みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
・ニュージーランドで利上げ
・燃料資源価格が高騰
・米金利上昇でドル高
・米債務上限は暫定引き上げ
電力不足は中国だけではなく、インドや欧州などにも拡大しています💦
※雇用統計の詳しい解釈は以下で解説しています。
通常は景気が良くなっていくにつれて消費活動が盛んになり、物価が上昇していく。
スタグフレーションになると景気が後退して消費活動が控えられるのに、物価は上昇していくので、さらに消費活動が抑制され景気後退が進んでしまう。
※物価上昇を意味するインフレーションと景気停滞を意味するスタグネーションを組み合わせた造語
上院議会で共和党が歩み寄りを見せ、12月までの期間限定ですが債務上限を引き上げることで合意しました!
上院議会で債務上限引き上げ法案が可決し、下院議会で議論されています♪
来週の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(~1週間) | |
相場全体 | リスクオン | リスクオフ | リスクオフ |
ドル円 | 上昇 | 上昇 | レンジ |
ユーロドル | 下落 | 下落 | レンジ |
ポンド円 | 上昇 | レンジ | レンジ |
ゴールド | レンジ | 下落 | 下落 |
ダウ | 上昇トレンド | レンジ | 上値重い |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
10月11日(月曜日)
米国市場休場(コロンブスデー)
カナダ市場休場(感謝祭)
16:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
17:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁、エルダーソンECB専務理事発言
21:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
23:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
10月12日(火曜日)
07:00 USD エバンス・シカゴ連銀総裁発言(23年投票権)
15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均所得
18:00 EUR ドイツZEW景況感指数
18:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数
10月13日(水曜日)
01:30 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁
02:00 USD 米10年債入札
08:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数
15:00 GBP 英月次GDP
15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
23:30 GBP カンリフBOE副総裁発言
10月14日(木曜日)
02:00 USD 米30年債入札
03:00 USD FOMC議事要旨
05:30 USD ブレイナードFRB理事発言
07:00 AUD デベルRBA総裁補佐発言
09:00 USD ボウマンFRB理事発言
09:30 AUD 豪雇用統計・失業率
10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)
16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)
19:10 GBP テンレイロBOE外部理事
21:30 USD PPI(生産者物価指数)・新規失業保険申請件数
23:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
23:40 GBP マンBOE外部理事発言
10月15日(金曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議
00:00 USD 原油在庫量
02:00 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
07:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言(23年投票権)
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
17:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)(改定値)
21:30 USD 米小売売上高
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
10月16日(土曜日)
01:20 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
注目ポイント!
資源価格の上昇による影響は?
資源価格の要因は?
- 石炭・天然ガス・原油の価格に注目!
- 原油在庫量に注目!
- 電力不足に注目!
雇用統計の解釈は?
物価上昇による金利上昇?
- 雇用統計から人材不足が明らかに!
- 物価指標に注目!
- 米国債入札に注目!
デフォルト懸念は継続!
中国では連鎖倒産の可能性も?
- 次の債券利払い日に注目!
- 関連企業や他の不動産会社に注目!
資源価格の上昇による影響は?
資源価格の要因は?
- 石炭・天然ガス・原油の価格に注目!
- 原油在庫量に注目!
- 電力不足に注目!
資源価格上昇の要因は?
資源価格と言っても内容は石炭・天然ガス・原油と種類があり、上昇要因が少しづつ違っています。
資源 | 上昇要因 |
石炭 | 中国やインドなどで電力不足から火力発電用に大量購入したことで価格が上昇 |
天然ガス | 原油や石炭に比べ二酸化炭素の排出量が少ないことから需要が増加 |
原油価格 | コロナで一旦は原油が余り減産、今は少しづつ増産していますが需要のほうが高まっている |
総合的に見ると化石燃料は二酸化炭素排出から、再生可能エネルギーにシフトするという流れになりましたが、結果的に電気自動車などの普及から電気不足になり、火力発電に頼らざるを得ない状況となり、燃料資源の上昇に繋がっています。
また、コロナで国家間の貿易などが止まったことで原油が余り、記憶に新しい原油価格のマイナスという状況となりました。
この時に減産したことで原油の供給力は低下しています💦
これに対し、貿易が再開したことで、今までの不足分を補うかのように貿易が盛んとなり、タンカーなどの輸送用燃料が大量に需要が増えています。
需要と供給のバランスが崩れているのに、OPECプラス閣僚会合では増産ペースを拡大しなかったことで、さらに原油価格は上昇しています。
✔️資源価格上昇による影響は?
fa-hand-o-rightガソリン代や灯油代など燃料価格の上昇が考えられます。
※電気代の上昇や燃料の上昇は、工場など生産現場の機械を動かすコスト上昇&商品価格の上昇に繋がります。
このように資源価格の上昇はコスト増に繋がり、物価の上昇に繋がります!
✔️今後のポイントは?
このまま資源価格が上昇するとスタグフレーションが懸念され、リスクオフに繋がる可能性があります💦
資源価格の上昇の影響を受けている国は多く、それぞれの国によって影響の大きさは違いますが、スタグフレーションが懸念されるようになります。
スタグフレーションになる場合は、金利は上昇し、株価は下落する可能性があります。
また、要因となっている中国やインド、欧州などの電力不足に関するヘッドラインやニュースには気をつけましょう!
資源を供給しているロシアや南アフリカ、豪州・カナダなど資源輸出国の動向に注目です。
2)米金利
雇用統計の解釈は?
物価上昇による金利上昇?
- 雇用統計から人材不足が明らかに!
- 物価指標に注目!
- 米国債入札に注目!
先週の雇用統計は、新規雇用は少ないにもかかわらず、失業率は改善、平均時給も予想通り大幅に上昇しています!
どのようなメカニズムでこの現象が起きているか考えて見ます!
✔️求職者が少ないので、企業は新規雇用が出来ず、新規雇用者数に繋がっていない。
✔️企業は雇用を確保するために、高い賃金を出しているために平均時給が上昇している。
このように解釈することができます!
結果的に「企業が高い賃金を出して雇用しないといけない状況が人件費高騰に繋がり、人件費コスト増から物価高に繋がる」と考えられ、インフレを抑える為に利上げするのではないかという期待から、金利上昇に繋がっているようです!!
米金利の上昇から米ドルは買われる展開が続いています。
基軸通貨である米ドルの上昇は多くの通貨に影響するため、マーケットの注目を集めています。
今週の注目ポイント!
金利が動きそうな指標で、CPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)の発表が予定されています。
また国債の入札も金利が動く要因なので注目です!!
✔️CPI(消費者物価指数)
以前まではFRBが最も注目していた物価指標です。
所得(給料)<CPI(消費者物価指数)になると、消費者の購買意欲低下に繋がり景気後退につながるので、どこまで物価が上昇しているかが注目されます。
また、CPI(消費者物価指数)の上昇は利上げ期待に繋がるので金利が上昇しやすくなります。
✔️PPI(生産者物価指数)
生産者の物価指数なので、簡単にいうとコストと考えてもらえばいいと思います。
生産者の段階でコスト増につながると、それは商品価格に転嫁され、結果的にCPI(消費者物価指数)の上昇に繋がってしまいます。
PPI(生産者物価指数)の上昇から金利高に繋がる可能性があるので注目です。
デフォルト懸念は継続!
中国では連鎖倒産の可能性も?
- 次の債券利払い日に注目!
- 関連企業や他の不動産会社に注目!
中国リスクにより、世界的な株価下落、そして世界的なリスクオフに繋がる可能性があるので、中国リスクに注目!
特に中国恒大集団は注意しておきましょう💦
✔️中国恒大集団のデフォルト懸念
中国恒大集団は、9月末に利払いしなければいけないドル建て債務が未だに支払われていない状況です。
その後の利払いもされておらず、30日間の猶予期間中です・・・💦この状況で、今週は12日と15日に新たな償還日を迎えます。
どこかのタイミングで中国恒大集団のデフォルトや倒産などの発表があるかもしれないのでヘッドラインに注意しておましょう!
また、中国では中国恒大集団以外の不動産会社も危ないのではないかと注目されています。
不動産バブルの崩壊から、中国経済の後退につながる可能性が懸念されているのです・・・💦
中国恒大集団は不動産だけでなく、EV事業など多岐にわたる事業をしていることから参加の企業も多く連鎖倒産が懸念されています。
中国恒大集団以外の不動産会社も併せて、不動産バブルの崩壊が連鎖倒産に繋がることも懸念されているので、中国の経済状況に注目です。
来週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
スタンス:買い目線
ポイント
・米金利
・米指標
・要人発言
・FOMC議事要旨
基本は押し目買い戦略!米金利がどこまで上昇するかがポイントとなっています!
なので米金利が動きそうな要因がドル円のポイントとなります。
要人発言は22年・23年の投票権を持つメンバーの発言に注目し、利上げが前倒しされるような発言が出てくると金利上昇に繋がるかと考えています。
また要人発言では、物価高を懸念するような発言も金利上昇に繋がると考えています。
あとはFOMC議事要旨で利上げのヒント、テーパリングの終了時期などのヒントがあると金利が上昇するのではないかと考えています。
ユーロドル
スタンス:売り目線
ポイント
・米金利
・要人発言
先物取引ではユーロは売りポジションが増えてきていることから、マーケットのトレンドはユーロ売りになっています。
また、ドルが強いこともユーロ売り要因です。
今週のユーロはドル主導で動くのではないかと考えていて、ドル円の買い要因がそのままユーロドル売り要因ではないかと考えています♪
ユーロ単体の注意点としては、ドイツやフランスなどでHICP(消費者物価指数)が発表され、物価高がかなり進んでいた場合は引き締め期待が出てきてユーロが買われる可能性もあります!
ただ、これは一時的なので良い押し目になるのではないかと考えています。
売りが溜まりまくっている事からショートカバーを狙ったロングもどこかで入れようと思っています!
ポンド円
スタンス:買い目線(→売り目線)
ポイント
・要人発言
・雇用統計
英国ではEUから離脱したことで、欧州からの労働者がいなくなり、労働者不足が問題となっています。
低賃金の欧州からの労働者がいなくなり、労働者がいないことと併せて人件費の高騰に繋がりそうです。
人件費の高騰は物価上昇にもつながるので、英雇用統計では平均所得に注目したいと思います。
物価だけ上昇している場合はスタグフレーションの可能性に繋がります。
EUから離脱した英国が、主要国の中では1番スタグフレーションの懸念が高いかもしれません。
要人発言が多数予定されていて、利上げについてどこまで発言が出てくるか注目しましょう!
スタグフレーションの懸念がある中で、利上げの期待感がポンドを下支えてしている状況です。
利上げ期待が後退するようであれば、ポンドは売りに変わる可能性があるので注目です。
ゴールド
スタンス:売り目線
✔️ゴールド上昇要因
・中国景気後退懸念が後退し鉱物資源価格が上昇
✔️ゴールド下落要因
・FRBの利上げ期待による米金利上昇
・米デフォルト懸念の後退
・中国リスクが進み鉱物資源価格の下落
先週、債務上限問題が解決に向かい、リスクオフが後退しました。
これにより、売り要因と買い要因を比べると売り要因が多くなってしまいました。
米金利が動くポイントに注意しながら、上昇したところを売っていきたいです。
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