みなさん、お疲れ様です!
この記事では、先週の相場分析と来週の相場のポイントをファンダメンタルズとテクニカルの両方の観点から考察をした記事になります。
みなさんの来週のトレードの手掛かりに少しでもなれば嬉しいです!
なにか疑問点や質問等がありましたら、無料で入れる「Poundman Trade Information」にて聞いて頂ければお答えします!
先週の相場まとめ
・FRB議長・副議長就任公聴会
・米CPI(消費者物価指数)は39年ぶりの高水準
・原油価格は2か月ぶりの水準
・日銀に金融正常化の観測報道
パウエルFRB議長、ブレイナードFRB理事ともに雇用よりもインフレ抑制を優先し、年内数回の利上げを肯定、バランスシートの縮小の可能性にも触れました。
ただ、マーケットは事前にタカ派を織り込んでいたためドル買い・米金利上昇が進んでおり、公聴会の後はドル安・米金利の低下で反応しています。
先週発表された12月米CPI(消費者物価指数)は39年ぶりの高水準となる前年比7.0%となりました。
39年ぶりの高水準でしたが、こちらも想定内の結果で、発表後は金利低下・ドル売りで反応しました。
また、コロナ感染者数が増えても米国や英国は経済活動に規制をかけないことで、原油需要が高まるとの思いから原油価格は上昇。
約2か月ぶりとなる84ドル台を回復しています。
あくまで観測報道ですが、今まで緩和政策を継続すると思われていた日銀が方針転換すると報じられたことで、円は買われ株価は下落しました。
ドル安が進んでいたこともあり、ドル円は一時113.40円付近まで下落しました。
来週の相場見通し
まずは、長期、中期、短期の方向性を再確認していきます。
長期(1カ月〜3ヶ月) | 中期(~1ヶ月) | 短期(~1週間) | |
相場全体 | リスクオン | リスクオン | リスクオン |
ドル円 | レンジ | レンジ | 上値重い |
ユーロドル | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ポンド円 | 上昇 | 上昇 | 底堅い |
ゴールド | 上昇 | レンジ | 底堅い |
ダウ | 上昇トレンド | 上昇 | 上値重い |
それでは、今週のポイントについてみていきましょう!
今週のファンダメンタルズ注目点
1月17日(月曜日)
米国市場休場(キング牧師誕生日)
ユーロ圏財務相会合
世界経済フォーラムオンライン会議(ダボス会議延期に伴う代替イベント)
11:00 CNY 中国GDP
1月18日(火曜日)
EU財務相理事会
世界経済フォーラムオンライン会議(ダボス会議延期に伴う代替イベント)
12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合・声明文発表
15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見
16:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金
19:00 EUR ドイツZEW景況感指数
19:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数
22:30 USD ニューヨーク連銀製造業景況指数
1月19日(水曜日)
世界経済フォーラムオンライン会議(ダボス会議延期に伴う代替イベント)
02:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
08:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数
16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)
22:30 USD 米建築許可件数
22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
23:15 GBP ベイリーBOE総裁発言
1月20日(木曜日)
世界経済フォーラムオンライン会議(ダボス会議延期に伴う代替イベント)
03:00 USD 米20年債入札
09:30 AUD 豪雇用統計・失業率
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
20:00 TRY トルコ政策金利発表
21:30 EUR ECB理事会議事要旨(12月16日分)
22:30 USD フィラデルフィア連銀製造業景況指数・失業保険申請件数
1月21日(金曜日)
世界経済フォーラムオンライン会議(ダボス会議延期に伴う代替イベント)
01:00 USD 原油在庫量
08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(12月17日分)
16:00 GBP 英小売売上高
22:00 GBP マンBOE外部理事発言
22:30 CAD カナダ小売売上高
1月22日(土曜日)
00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
今週のファンダ分析のポイント
1)日銀金融政策決定会合
円高は継続するのか?
日銀は方針転換するのか?
- 日銀金融政策決定会合に注目!
- 黒田日銀総裁記者会見に注目!
18日12時前後 日銀金融政策決定会合・声明文・日銀展望レポート
18日15:30 黒田日銀総裁記者会見
展望レポートが上方修正されるのか?
・一部マイナス金利を含むゼロ金利政策
・YCC(イールドカーブ・コントロール)
※YCCターゲットは0.1%±0.1%
日銀はマイナス金利を採用しており、マイナス金利を解除するかに注目が集まっています。
今すぐではないにしろ、マイナス金利の解除に向けた内容が出てくれば円買いが進む可能性が高い。
日本の国債利回りは日銀によってコントロールされており、10年国債利回りを0.1%±0.1%の範囲に設定されています。
展望レポートの中で、物価見通しが上方修正された場合は、金融正常化の可能性が高まり、円高に振れる可能性が高い。
また、経済・景気見通しも同様に上方修正されているかに注目。
2)経済指標
引き締めに繋がる指標は?
- 物価指標に注目!
- 雇用指標に注目!
- 景気指標に注目!
物価指標
19日16:00 英CPI(消費者物価指数)
19日22:30 カナダCPI(消費者物価指数)
21日08:30 日本CPI(消費者物価指数)
英国は利上げが始まっており、2月の追加利上げも織り込まれている。
追加利上げの可能性が高まるのか、物価上昇に注目されている。
カナダはテーパリングが完了しており、いつ利上げがあるのか注目されている。
物価指標が予想以上であれば利上げがイッキに期待される可能性が高い。
日本は日銀の政策発表次第だが、金融正常化が意識され始めた場合は物価上昇に注目が集まる可能性は高い。
どこまで物価上昇に注目が集まるか、どの水準に集まるかは日銀の政策発表出確認したい。
雇用指標
18日16:00 英雇用統計・失業率・平均賃金
20日09:30 豪雇用統計・失業率・労働参加率
英国は人手不足が問題となっており、人材確保のために人件費が高騰しています。
人件費の高騰はコスト増に繋がり、コストは商品価格に転嫁され、物価上昇の要因となっています。
今週発表の雇用統計で、どこまで平均賃金が伸びているのかに注目です。
豪州はロックダウンなどから働く人が少なくなっており、労働参加率が低下しています。
求職者が減っていることで失業率が低下しています。
なので、労働参加率が上昇してうえで失業率が低下する状況となれば、経済回復の兆しとなるのではないかと注目しています。
景気指標
21日16:00 英小売売上高
21日22:30 カナダ小売売上高
物価上昇から消費活動が低下の懸念が出てきています。
物価が上昇しているのに景気が後退するスタグフレーションが懸念されている状況で、どこまで消費活動されているのか、小売売上高に注目です。
3)リスク要因
現在のリスク要因は?
- ウクライナ・ロシアに注目!
- 中国に注目!
米ドル・米金利が中心のマーケットですが、それ以外ではリスク要因に左右される展開を予想しています。
リスク要因の中でも以下の2点に注目しています。
ウクライナを巡りロシアと欧米諸国は対立しておりリスク要因として注目されています。
ロシアがウクライナ侵攻した場合は欧米諸国が強い経済制裁を課すと警告しており、プーチン露大統領は「
先週はNATOや米国とロシアの協議は平行線で解決策が見つからない状況です。
ロシアはウクライナとの国境付近で軍事演習を行ったとの報道もあり、ロシアは強硬姿勢をとっています。
欧州では電力不足が問題となっており、天然ガスが足りない状況です。
欧州へ天然ガスを供給しているロシアは、欧州の天然ガスが不足している状況を分かっているので、ウクライナ情勢で強硬姿勢に出ているようです。
先週の欧州天然ガス価格は大きく上昇しているようです。
今週もウクライナに関するヘッドラインに注目です。
中国
中国恒大集団の利払い償還が滞っており、更に賃金未払いも溜まっており、中国経済に大きな影響を与えそうです。
また、中国は来月の北京五輪に向けてコロナを抑え込もうと必死です。
数人の感染者が見つかっただけで、町ごと封鎖してしまことから、外出も規制されており、逃げ出す人が出てきている状況です。
このような状況が続くと中国経済がストップしてしまい、景気後退に繋がるのではないかと注目しています。
中国の景気後退はオセアニアはじめ、世界的に影響してしまうので、中国関連のヘッドラインに注目しています。
トルコリラ
トルコは今週金融政策発表を控えており、今のところは据え置きが予想されています。
トルコリラは安値圏で推移しており、通貨安から物価高が続いています。
先日発表された物価はインフレが大きく進んでいることから、本来であれば利上げが必要な状況ですが、エルドアン大統領は利下げすることで物価は落ち着くと言っています。
まさかの追加利下げが出てくるようであれば、トルコリラはクラッシュする可能性があるので注意しておきたいと思います。
今週の通貨毎の分析
本日も各通貨ペア毎に見ていきます!
ドル円
スタンス:買い目線
ポイント
・日銀金融政策決定会合
基本は買い目線。(日銀金融政策決定会合次第)
日銀が金融正常化観測報道を否定した場合はドル円買い戦略継続。
日銀が金融正常化に方針を転換するようであればドル円買い戦略から撤退。
一応、日銀前に一旦ポジションは調整しておきたいと思います。
また、黒田日銀総裁の記者会見で金融政策の方針に加えて、円安水準についてどのような発言が出てくるか注目しておきたい。
先週前半の円安水準は、黒田日銀総裁が依然円安警戒発言した水準です。
どこまで円安を許容するのか、黒田日銀総裁の発言に注目しておきたい。
ここまでの内容を確認して、日銀金融政策決定会合後にドル円のポジションを再構築したいと考えています。
ユーロドル
スタンス:買い目線
ポイント
・ウクライナ情勢
・トルコリラ
・ECB理事会議事要旨
今週はFOMC前のブラックアウト期間で米ドルが動く要因が少なくなっています。
なので、米金利の動きに注意しておきたい。
主にユーロドルが動く要因としては、ユーロを取り巻くリスク要因ではないかと考えています。
特にウクライナ情勢とトルコリラに注目しています。
ウクライナ情勢がリスク要因として意識された場合はユーロの重しとなりそうです。
また、トルコリラがクラッシュして下落した場合もユーロの重しとなりそうです。
ただ、リスク要因が後退した場合はユーロ上昇するのではないかと考えています。
リスク要因後退に注目しながら、ユーロ買いを進めていきたいと考えています。
また、ECB理事会議事要旨で引き締めに繋がるような内容が出てきた場合にもユーロ買いに繋がる可能性があるので注目しておきたいと思います。
ポンド円
スタンス:買い目線
ポイント
・経済指標
・要人発言
・EU離脱協定
英国は2月の利上げが織り込まれています。
なので、ここからもう一段のポンド上昇には追加利上げ観測が必要です。
追加利上げ観測に関しては上記経済指標を参照してください。
また、今週は要人発言も予定されています。
追加利上げに関する発言が出てくるとポンドは上昇する可能性があります。
ポンド売りの要因として注意しておきたいのはEU離脱協定です。
欧州との離脱協定は平行線のままです。
英国がこのまま離脱協定違反を犯すようになればポンド売りに繋がる可能性があります。
離脱協定に関するヘッドラインには注意しておきたいと思います。
ゴールド
スタンス:買い目線
ポイント:米金利
現在の利上げやバランスシートの縮小観測では米金利の上昇の上値が見えてきているようです。
金利上昇が限定的となると、ゴールドは底堅くなり、上昇しやすくなってきていると考えています。
金利上昇 → ゴールド売り
金利低下 → ゴールド買い
✔️リスク要因との相関性
リスクオン相場 → ゴールド売り
リスクオフ相場 → ゴールド買い
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