みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と今週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの今週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
・RBAがタカ派に転換
・ハト派筆頭のブレイナードFRB理事がタカ発言
・米金利が上昇
今週の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(~1週間) | |
相場全体 | リスクオフ | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | 上昇 | 上昇 | 上昇 |
ユーロドル | レンジ | 上値重い | 上値重い |
ポンド円 | 上昇 | 上昇 | 上昇 |
ゴールド | 上昇 | 上昇 | 底堅い |
ダウ | レンジ | レンジ | 上昇 |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
4月10日(日曜日)
フランス大統領選挙(第1回投票)
4月11日(月曜日)
10:00 JPY 黒田日銀総裁発言
10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)
15:00 GBP 英GDP
22:30 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁
4月12日(火曜日)
01:40 USD エバンス・シカゴ連銀総裁発言(23年投票権)
02:00 USD 米3年債入札
15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金
15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)
18:00 EUR ドイツZEW景況感指数
18:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
4月13日(水曜日)
02:00 USD 米10年債入札
07:45 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
09:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数
11:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
15:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)(改定値)
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)
23:00 CAD カナダ中銀金融政策発表
23:30 USD 原油在庫量
4月14日(木曜日)
00:00 CAD マックレムBOC総裁記者会見
02:00 USD 米30年債入札
10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率
20:00 TRY トルコ政策金利発表
20:45 EUR ECB理事会・政策金利・声明文発表
21:30 EUR ラガルドECB総裁記者会見
21:30 USD 米小売売上高・失業保険申請件数
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
4月15日(金曜日)
グッドフライデー
(豪州、NZ、香港、シン
(米国は株式・商品市場が休場、債券市場が短縮
04:50 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言(22年投票権)
07:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言(23年投票権)
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
4月16日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
今週のファンダ分析のポイント
1)金融政策
今週の注目の政策発表は?
- ECB理事会に注目!
- カナダ中銀に注目!
- RBNZ理事会に注目!
今週は金融政策発表が立て続けに発表されます。
それぞれ織り込み度やポイントなどが少しづつ違うので以下にまとめています。
ECB理事会
4月14日(木曜日)
20:45 ECB理事会・政策金利・声明文発表
21:30 ラガルドECB総裁の記者会見
注目度 | 高い |
おりこみど | 据え置きを織り込み済み |
バイアス | ユーロ安 |
ポイント:年内利上げとAPP(資産購入プログラム)の前倒し終了
欧州では物価高が進む一方で、ロシアへの制裁から景気後退が懸念されています。
欧州はロシアへの制裁をやめることはできないと思われます。
景気後退と物価高が同時に起こるスタグフレーションにならないように、ECBは物価高を抑えようと引き締めを進めるのではないかとみられています。
今回の理事会では政策変更はないと思いますが、声明文や記者会見でAPP(資産購入プログラム)の前倒し終了が示唆されたり、年内利上げの可能性が出てくるのではないかと注目しています。
利上げが示唆されればユーロ買いが進むのかもしれませんが、期待感があるために何も示唆されなければ失望売りが進むのではないかと注目しています。
特にロシアへの制裁でユーロの上値が重くなっているだけにユーロ売りのスピードは速いのではないかと思っています。
カナダ中銀政策発表
4月13日(水曜日)23:00 カナダ中銀政策発表
4月14日(木曜日)00:00 マックレムBOC総裁記者会見
注目度 | 高い |
おりこみど | 0.25%利上げは織り込み済み、0.5%利上げは8割織り込んでいる |
バイアス | 特になし |
ポイント:利上げ幅と追加利上げの可能性
カナダドルは原油高など資源高を背景に堅調に推移してきました。
利上げ織り込みが進んでいたこともカナダドルが堅調に推移してきた要因です。
ただ、先週末には備蓄石油の放出などで原油価格の上値が抑えられています。
今回の政策発表、予想は0.5%利上げなので0.25%利上げだった場合はカナダドル売り、追加利上げの可能性が後退すればカナダドルの上値が重くなるのではないかと思っています。
声明文や記者会見の内容に注目です。
RBNZ理事会
4月13日(水曜日)11:00 RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
注目度 | 高い |
おりこみど | 0.25%利上げを織り込み済み |
バイアス | NZドル高 |
ポイント:追加利上げの可能性
ウクライナ情勢による地政学リスクの影響が少なく、資源高が追い風となっているオセアニア通貨。
特にニュージーランドは利上げを数回行っており、今回も0.25%利上げを織り込み済みになっています。
声明文から追加利上げの可能性が見えてくればNZドルは堅調に推移すると思いますが、引き締めの終了が見えてくるようであればNZドルの上値は重くなるのではないかと考えています。
声明文の内容に注目です。
2)経済指標
注目の経済指標は?
- RBA理事会に注目!
- FOMC議事要旨に注目!
- ECB理事会議事要旨に注目!
- 要人発言に注目!
11日15:00 英GDP
英国は利上げを積極的に進めるのか、それとも慎重になるのか注目されています。
物価高を考えれば利上げを積極的に進める可能性が高いのですが、ウクライナ情勢や原油などの資源高、物価高による景気後退も懸念されています。
景気を確認するGDPが堅調な結果となれば利上げを積極的に進める可能性が高まるのではないかと、GDPに注目しています。
12日15:00 英雇用統計
英国の物価上昇の要因の一つに人件費の高騰があります。
雇用者数の増減も重要ですが、今一番注目されているのは平均賃金だと注目しています。
平均賃金が予想以上の伸びを示した場合、人件費の高騰に繋がり、人件費はコストとして商品価格に転嫁され、結果的に物価上昇に繋がります。
平均賃金が予想以上に上昇すれば、物価上昇に繋がり、物価上昇を抑えるように利上げ期待に繋がるのではないかと注目しています。
13日15:00 英CPI(消費者物価指数)
英国の利上げは物価上昇を抑える為です。
物価上昇が予想以上の伸びを示した場合は、英中銀も利上げを進めざるを得ないと思われます。
CPI(消費者物価指数)が予想以上の場合は、利上げ期待に繋がりポンド買いに繋がるのではないかと思います。
逆にCPI(消費者物価指数)の結果が予想よりも落ち着いていた場合は、利上げ消極的になるのではないかとポンド売りが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。
12日21:30 米CPI(消費者物価指数)
FRBは物価を抑える為に利上げを急いでおり、次回利上げ幅は0.5%利上げの可能性が高くなっています。
今週発表されるCPI(消費者物価指数)が予想以上に、前回以上の伸びを示した場合は、物価の上昇を抑える為に引き締めを急ぐのではないかと期待が高まるのではないかと注目しています。
14日10:30 豪雇用統計
先日のRBA理事会では利上げに関する内容が出てきました。
利上げには雇用状況は利上げに大きく影響します。
今週発表される雇用統計で、しっかりした雇用が確認できるのか注目です。
特に、労働参加率が回復したうえで失業率が回復しているかに注目しています。
今まではコロナで働きたくても働けない人が多く、求職者が少ないことで失業率が低下していました。
コロナ禍から回復し、働きたい人が働けるようになり、求職者が増えたうえで失業率が低下していることが重要と見ています。
どれだけの人が労働に参加しているのか、働きたい人がどれだけいるのか、労働参加率が上昇したうえで失業率の回復が重要だと見ています。
3)リスク要因
今のリスク要因は?
- 円安リスクに注目!
- ウクライナ情勢に注目!
- イースター休暇に注目!
ウクライナ情勢は小康状態です。
まだまだウクライナ情勢から完全に目が話せる状態ではないですが、その他にも注意しておきたいポイントがあります。
以下にまとめました。
円安リスク
日銀が頑なに緩和政策を継続することで円安が進んでいます。
ただ、さすがに円安が進みすぎたことで引き締めに動くのではないかとの憶測が出ています。
引き締め観測が高まれば円高が進む可能性が高まる可能性があります。
要人発言や観測記事に注意しておきたいと思います。
また、米国の為替報告書が出てくる時期でもあることから、いき過ぎた円安を非難された場合も円高が進む可能性があるので注意しておきたいと思います。
ウクライナ情勢
ウクライナ情勢による地政学リスクは限定的になってきています。
なかでも影響を受けやすいのは地理的に近いユーロです。
ロシアへの制裁が高くなると、エネルギー資源の問題から欧州の経済が注目されるため、ロシアへの制裁とユーロの動きに注目です。
また、ロシアは5月9日までに、何らかの勝利を上げたいと思っているようで、それまでに戦果が上がらない状況だと化学兵器や生物兵器、核兵器などの使用懸念が高まります。
化学兵器や生物兵器、核兵器などを使用した場合は、新たな段階へと地政学リスクが高まったとしてリスクオフが進む可能性があるので要注目です。
イースター休暇
今週、金曜日からイースター休暇に入る国が多くあります。
金曜から月曜日まで4連休の国もあれば、金曜日から日曜日までの3連休の国もあります。
多くの国で休みになるために木曜日には連休前のポジション調整が出てくる可能性があります。
また、連休中は取引量が極端に低下するために、クラッシュが起きたり、急な値動きが出る可能性があります。
イースター休暇前にリスク管理をしっかりとしておきたいと思います。
今週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
スタンス:買い目線
ポイント
・日米金利
・米CPI(消費者物価指数)
・要人発言
基本は買い目線。
ドル高円安の要因は以下の2点。
・FRBの利上げ(引締め)政策によるドル高
・日銀の緩和政策継続と貿易赤字による円安
基本は買い目線ですが、上値がどこまで伸ばせるかは注意が必要です。
125円は堅そうなので、反落に注意しておきたいと考えています。
また、注意しておきたいポイントはFRBの利上げやQT(資産縮小)が完全に織り込まれてしまえば、ドルが買われにくくなります。
円も日銀の緩和政策が方針転換した場合や、円安けん制発言が出てきた場合は、巻き戻しの円買いが一気に進む可能性があるので注意しておきたい思います。
ユーロドル
スタンス:買い目線(様子見)
ポイント
・ウクライナ情勢
・ECB理事会
・米CPI(消費者物価指数)
今週の結果でユーロの行方を決めたい。
ユーロはECBが年内利上げに踏み切るのではないかとの期待がユーロ買い要因になっています。
ただ、ウクライナ情勢による地政学リスクによってユーロの上値が重くなっています。
今週のECB理事会で、どこまで利上げに向けてガイダンスできるかでユーロの方向性が決まると思っています。
利上げが示唆されればユーロ買い、利上げに関するガイダンスが弱ければユーロ売りの戦略で考えています。
また、米国のCPI(消費者物価指数)が予想よりも弱かった場合などドル買いの力が弱くなってきた場合は、相対的にユーロドルが上昇するので米指標にも注意しておきたいと思います。
ポンド円
スタンス:買い目線
ポイント
・経済指標
・円安要因
・要人発言
ポンド円は円安要因で上昇しています。
なので、極端なポンド売り要因が出てくるまではポンド円買い目線で考えています。
※円売り要因はドル円を参照
ポンドが動く要因として注目しているのが、GDP、雇用統計、CPI(消費者物価指数)です。
それぞれの注目点は上に記載しています。
それぞれの指標結果によってポンド売りが強くなったり、ポンド買いが強くなったりすると思うので、指標結果に注意しておきたいと思います。
基本はポンド買いなので、多少悪い結果で売りが出てきたところは押し目買いしていきたいと考えています。
ゴールド
スタンス:買い目線
ポイント:リスク要因・インフレ・ドル高
また、逆イールドが出ている状況なので、どこかで景気後退、株価下落によるゴールド買いが出てくるのではないかと考えています。
なので短期的にはドル高が進めば割高感からゴールド安、ドル安が進めば割安感からゴールド高に進むのではないかと考えています。
短期的な動きに注意しながら、下げたところを買っていく方針で考えています。
通常は短いものほど利回りは低く、中長期になるほど利回りは高く、右肩上がりの二次曲線を描きます。
これが短いものと長いものの利回りが逆転して、右肩下がりになったり山型になったりすることを逆イールドと言い、景気後退のサインだと言われています。
金利上昇 → ゴールド売り
金利低下 → ゴールド買い
✔️リスク要因との相関性
リスクオン相場 → ゴールド売り
リスクオフ相場 → ゴールド買い
・投資・投機はいかなる場合においても「自己責任」です。投資判断の最終的な決定は皆さま自身の「自己責任」の元行うものとし、投資資産のいかなる損失等が発生しても当サイト並びに運営者は責任を負うことはできません。