い目線
ポイント
・米金利
・燃料資源価格の上昇

ドル円の上昇は円安による影響が大きく出てきています。
一部の予想では年末までに120円まで上昇するのではないかと、極端な予想も出始めています・・・💦
トランプ大統領が当選した後のトランプラリーに似ているような気はしています。
仮にトランプラリーの時と同じような上昇をするようであれば、押し目を作らずに上昇していく可能性はあると思っています。
リスクオフにならない限りは、今週も目をつぶって、積極的にドル円を買っていきたいと考えています。
ユーロドル
スタンス:売り目線
ポイント
・米金利
・製造業・サービス業・総合PMI
・EU首脳会議

週末まではユーロドルはレンジ、米金利の動向で上下に動く展開を予想しています!
基本は中長期で下落と見ているのでレンジ上限で売りを仕掛けていきたいと考えています♪
注目は週末の製造業・サービス業・総合PMIとEU首脳会議です!
欧州の製造業・サービス業・総合PMIが予想を下回る結果となれば、燃料資源価格の上昇によるスタグフレーションが疑われ、ユーロの下落に繋がるのではないかと考えています💦
その燃料資源価格の上昇によるスタグフレーションに対する話し合いがEU首脳会議で行われる予定なので、ここで何かしらの解決策が出てくるようだと、ユーロ買いに転じる可能性があるので気をつけたいと考えています。
ポンド円
スタンス:買い目線(→売り目線)
ポイント
・CPI(消費者物価指数)
・北アイルランド議定書
・円安

英国では懸念材料だった北アイルランド議定書に解決の可能性が見えてきました♪
先週末、EU側が譲歩案を出してきたことでポンドが上昇しています。
週末にEU首脳会議があるので、そこに向けて前向きな方向に進むのであればポンドは上昇しやすくなると思います。
また、円安が進んでいることもポンド円上昇要因となっています。
ただ、懸念材料として、EUからの離脱による人手不足問題は継続しており、物価高によるスタグフレーション懸念は残ります。
CPI(消費者物価指数)の発表で、物価上昇が予想以上であった場合は株価下落に繋がり、ポンド売りに繋がる可能性があるので注意しておきましょう!
ゴールド
スタンス:売り目線

✔️ゴールド上昇要因
・中国景気後退懸念が後退し鉱物資源価格が上昇
・米金利の上昇が一服し、米金利が低下
・米中貿易摩擦の再燃
✔️ゴールド下落要因
・FRBの利上げ期待による米金利上昇
・中国リスクが進み鉱物資源価格の下落
先週と比べるとゴールド上昇要因は増えましたが、それでも中長期的には上値を抑える要因の方が強いように感じます。
強弱入り混じる状況でレンジを形成しそうなイメージなので、上昇したところを丁寧に売っていく方針です。
ただ、1800ドルを超えた場合は、方針を見直したいと考えています。
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